『ひば!!大丈夫!?!?』
俺の前にしゃがみこんで話しかけてくれた彼は優しい目をしていた。あぁ、いつもの奏斗だ。
「おん!そんな痛くなかったしなんともないべ!!」
にこりと笑顔を見せてやれば、彼はどこか安心したような表情を見せてため息をつく。
『もー!心配したんだからね!?なかなか帰ってこないし…んで来てみたら来てみたで殴られ蹴られしてるし!!』
「んはは 笑 ごめんごめん。」
『まぁ、とにかく無事でよかった…。ランドリー帰ろ?』
「はーい!」
奏斗の手を借り立ち上がる。そして俺らはランドリーへと帰った。
ー ランドリー ー
〔 あ!雲雀帰ってきた!! 〕
「ただいま ー!!」
[おかえりなさい。ずいぶんと遅かったですね。何かあったんですか?]
「いやー、ちょっとね 〜 」
そう切り出しさっきあったことを皆に話した。
〔 ふーん、それで奏斗が助けに行ったと、〕
[ まぁ、たらいが無事でよかったです。]
ほっとしたような顔をする2人。それと裏腹に騒がしいやつもいた。
『あ!ヤバ!僕この後オーナーの会議行かなきゃいけないんだった!!ごめん皆!!後でまた戻ってくるから!!じゃ!』
「行ってこーい!!」
あわただしく鞄を持って玄関へ走っていく奏斗。しばらく3人の時間が続いた。奏斗が帰ってくるまでの時間は事件や依頼の詳細をアキラに説明してもらったり、次の任務を受け渡されたりした。
[ …と、こういうことなのでたらい、よろしくお願いしますね 。]
「…次は幻のダイヤを盗めってか 〜?」
[ 仕方ないんです。持ち主のところに返すためなので 。]
「分かってるよ、了解。」
依頼の説明をした後、アキラは新作のBL本を買いに行った。そして今俺はセラと2人、向き合ってソファに座ってんだけど…会話発達しねぇぇ!!!!そんなことを思っていたら彼が口を開く。