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ユリ
58
#魔法
青色のヘッドホン🎧
121
「あの桜の花になった君へ。」
俺は五十嵐 優太。高校3年生だ。
桜の花になり戻ってきてくれた君はきっとあの頃のように美しいのだろう。
一人にさせてごめん____。
「ねぇ、優太。」
『どうしたの?』
「私ね、桜の花になってみたいんだ」
『綺麗だし、可愛いもんね。』
「もうそろそろ冬も終わるでしょ?」
「春が待ち遠しいな~。」
「桜の花見たくキラキラしたいの!」
『咲桜は本当に桜好きだよね。』
「なんかダジャレみたい!」
『確かにw』
私は百瀬 咲桜。高校3年生。
君のところへ戻ってきたよ。私を探して、あの頃みたいに。
私を一人にしないで____。
俺はバスケ部でバスケをしているが今は絶賛突き指中!
病院で診察待ち。とても暇だ。
ぼーっと辺りを見回すと、忙しそうに走り回る看護師さん。お話をしている入院患者達。
すると見覚えのある顔。
「あれっ、優太!?」
『咲桜!』
「怪我したの?大丈夫?」
『バスケで突き指しちゃって。』
『咲桜は?』
「私、入院してるの。」
「でも軽い病気だから全然平気!」
『でも気を付けてね。』
「うん!」
五十嵐さーん。
「呼ばれちゃった。」
「行ってくるね」
『行ってらっしゃい!』
診察を終え、家に帰宅した。
帰る頃にはもう外は暗くなっていた。
冬は暗くなるのが早いと、だんだん思い出してくる。
そして、それから俺は咲桜のお見舞いに良く行くようになった。
コメント
1件
第一話、読みました。冒頭の「あの桜の花になった君へ」という一文から、もう切ない予感がしました。高校生ふたりの、どこか危うくて温かい距離感——病院で再会して、咲桜が軽い病気と言いながらも入院している、その裏に何があるのか気になります。互いに「一人にさせないで」「一人にさせてごめん」という呼応するセリフも、この後どう繋がるのか伏線として効いています。冬の暗さが春の桜へと変わる予感を抱かせる、優しいプロローグでした。続きが楽しみです。