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#憑依
成瀬りん
633
#家族
たつ
53
#日常
ももは
551
赤黒い光が夜空を切り裂く。
公太と鷹野が激突するたび、轟音が響き渡り、衝撃波だけで周囲のビルが次々と崩れ落ちていく。
まるで二つの隕石がぶつかり合っているかのような激しさだった。
「速すぎる……!」
唯我は目を見開く。
龍焉刀を握る手に、自然と力が入る。
「僕たちでも……動きが見えません……」
一祟も息を呑む。
先ほどまで共に戦っていたはずなのに、今の二人はまるで別次元の領域にいた。
「ハァァァァッ!!」
鷹野が咆哮を上げる。
黒紫の瘴気が巨大な腕となって公太へ襲いかかった。
しかし――
公太は避けない。
静かに拳を握り、そのまま真正面から打ち抜いた。
ドォォォンッ!!
巨大な瘴気の腕は粉々に砕け散り、爆風が街を吹き抜ける。
「なっ……!?」
鷹野の表情が初めて驚愕に染まった。
「僕の攻撃を……素手で……!」
公太はゆっくりと口を開く。
「お前の力は大きい。」
「だけど……恐れるほどじゃない。」
その声には怒りも焦りもない。
ただ静かな覚悟だけが宿っていた。
「ふざけるなァァァッ!!」
鷹野は全身から瘴気を噴き上げる。
空が黒く染まり、無数のエネルギー弾が雨のように降り注いだ。
街全体を飲み込むほどの一斉攻撃。
だが公太は微動だにしない。
右手を静かに掲げる。
その瞬間――
彼の周囲に赤黒い光の壁が広がった。
轟音とともに無数のエネルギー弾が炸裂する。
爆煙が空を覆い尽くす。
「やったか……?」
一祟が思わず呟く。
しかし次の瞬間――
煙の中から、公太がゆっくりと歩いてくる。
傷一つない。
「そんな……」
唯我は言葉を失った。
畑中も小さく笑う。
「さすがだ、公太。」
「あり得ない……!」
鷹野の顔から余裕が消える。
「どうしてだ!?
どうして僕の力が通じない!!」
公太は静かに答えた。
「お前は憎しみだけで戦っている。」
「俺は違う。」
「仲間の想いを背負っている。」
その一言に、鷹野の表情が大きく歪んだ。
「仲間……だと……!」
怒りに支配された鷹野は、再び瘴気を爆発させる。
「だったら見せてみろ!!
その仲間の力で僕を止められるのならなァァァァッ!!!」
公太は静かに拳を握る。
赤黒い光が拳へ集まり始めた。
その圧倒的なエネルギーに、大地が震え始める。
畑中は目を細めた。
「始まるぞ……。」
ついに、公太の反撃が幕を開けようとしていた。
コメント
1件
第90話読み終えたよー!!🔥🔥 公太が「恐れるほどじゃない」って静かに言い放つとこ、痺れた…!あの圧倒的エネルギー弾の雨を傷一つで歩いてくる姿、まさに主人公感がヤバい😭💕 でも何より「仲間の想いを背負ってる」の一言に全部持っていかれたよ…。憎しみだけの鷹野との対比が沁みる…!次、公太の反撃始まるね!続き楽しみすぎる!!