翌日
「おはようございます、皆さん。今日は先生頑張って増えてみました!!」
増えたどころじゃない。増えすぎてる。教室満帆じゃん
「どうしたの?殺せんせー。なんか気合い入りすぎじゃない?」
「そんなことないですよ?」
1限目が終わり、殺せんせーは顔を赤くして疲れ切っていた。
「さすがに相当疲れたみたいだな」
『今なら殺せそうだね』
「なんでここまで一生懸命先生するのかねぇ」
「ヌルフフフ。全ては君たちのテストの点をあげるためですよ。そうすれば! 」
「生徒たちの尊敬の眼差しで暗殺の危険は少なくなり、評判を聞いた近所の巨乳女子大生がやってくる…!」
『いや、前者はまだ有り得そうだけど、後者は絶対ないね』
「いや、勉強の方はそれなりでいいよなぁ」
と三村くんが言った。それに続けて桃花が
「うん、なんたって殺せば賞金100億だし」
「100億あれば成績なくてもその後の人生薔薇色だしね」
『薔薇色、か。』
そう言った私の声は隣にいる業以外には届かなかった。
「なるほど。よく分かりました」
「え、なにが?」
「今の君たちには暗殺者の資格がありませんね。全員校庭に出なさい。烏間先生とイリーナ先生も呼んでください。」
殺せんせーは顔に×を書いて紫色の顔をしていた。声からして、ちょっと怒ってるかな
「急に校庭に出ろだなんてどうしたんだ?殺せんせー」
「さぁ?」
「いきなり不機嫌になったよね」
『それは多分、』
「え、?なに?」
『このあと、すぐ分かると思うよ。』
烏間先生やビッチ先生が校庭に来たのを確認した殺せんせーは私にある質問をした
「星乃さん、このE組から抜け出すにはどうしたらいいですか?」
『定期テストで学年187人中50位に入ること。そして、前のクラスの担任にクラス復帰の許可を貰うことです。』
「その通り。ですが、元々成績下位だとその条件は厳しすぎる。ほとんどのE組の生徒は救済の手すら掴めないまま、えぐい差別も受け入れてしまう。」
『そうですね。』
「それではイリーナ先生、プロの殺し屋として伺いますがあなたはいつも仕事をする時に用意するプランはひとつですか?」
「いいえ。本命のプランなんて思った通りに行くことの方が少ないわ。不測の事態に備えて、予備のプランをより綿密に作っておくのが暗殺の基本よ。ま、あんたの場合規格外すぎて予備のプランが狂ったけど、見てらっしゃい。次こそ必ず」
「無理ですねぇ。では次に烏間先生、ナイフ術を生徒に教える時、重要なのは第一撃だけですか?」
「____第一撃はもちろん最重要だが強敵相手では第一撃は高確率で躱される。その後の第二撃、第三撃をいかに高精度で繰り出せるかが勝敗を左右する。」
烏間先生やビッチ先生はそれぞれ「予備のプラン」「第二撃」と答えた。私は質問の意味を理解した。すると殺せんせーが回り始めた。
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