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???「なぁなんか雨花元気なくね?」???「確かに……」
???「何故でしょうか……?」
???「俺たち何かしてしまっただろうか?」
???「…………」
ここは、生徒会室。「橙」、「桃時」、「兎白」、「瑠璃人」は「雨花」についてコソコソ話をしていた。
瑠璃人「想い切って雨花に聴いちゃう?」
桃時「ダメよ。気を使わせて今以上に聴き出せなくなる!」
兎白「何か雨花の身に起きなかったか?」
橙「うーん……「どうして授業をサボってるんですか?」とは聴きましたけど……」
兎白「…………」
瑠璃人「その質問は関係なさそうだな」
桃時「そうね〜」
《自主退学とかズル休みは良いけど、停学はみんなが学校行ってる中、自分の失態で行けてないんだと想うと罪悪感を感じるから嫌だ》
兎白「(もしかすると雨花が授業をサボる理由って……)」
桃時「どうしたの?兎白」
兎白「……今は構わない方が良いかもしれない」
瑠璃人「そうっすね」
橙「分かりました」
桃時「はいはい」
雨花はパソコンに向かい合って仕事をしている。
橙たちが取った行動は、いつも通り振る舞うこと。これ以上雨花が自責したり、追い詰められたりしないよういつも通り過ごすことである。
雨花「ふぅ!終わった!」
橙「お疲れ様です」
桃時「お疲れ様」
雨花「はいはい〜よっし!仕事も終わったし、ポテト食べよう〜と」
橙「雨花さん?ポテトは家に帰ってから食べて下さい。いつの間に食堂で温めたんです?」
雨花「生徒会室に来る直前〜マジで美味だよん!このポテト!」
桃時「アタシにも頂戴よ」
瑠璃人「オレにもオレにも!」
雨花「別に良いよ。わたしもうこれで良いし。でもあと九本しかないね」
桃時「アタシが五本貰うわよ」
瑠璃人「はぁ!?何でだよ!オレは育ち盛りなんだから量増やせよ!!」
桃時「何が育ち盛りよ!!そういう思春期になってる時こそか弱い女の子を優先するスマートさを得るべきなんじゃないの?!」
瑠璃人「何がか弱いだ!!大の男一人ぶち倒す能力得てる女の子の一体どこがか弱いんだよ!!」
雨花「…………」
橙「ちょっとお二人共落ち着いて下さい!お二人揃って食い意地貼りすぎです!あと私の分もその……残してください」
瑠璃人「そうだ。落ち着け。そして俺も食べたい」
雨花「……んふふ…………」
橙・桃時・兎白・瑠璃人「?」
雨花は声を堪えながら震えている。すると……
雨花「あっはははは!桃時ちゃんも瑠璃くんも面白すぎ……橙ちゃんも兎白くんも結局食べるんかい!そうだよね!四人はそういう人だった!」
「あはははは!」と大きく口を開けてゲラゲラ笑っている。この笑顔は偽りにはみえなかった。
橙「ふふっ、確かに馬鹿みたいですね」
桃時「べ、別に?そこまでポテト欲しかった訳じゃないし?」
兎白「ポテト美味いな」
瑠璃人「あっ、ちょ!何食ってんすか!!」
雨花の笑顔をみて、安心した橙たち。
刹那とはいえ腹から笑うことが出来た雨花なのであった。