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4 - 第3話

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2023年03月17日

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「さて…ようやく来れたわね。」

あたし達は長い時間をかけてここ、地獄に来た。

「ほんと。時間かかりすぎですよぉ。」

リタはクタクタになって言った。

「こんなんでくたびれてたらダメよ。今からアイツに会いに行くんだから。」

「うへぇぇ〜…」

(…とは言ったものの、このままは可哀想だし…)

「じゃあ、ちょっと待ってて。」

「じゃあってなんですか?」

あたしはリタの言葉を無視して言う。

「あと、何があってもここから動かないで。わかった?」

「りょ〜かいで〜す!」

明るい声だった。

水を買いに行くのは良いものの、ここから近いところに自動販売機はない。

(少し遠いけど、行かなきゃね。)

謎の責任感を感じて、遠くの場所へ行った。

そのとき。

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

叫び声が聞こえた。振り返ると─────

「…怨霊!?」

そこには巨大な怨霊がいた。


「アイさん、遅いですねぇ〜…」

そう呟いた。

アイさんはぼやかして言っていたけど、僕には分かる。

あの人のことだ、僕のために水を買いに行ったんだろう。

正直、もう大丈夫だ。

…今の僕を作った、そしてお姉様を殺した。

その博士はどこにいるのか。誰なのか。

まだ情報が掴めていない。

やはりヤツと協力関係にあった、アイのお姉さん─────

ウアさんと話さなければいけないか。

でも、博士と一緒で、ウアさんの尻尾も掴めない。

今の僕に出来ることはあるのだろうか。

このままアイさんといていいのだろうか。

いつも暇がある時こんなことを考えてしまう。

考えても無駄だと知りながら。

僕はなんで─────

「ひっぐ、ぐすっ」

近くで声がした。

「…泣いてる?」

小さい声で言った。

(動くなって言われたけど…)

近くに、泣いている子がいる。

止まってはいけない。

そんなことを考えている時にはもう、その子の隣にいた。

「大丈夫?どうしたの?」

優しく聞いた。

「ぐす…あそこに…っ 大きい変なのがきて…っ ピンクのツインテールのお姉ちゃんが…っ」

「戦ってたんだけど…っ そのお姉ちゃんが…っ」

ピンクのツインテール。女性。

彼女のその次に発された声を聞かないように耳を塞いでしまった。

「っ… お姉ちゃん、そのお姉ちゃんに覚えがあるの。絶対に大丈夫だから、安心して待っててね。 」

僕は全力で走った。

彼女の血の跡をたどって。

そこには…

「アイ…さん…?」

血に塗れたアイさんがいた。

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