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うみ
番外編48『知能天使に主様が捕まる』前編
※少々天使に対する捏造が入ります。
苦手な方は🔙お願いします。
―???―
『お姉ちゃん…っ。』
『大丈夫。必ず生きて屋敷に帰るのよ。』
遡ること数時間前。
百合菜と一緒にエスポワールで買い物をしてた時だった。
路地裏――。
バサッバサッ…。
『ち、知能天使…っ!』
『やぁ、ごきげんよう。悪魔執事の主。』
『セラフィム…っ。』
『今日は執事はいないの?』
『そんなこと貴方に伝える義理はないわ。』
『釣れないなぁ。まぁいいか。今日は君達双子に用があるんだよ。』
私は百合菜を背中に隠し、セラフィムの前に立つ。
『私達に何の用なの?』
『ふふっ。その強気な瞳いいなぁ…。ねぇ、ケルビム。』
『なっ!』
セラフィムは私の後ろを見て話す。
『お姉ちゃんっ!!』
ケルビムは百合菜を鳥籠に閉じ込めていた。
『百合菜!!』
私は剣を抜いた。
『へぇ……悪魔執事の主は剣術の心得もあるんだ。』
『妹に手を出したら……絶対に許さないわ。』
私は知能天使2人を睨む。
『その犯行的な目。気に入らないな。』
すぐ耳元で声がする。
『スローン……っ。』
『剣を収めろ。妹が串刺しになってもいいのか?』
『っ……。』
(落ち着くのよ私。ここで攻撃すれば……。
百合菜に危険が及ぶ。どうすれば……。)
『……!そうだわ。』
私は剣を収めた。
そして、指を口に挟み指笛を鳴らした。
『ぴゅー!!!』
『『『!?』』』
私はスラスラと紙を書いてそれを空へ投げた。
ぱくっ!
伝書鳩がそれを咥えて屋敷の方へ飛んでいく。
『へぇ……中々面白いことするね。』
『妹の命を危険に晒すだけなのに。』
『…貴方達の目的は私でしょう?その子に何を聞いても無駄よ。』
『お姉ちゃん……。』
『さぁ。攫うならさらえばいい。』
『その強気な態度が……絶望に染まる瞬間が楽しみだよ。』
鳥籠に入れられて、古の棟まで運ばれる。
デビルズパレス 食堂
『ルカスへ 攫われる直前だったから長くは書けなかったわ。北の大地へ来て欲しい。持ってきて欲しいものを書いておくから馬車に積んで来て。』
『…知能天使に攫われたのか。主様達が。』
『知能天使の野郎…っ。』
ドガッ!!っと壁を蹴る。
『北の大地……。つまり、古の棟か。』
『皆さん、すぐに支度の準備をなさって下さい。そして、ルカスさんはグロバナー家に連絡を。私はエルヴィラ様に連絡をします。』
『あぁ。』
(どうかご無事で、主様――!)
古の棟
『そんなに警戒しなくても何もしないよ?』
『私達に用って結局なんなのかしら?』
『そうだね、それを話してなかった。双子だって言ったけど私が用があるのは……。名探偵の君の方だ。』
セラフィムは私の方を指さす。
『っ…私?』
『あぁ。君のことが私は気になるんだ。その強さ…その頭の回転の速さ。どこから出てくるものなのか。ってね。』
コツコツと私に近付いてくる。
ぎゅっと私の服を掴む百合菜。
『大丈夫よ。百合菜。…頭の回転の速さは仕事上身につくものよ。そして、この強さは憎しみから。貴方達知能天使に対する憎しみからくるものよ。』
キッとセラフィムを睨みつける。
『私の大切な執事達の大切なものを奪い、傷付けた。人の尊厳なんて貴方達には分からないんでしょう。お墓を荒らすくらいだもの。人間のすることじゃないわ。私は貴方達知能天使を絶対許さない。いつか必ず、みんなと一緒にその首に憎しみの刃を振るうわ!』
『…人の尊厳。かぁ。分かってたらそんな事しないのにね。教えてあげようか。私達知能天使の秘密について。』
『知能天使の……秘密?』
『うん。私達より上にもう1人いるんだ。
この世界を統べるお方が。私達はその方に作られた。言わば創造主様に。』
『作られた…?』
『そう。私達は知能天使になる前は――
人間だったから。』
『『え……?』』
北の大地 魔女の街
『あの2人が知能天使にですか…。
分かりました。力をお貸しします。何か必要なものがあれば言ってください。』
『ありがとうございます。では早速――。』
私達は主様に言われたものを用意する。
『こんなに沢山用意して主様は一体何を考えてるんだ?』
『きっとお考えがあるんだよ。』
『これで必要なものは揃いましたか?ルカスさん。』
『うん。主様に言われたものはこれで全部だよ。みんな、行こう。』
次回、後編へ続く……。
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