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ばたこ
彼の現状を知ったあと 俺は
SNSですぐに検索した
そして 彼のアカウントを見つけた
なんでいままで気づかなかったんだろう
そんな自分の行動に悔やむ
彼のアカウントを見ているうちに
あるものに気づき 俺は息が詰まる
吉田仁人
シンガーソングライター
趣味 盆栽
特技 合気道
いつか届くといいです。
自己紹介文の 続きを読む まで押さないと分からないほど下に書いてあった1文
俺はその1文に目を引く
俺は一晩中考えた
あの時の俺なら 迷わず彼に連絡をする
ほんとに歌手になれたんだね
すごい おめでとう と
でも 俺は一度彼の元を去った身だ
しかも何も告げず
勇気がない それもそうだが なによりも
彼はもう夢を叶え 有名人なのだ
俺は どこにでもいる 社会人
ここでまた 引くのか
こんなにも彼に思いを寄せているのに
好きなのに。
夜も寝ずに考えた結果
俺は 遠くから応援することにした
決め手はひとつ
彼の夢の邪魔をしたくない ただそれだけだった
今の俺が彼と再開してしまうと
もしかしたら 彼の夢が壊れてしまうんじゃないか
歌手を続けられなくなってしまうんじゃないか
考えれば考えるほど俺が彼と再開するメリットが見当たらなかった
外を見るとカーテンの隙間から光が差し込んでいる
目の下に隈をつけながらテレビをつける
そこには朝の情報番組に出演する彼
俺は睡魔を押し殺すように目を見開く
「本日の ゲストは シンガーソングライターの吉田仁人さんです〜!」
「みなさん おはようございます シンガーソングライターの吉田仁人です」
「わぁ〜 吉田さん朝から輝いてますね!笑」
「いえいえ 、笑」
「では 今月リリースされました 藍 についての質問なんですけど あの歌詞にはどのような意味が込められているのでしょうか!」
「……そーですねー、」
「これ実はある人へ向けた曲なんですよ、笑」
「えーっ! なんですかそれ!笑」
「まあ世に出したものは好きに解釈してくれスタイルなので 深いことは言いませんが」
「私の恋は叶わないので、私は海の底に行きます」
「この一言に尽きますかね 笑」
「深いですね〜笑」
「ふははっ笑 そんなことないですよ笑」
彼の笑う声が部屋中に響き渡る
彼の意図を理解したそのとき
俺は心の中で
彼を生涯一生思い続けることを決心した
「はい CM入りまーす!」
届くことはない
わかってる
それでもいつか彼が気づいてくれる事を願って 彼への想いを 画面を通じて発信し続ける
「はい まもなく再開しまーす」
届くはずのない声
それでも 口が動き出す
「3 2 1 ……!!」
「……ーーー。」
SNS上
『今朝やってた情報番組で仁人くんなんか言ってなかった!?』
『やっぱりなんか言ってる?よね!』
『CM終了直後だから なんか話してたのかな?』
『でも誰かと話してるようには見えないけど』
『なんか呟いてるけどよく聞こえない🥲』
『私 生まれつき難聴で読話できるんですけど、 多分これ 』
【はやと】っていってると思います。
もう
彼と他愛のない会話をしたり
放課後 2人だけの時間だったり
会うことすらしないし できないだろう。
ただ
俺の中で君は確実に
大きな存在になっていた。
END
すっきりする終わり方じゃなくてすいません
ここまで読んでくださりありがとうございました
コメント
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ちょっと待ってください主さん、天才ですか?最高です続編待ってます♪♪