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CHAPTER 1 ”イキノコルニハ” (非)日常編 #1
皆が疑心暗鬼のなか、そいつはまた喋り出した。
モノクマ「そうそう!君たちにこれを渡しておかないと!」
するとモノクマは全員にあるものを渡した。
それは小さくて四角い板みたいな物だった。
ヤマヤ「これはなんだ…?」
モノクマ「これは【電子生徒手帳】!」
サエノキ「電子生徒手帳?」
モノクマ「はい!これは色々なものに使用することができるので、絶対に無くさないようにね! 」
モノクマ「オマエらの部屋もちゃんとホテルに用意してあるし、部屋に入る時はそれで入らなくちゃいけないからね!」
モノクマ「絶対に無くさないようにね!フリじゃないよ?絶対に無くさないようにね!」
モノクマ「あと【校則】もそこに一応書いてあるから目を通しておいてね!」
モノクマ「秩序を乱す者が現れても厄介なだけなので!」
ヤマヤ「秩序を乱してるのは…どっちだよ!」
モノクマ「うぷぷ……」
モノクマ「じゃ!そゆことでー!」
それを最後にモノクマは講堂から居なくなった。
ヤマヤ「くそ!なんだよあいつ!」
サエノキ「山谷君、落ち着こ?」
サエノキ「苛立つのは分かるけど、それじゃあモノクマの思う壷になっちゃうからさ。」
ヤマヤ「…そうだな」
サエノキ「うん、よし!」
サエノキ「とりあえず、みんなで一旦校則ってやつを確認しよっか!」
ソメゾノ「そうね、校則破ったらどうなるか分かったもんじゃないわ。」
冴之木の指示で俺らは校則と言うやつを確認することになった。
電子生徒手帳を起動してみると俺の名前が表示された。
その次に校則という項目をタップしてみた。
そこにはいくつかの校則が明記されていた。
〈校則〉
1.この都市での共同生活に期限はありません。
2.夜10時から朝7時までを”夜時間”とします。
夜時間は立ち入り禁止区域があるので注意しましょう。
3.都市について調べるのは自由です。特に行動に制限はありません。
4.生徒内で殺人が起きた場合はその一定時間後に生徒全員参加の学級裁判が開かれます。
5.正しいクロを指摘出来た場合はクロだけが処刑されます。
6.正しいクロを指摘出来なかった場合はクロ以外のシロ全員が処刑されます。
7.同一のクロが殺せるのは”2人”までです。
8.”死体発見アナウンス”は3人以上の生徒が死体を発見した時に流れます。
9.希望ヶ峰学園の学園長モノクマへの暴力は固く禁じられています。
10.電子生徒手帳は貴重な物です。無くしたり、壊したりしないでください。
11.モノクマが殺人に関与することは一切ありません。
12.シロが勝ち続けた場合、最後の2人になった時点でコロシアイは終了です。
と書かれていた。
ヤマヤ「【学級裁判】?」
サエノキ「モノクマは何も言ってないよね。その事について。」
ハセ「おいモノクマ!」
長谷はモノクマを呼んだ。
すると
モノクマ「はいなんでしょう!」
秒でモノクマは現れた。
イノダ「早っ!?」
ハセ「学級裁判とはなんだ。」
モノクマ「学級裁判について言ってなかったっけ?」
タケサキ「聞いてないですよ。」
モノクマ「こりゃまた失礼!」
モノクマ「学級裁判とは!」
モノクマ「殺人が起きた後、一定時間の捜査を設けます!」
モノクマ「学級裁判の場では殺人を犯したクロとそれ以外のシロの対決をしてもらいます!」
モノクマ「学級裁判では『誰が犯人か?』をオマエらに議論してもらいます!」
モノクマ「その結果は学級裁判の最後に行う『投票』により決定されます!」
モノクマ「そこで正しいクロを指摘出来たらクロだけがおしおき、そうでなかったらクロ以外の全員がおしおき。クロは晴れてここから出られるという訳なのです!」
ハセ「なるほどな」
クワノ「納得してる場合かよ!」
メナカ「そ、そうですよぉ…こんなの…やりたくありませんよ…」
アイサカ「でも…従わなかったら…どうなるか分かりませんし…どうしたらいいのでしょうか…」
モノクマ「うぷぷ…そんなの簡単な事じゃん!」
モノクマ「誰かを殺せばいいんだよ!そして、学級裁判を生き残ればいいんだよ!」
モノクマ「アーハッハッハッ!」
キリサキ「こいつ… 」
モノクマは笑い声を上げながらどこかへ消えていった…
ヒビノ「従うしか…ないのかよ」
シロサキ「困りましたね…」
ヤナベ「このままじっとしている訳にも行かないな…」
サエノキ「だったら、この都市を見て回ってみようよ!」
サエノキ「もしかしたら出口らしきものがあるかもしれないし」
スズミネ「私は賛成です。とりあえず調べてみるのがいいと思います」
カナガミ「そうですね…とりあえず各々見て回ることにした方が良いかもしれません。」
冴之木の提案で俺たち16人は都市の探索をすることになった。
サエノキ「じゃあ各々調べ終わったら集合ね!」
イノダ「集合場所はどうするんすか?」
ヤマヤ「ここでいいと思うぞ」
こうして俺たちは集合場所も決め、改めて探索を始めることにした。
サエノキ「ねぇ山谷君、一緒に探索回ってもいいかな?」
ヤマヤ 「別に構わないぞ。1人じゃ物寂しいひな」
サエノキ「ありがとう。じゃあどこから行こうか?」
サエノキ「ここ、割と色んな施設あるから調べるとこは沢山ありそうだよ」
ヤマヤ「手当り次第見つけたとこに入ればと思うぞ」
サエノキ「そうだね!よし、そう決まれば早速行こっか!」
こうして俺は冴之木と一緒に探索することとなった。にしてもなんで冴之木は俺と一緒に行くことを選んだんだろうか…女子とかいるのに…なんて思っていたら
サエノキ「山谷くーん!行こうよー!」
と冴之木が大きい声で呼んでるのに気づき、
ヤマヤ「悪い!今行く!」
と返事をした。
最初に俺たちが訪れたのは豪華な建物だった。
ヤマヤ「ここはホテルか。」
サエノキ「そうみたいだね。」
サエノキ「見て、山谷君」
冴之木が指差す方を見ると、そこには監視カメラがあった。
サエノキ「きっとこれで私たちを監視してるんだね」
サエノキ「多分この都市の至る所にあるはずだよ」
ヤマヤ「…全くだな、ホント」
サエノキ「さ!切り替えて探索探索!」
いや、切り替えが早すぎるだろ。と思いながらも、それは心の中の奥底にしまった。
サエノキ「どうやら、ここは私達の寝泊まりできる場所みたいだね」
サエノキ「ちゃんと16人分の部屋も用意されてたよ。しかも男女で階層も別れてた。」
サエノキ「あとは大浴場とかだね、まぁそこも当たり前のように男女で別れてるんだけどね。」
ヤマヤ「とりあえず俺らの部屋を確認しておくか?」
サエノキ「そうだね。女子のフロアは2階だならエレベーターを使わなきゃだね。じゃあ、自室調べ終わったらまたここで落ち合お!」
ヤマヤ「あぁ、分かった。」
冴之木と別れた後、俺は自室へと向かった。
まぁそんな大した物はないよなと思いつつ、自室を調べてみることにした。
机の上には自分の部屋の鍵と思われる物が置いてあり、クローゼットには今俺が着ている物と同じ服が何着も用意されていた。他にはトイレやシャワー室もあり、ベッドも至って普通のホテルにあるベッドが置いてあるだけであとは何も無かった。
ヤマヤ「調べ終わったし、そろそろ戻るか。」
自室を出て、冴之木と合流することにした。
サエノキ「あ!山谷君!」
サエノキ「どーだった?って聞いても多分私の部屋と同じだよね。」
ヤマヤ「あぁ。至って普通だったな。」
サエノキ「よし!他の所に行こうか! 」
ヤマヤ「そうだな。」
こうして俺たちは新たな場所へ向かうことにした。
次に俺たちが訪れたのは巨大な建物だった。
ヤマヤ「ここは…なんだ?」
サエノキ「多分、デパートだね」
サエノキ「ほら、ココの看板見てよ。”Department Stores”って書いてあるでしょ?」
ヤマヤ「ホントだな。じゃあここはデパートか。にしてもデカすぎないか。 」
サエノキ「そうだね…今まで見た中で1番大きいんじゃないかな…このデパート」
サエノキ「調べるには骨が折れそうだよ」
ヤマヤ「…まぁ四の五の言ってる場合でもないか…」
サエノキ「そうだね!行こっか!」
と俺たちがデパートに入ろうとした時、デパートから複数人が出てきたのが見えた。
ヤマヤ「あれって確か…」
サエノキ「日比野君と鈴峰さんと金神さんと矢鍋君だね」
ヒビノ「もしかしてこのデパートを調べようとしてたのか?」
ヤマヤ「あぁ、今からそうしよと思ってたとこだ。」
スズミネ「丁度私達も今デパートを調べ終わった所なんです。」
そこで俺たちは4人に何があったのかを聞いた。
ヤナベ「中には色々な物があったぞ。流石、巨大デパートだな。」
カナガミ「中には服屋、本屋、スーパー、ゲームセンターなど生活必需品を補えそうなコーナーがありました。」
カナガミ「ですが…」
ヤマヤ「ですが?」
カナガミ「銃やナイフなどの刃物類が売ってある場所もありました…」
サエノキ「…あからさますぎるね。」
まさにコロシアイをしてくれって感じだな。
ヤマヤ「そうか。教えてくれてありがとうな。」
サエノキ「山谷君、どーしよっか?次」
ヤマヤ「そうだなぁ他のみんなが行ってなさそうなところに行った方がいいんだろうけど」
ヒビノ「多分、ほぼみんな回ったんじゃないかな」
スズミネ「私たち、ここに来る際何回か他の方を見かけましたからね。 」
カナガミ「多分もう調べ尽くしたと思いますよ。」
ヤマヤ「そうか。じゃあ講堂に戻った方が良さそうだな。」
サエノキ「そうだね、そこでみんなの帰りを待とうか。」
こうして俺たち6人は講堂で他の連中が帰ってくるのを待っていた。
しばらくした後他の連中が帰ってきた。
ソメゾノ「これで全員かしら?」
サエノキ「うん。そうだね。」
サエノキ「じゃあ各々報告しようか!」
ヒビノ「じゃあ俺たちから。俺は鈴峰さんと金神さんと矢鍋君とデパートに行ってきたよ。」
スズミネ「デパートには生活必需品が沢山ありましたし、他にも色々なコーナーがありました。」
カナガミ「ただ武器も沢山置いてありました…」
ヤナベ「あそこに行くのはやめといた方が良さそうだな。」
ソメゾノ「じゃあ次は私たちから。私は長谷と霧崎とレストランを見てきたわ。」
長谷「中々良い雰囲気のレストランだったな。」
霧崎「厨房もあったがあそこに入るにはパスワードを決めて入力する必要があった。」
タケサキ「えっと、次は私たちからです。私は逢坂さんと芽中さんと城崎さんと壁を見てきました。」
ヤマヤ「壁?」
アイサカ「ここから大体1キロくらい歩いたら壁があったんです。」
メナカ「と、とても高い壁でしたので人に登るのは不可能かと…」
シロサキ「ですが、一部気になるところがありました。」
サエノキ「気になるところ?」
シロサキ「はい。」
シロサキ「この都市全て壁で覆われていると思っていたのですが…1箇所だけ違ったんです。」
シロサキ「その1箇所だけ工事中だったんですよ。」
ハセ「…工事中?」
タケサキ「モノクマさんからの話だとここから先はまだ工事中だから通れないとの事でした。」
アイサカ「なので、時間が経てば通れるようになってるかと。」
ミシマ「よし!次は僕たちだね!」
ミシマ「僕は猪田君と桑野君とこの都市をずっとグルグル回ってたよ!」
クワノ「ただ、回ってた訳じゃねーからな!」
クワノ「公園とか講堂はあったが、講堂からちょっと離れたところに焼却炉とモノクマの像が置いてあってよ。」
イノダ「俺たちはそれが気になって仕方ないんすけど、モノクマは何にも教えてくれなかったっす!」
俺たちも自分たちが調べたことを報告すると…
サエノキ「よし!これで全部みたいだね!」
サエノキ「この都市、中々整備は行き届いてるみたいだね。」
ハセ「あぁ、俺にふさわしいものばかりだった。」
キリサキ「で、ここからどうするつもりだ?」
…全員が黙った。そうだ。俺たちはこの訳分からない場所でコロシアイをしろと言われているんだった。どうしたらいいかなんて誰にも分かる訳がなかった。
タケサキ「…とりあえず今日はホテルで休むしか…ないんじゃないですかね」
タケサキ「皆さんの報告聞く限り、出口らしきものはどこにもなかった訳ですし…」
スズミネ「しかし、一体外はどうなっているんでしょうか…」
ヤマヤ「どういう意味だ?」
スズミネ「私たちは”超高校級”の才能を持つ高校生ですよね?そんな高校生が16人も一気に行方不明なんて事件でしかないはずです。なのに警察は動いていない…外では何が起きているんですかね… 」
確かにそうだ。警察とかはどうしてるんだ。こんな状況ニュースになってるはずなのに…。
考えても分からない。この状況。希望ヶ峰学園はどこに行ったのか。そして、自分の才能も。
ソメゾノ「とりあえず今日は自室で休んだ方が良さそうね。」
サエノキ「うん。そうだね…どうするかはまた明日考えよう…」
こうして俺ら16人は各々自室で休むことにした。
自室に戻った俺は疲れたからかすぐベッドに横になった。そしてまた考えた…沢山考えた…けど答えは一切出てくることは無かった。
そして俺はそのまま眠りについた…。
残り16人
CHAPTER 1 ”イキノコルニハ”(非)日常編 #1 END