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「ん……、ここは。」
意識がだんだんと冴えてき、目をゆっくりと開けると、眩しい光が真っ先に目に映った。
「うっ……眩し、」
ピチャ…
「ん、水…?」
どうやら、俺は今
寝っ転がってる状態のようだ。
通りで、目の前が青一色なわけだ。
足元の方へ目線を向けると、辺り一面水だった。
湖のようだった。
どうゆう状況だ?これ。
とりあえず、体は自由に動くので、立ち上がると、
波紋が広がる。不意に下へ目線をやると、そこには自分の顔が映っていた。
「子供!?……え、女の子?」
そう、俺は子供だった。
女の子なのか男の子なのかはどうだっていい。
『子供』というのが大事なのだ。
なぜ、ここまで子供というのが大事なのかというと
俺は4回目、生まれ変わったのだ。
生まれ変わりというものは転生とは大きく違う。
本来、意識を取り戻した時には、乳児もしくは幼児の状態なのである。その為、ここまで成長した子供の姿という事が、とても不可解なのである。
うーん…まぁ、異世界だから
深く考えても意味無いか。
そうして、色々な事に悩んでいると…
ガサッ…
「っ…!?」
誰……かいたよな。
物音がした方へ視線を向けると、
一瞬人影の様なものが映った気がした。
なんだったんだ…?
てゆうか、ここどこだよっ!
てゆうか、人いるのかよっ!
もう一度、湖へ顔を近づけ
自分の顔を確かめる。
「はぁ……」
ずっとこの場にいる訳にもいかないので、
明るいうちに辺りを探索することにした。
人?がいたって事は…村とかあるってことか?
そんなことを考えながら歩いていると、明らかに集落のような所へ辿り着いた
集落が近くにあるというのはとてもいい事なのだが…
「あぁっ!
女神様、女神様!!!」
「神様からの贈り物よっ!」
「はっ…?」
何故か、崇められているのだが?
いや、意味わかんねぇ…
なんとなくで、
村長らしき人の家まで連れて来られたけど
こいつら人族…では無いよな…エルフか!
おぉ…初めての出会いがエルフとはついてるな。
なんてことを考えていると、
村長らしき人が話しかけてきた。
「貴方様は…神の使いなのでしょうか?」
え、なになに?
でもまぁ、なんとなく話の内容は掴めた。
つまり、俺が突然現れたのと、あの湖?
泉の場所が神聖な場所的な?
だから俺が、神の使いなのだと…
いや、な訳ねーだろ。
有り得ねぇって…てか女神様、何してくれてんだよ
とりあえず、ここは冷静に否定、否定。
「その…僕は神の使いとか…ないです。」
思った以上に喋るのが下手だった。
汗も酷い…俺、前世では結構人前出てたのになぁ。
「ぶつぶつぶつぶつ……」
長々と独り言を呟いていると、
背後に突然、気配を感じた。
「っ…!?」
反射行動だろう、すぐに後ろを振り向いた。
そこには明らかに魔女であろう女性と、エルフの少女が立っていた。
「……誰。ですか」
いや…魔女様、露出多すぎではありませんか?
いやいやいや…そんなこと考えてる暇は無い。
「私は見ての通り魔女ですわ。」
でしょうね。
「で…なんの御用でしょうか。」
「あなた…魔族?」
え、俺魔族なの?
そういえば…俺って何族なん?
ステータスとか…はないよな。
『鑑定』とかはあるのか?…お、あるある。
鑑定っと…
《鑑定 名前 なし
種族 シャット・ノワール
職業 不明 》
「シャット・ノワール……?」
あ、魔書で読んだことあるなぁ…。
「シャット・ノワールですか…ふふ」
「えっ…まぁ、はい。そうみたいです」
シャット・ノワール…
なんてもんに生まれ変わらしたんや。
「ま、魔女…」
「魔女の使い……か」
ザワザワザワザワ
…いかん、騒ぎが大きくなる前に
「静まらんかっ…。
客人の前なのだぞ…無礼は許さん。」
村長らしき人は、どうやら本当に村長だったらしい。
一声かけるとすぐに場が静まる…。
みんなに信頼され、頼りにされている証拠だ。
「…こっちにおいで。」
「す、すみません。」
な、なんだ?…あ、もしかして魔女とかってやっぱり悪いやつな印象?
ゆっくり笑顔で手招きをしてくれているが、
そこが逆に怖いっ!!
…ポンッ
頭をポンポンされた。一瞬、俺は固まってしまった。
「御家族はどこにいるのかな?」
「え、ぁ…分かりません。」
俺の家族…
いや、村長もいないことは承知の上で話してる。
「…君は1人なのかい?」
「はい、意識を取り戻したのも、あの泉です。」
「そうかい。」
それから30秒にも満たなかっただろ、沈黙が続いた。
ギュ…
「っ!?」
「もう大丈夫だからねぇ…。」
急に抱きしめられては、頭を撫でられる…
俺の頭は困惑していた。
村長の孫らしき少女にも頭を撫でられた。
「大丈夫…君の帰るべき場所は今日からここだよ」
「えっ…」
「君の『家族』も、ここにいる。
みんなだよ…。」
「大丈夫…君は1人じゃないよ。
だからそう…怖がらんといてくれ。」
その言葉で我に返ったのか、俺は震えていた。
村長はそれを沈めようと必死だった。
「すっ、すみません…もう大丈夫です」
「お、そうかそうか…良かったわい」
「その…僕の家族とかって…」
「ここにおるみんなじゃ、
みーんなお前さんの大事な家族、
そして他のみーんなもお前さんが大事な家族なんや。
お前さんのお家も、
遊びから帰ってきて、休む場所はここじゃ。」
「ここにいる…みんな。」
俺には勿体なかった。
この歳でちょっと涙出そうになった。
(ちなみにこれまでの人生の長さを足せば、余裕で2000年を超えるのである。)
「じゃ、じゃぁ!
今日からお姉ちゃん、私のお姉ちゃん?」
「え、あ…」
「そうじゃよ、ソフィ…」
「わぁーいっ!やったぁやったぁ!!」
どうやら村長の孫らしき少女は、
本当に村長の孫だったらしい。
そして、「ソフィ」というらしい。
「どうかね、
この子のお姉さんになるのは、嫌かね。」
そんなの…そんなの、
「嫌じゃないですっ…!!
ぜんっぜん、うれしっ、有難いぐらいです!」
俺は食い気味で答えた。
村長も、少し驚いたようだったが、
「そうか…じゃぁ、これからよろしくなぁ」
いつもの優しい笑顔で、答えてくれた。
女神様…魔女様といい、集落の人達といい
…本当に恵まれてるよ。
「ちなみに…お前さんの名前ってなんなんじゃ?」
「種族名しか…、僕にも分かりません」
「そうか…名前がなくては不便だしのぉ」
「……名付け親になってはくれませんか?」
「!!…わしがか?
もっと色んなやつが…。」
「『家族』!!だからです。
ダメ…でしょうか。」
「そんなことないわい…だが、せっかくの名付け、
投げやりではいかんから、少し考えさせておくれ。」
「はいっ!」
そう言うと村長さんは、3分程悩んでいた。
「よしっ!思いついたぞ!
…ゴホン」
村長さんも、
俺の方を向いて改まった形になったのか、
少し緊張した。
「お前さんの今日からの名は…
『アンジュ・ノワール』じゃ!!」
「アンジュ……ノワール。」
「い、嫌じゃったか?」
「いいえ…とっても嬉しいです。」
「そうかそうか…
お前さんの髪は綺麗な深紫じゃからのぉ。」
「あ、ありがとうございます…」
名前を付けてもらうというものはこんなに緊張して、恥ずかしいものなのだと、今になって気がついた。
「それに…アンジュ、お前さんは
たとえ魔女の使いでも、わしらにとっては天使や。
じゃから…胸を張ってこの名を名乗るのじゃ」
「はいっ…はぃ。
ありがとうございます!!」
それからは村の子供たちと沢山遊んだり、
服を用意してもらった。
この村、この周りの森についても詳しく聞いた。
この村はエルフ、ハーフエルフで主に構成されている村で、森には精霊や魔物たちが沢山いるという。
「魔物がこの村にやってくることはないのか?」
と聞くと、
精霊たちが結界を張ってくれてるのだそう。
俺が目覚めた泉は、妖精達と契約を結ぶための場所であり、引くほど神聖な場所だった。
おれ…妖精や精霊に呪われたりしないかな…?
大丈夫か?
と、色んなことを聞いたり、村を探索していたら、
すっかり日が落ちていて、
夕食の時間になっていたらしい。
今日は色んなことがあり過ぎた…疲れた。
とりあえず寝たい…
今日の成績表──────────
名前:アンジュ・ノワール
年齢:不明
職業:不明
種族:シャット・ノワール
〈女神様からのお告げ〉
シャット・ノワールとは、魔女が《作り出した》使い魔の名である!!人間によく似ているが、年齢は2000年程とも言われ、約20歳程の見た目で成長は止まるという。生殖器などはなく、生まれた直後はおよそ10歳程の子供の大きさをしている。魔法全般を得意としており、精霊や魔物によく懐かれやすい!
次回「優秀な仲間」
今日の雑談──────────
どうもMKです。
今日は0回よりも長くなりました。
なので今、2時20分に書き終わる感じです。
眠い…。
今日は妹の誕生日で(7⁄10)お寿司を食べに行きました。美味かったです。海老類しか食べてません。
美味かったです。俺の誕生日ももうすぐ。
あ、そういえばココ最近、雨酷かったですね。
雷も凄かったので、1番下の子が泣きました。
俺は寝てました。気持ちよかったです。
皆さんも、気を付けてください。
では、
この作品が皆さんの少しの楽しみでありますように。
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