テラーノベル
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🧡だめ…それはだめ…おねがいやめて…
康二は目黒の腕を掴んだまま、弱々しく首を横に振った。
その瞳には、涙が浮かんでいる。
🖤お前…まだこいつを庇うのかよ…!
目黒が、信じられないといった表情で康二を見る。
その隣で、他のメンバーたちも、ただ黙ってその光景を見つめていた。
🧡だめ…俺のせいで…めめまで…!
誰かのために、その手が血で汚れるのを見たくない。
康二の瞳は、そう訴えかけていた。
その悲痛な願いに、目黒は「…っ!」と奥歯を噛み締めると、振り上げた拳をゆっくりと下ろした。
🖤……わかったよ、康二
しかし、その康二の優しさが、Aの逆鱗に触れた。自分が康二によって助けられたという事実が、彼のプライドを酷く傷つけたのだ。
A「ふざけんなてめぇ!!図に乗りやがって!!俺をハメやがったな!!」
Aが、岩本の腕の中から、悪態をつく。
その反省のかけらもない態度と、康二の優しさを踏みにじるような言葉。
🧡ごめんなさい…俺、そんなつもりじゃ…
それに対して、康二はまた謝る。
その光景が、メンバーたちの怒りを臨界点へと到達させた。
今度は、佐久間がAに掴みかからんばかりの勢いで叫んだ。
🩷てめぇ…!!康二が今まで、どんな思いしてたかも知らねぇで…っ!
続けて、渡辺も声を荒らげる。
💙康二はお前のことを庇って助けようとしてんだぞ!?
🖤お前自分のしてることわかってんのか?!
次々と浴びせられる怒声。それでも康二は、最後の力を振り絞るように、メンバーをなだめようとした。
🧡やめてよみんな…もうそんなに怒らんで…?
だが、もう遅かった。
その康二の言葉を聞いて、それまで静かに怒りを湛えていた宮舘涼太が、ゆっくりと一歩前に出た。
そしてそのロイヤルな唇から、誰も聞いたことのないような、冷たく、重い一言が放たれた。
❤️…もう、黙ってなさい
その言葉は康二にではなく、Aに向けられたものだった。
その瞬間に楽屋の空気は、完全に凍りついた。
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