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私がアルバイトから帰宅して、20分ほどで亜優が帰ってくる。
この20分間に何もしないか、ひとつでも夕食の下ごしらえをするかによって、夕方のドタバタ感が全く変わる。
今日は新玉ねぎのチーズ焼きを一品に決めた。
新玉ねぎを切ってラップに包むと、玄関の鍵を開けて
もう帰ってくるかな?
と、家の前まで出てみた。
「あ、こんにちは」
「こんにちは。お迎え?」
「はい、ここでですけど。もう帰ってくると思うので」
隣の家の秋山さんが大きな荷物を持って歩いて帰ってきた。
あ…風子さんやった…
何度か会って、少し話をしていると
「毎朝、公園の集合場所まで、千愛も一緒に見てもらっていてありがとう」
「いえ、亜優をまだ放っておけないので。でも、私が見ているってことでもないんですよ?千愛ちゃんが亜優を連れて行ってくれる、その後ろを歩いているだけですから」
「私も去年はほとんど毎朝ついて行って、登校班の子たちが揃うまで見ていたわ」
「1学期の間くらいは毎日かなって思っています。2学期になって、千愛ちゃんと二人で行けそうなら、そこの角で見送ろうかな」
「1学期でも、仕事の都合とかで、中西さんが行けなければ、私が送って行くわ」
「秋山さん、ありがとうございます! そう言ってもらうと、心強いです」
「中西さんはご夫婦とも実家が遠いから、いざという時に大変よね。うちも実家は近所ってことはないから、お隣同士仲良くしましょう。私も直美さんと呼ばせてもらうから、風子で」
と言われたのを思い出す。
「ええなぁ…」
彼女の持っていた、パンパンに膨らんだエコバッグに自由を感じる私は疲れているのかな。