テラーノベル
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あの女の子たちからの嫌がらせは、典型的だった。
「宿題のプリントがゴミ箱に捨てられてる…」
先生には、間違えていらないプリントだと思って捨てたと言ってもう1枚貰った。別にこの程度はへでもない。
1番困るのは生活必需品を隠されることだ。
「山本くん、消しゴム貸してくれない?」
「いいけど、ぼくは山寺だよ」
「あ、ごめん。人の名前覚えるの苦手でさ」
男子と絡むなといいつつ、山寺くんと関わることはあの女子たちは何も言わない。なんと醜いことか、見た目だけで人を判断する性格らしい。
「まじか…筆箱壊された」
「あーちゃん!一緒に職員室行ってさぁ、課題の提出期限をのば…え?」
「奏舞、またそんな悪巧みして。どうせ却下されるだけだよ」
「いや、そんなことよりなにそれ」
「あー、なんかチャックが引っかかってさや、無理やり開けようとしたら壊れちゃった」
奏舞たちに心配はかけたくない。心苦しいけど、嘘をつかせてもらった。
「…あ!じゃあさ、週末買いに行こうよ!空舞も誘って〜…レヴィはダメだよ?」
「うん、いいね。久々に3人で買い物」
その日、私は空き教室に呼ばれた。
「アンタさ、ふざけてんの?」
「なにが?」
「週末奏舞くんたちと買い物に行くなんて…」
「あぁ、うん。羨ましい?」
私は言葉のチョイスを間違えたらしい。その日はやけに女子たちが怒って、今まで1回しか手を挙げたことはなかったのに今日は今まで以上に蹴られ、殴られた。
「いって…」
一体、いつ終わるのだろう。
「ただいまー」
「おかえりーってやだ。愛楽その怪我どうしたの?」
「コケた」
「レビと一緒に帰らなかったの?」
「図書室寄ってたんだよ」
余計な心配はかけたくないのに。
「愛楽…って、もう寝てる。めずらし」
このまま、朝にならなければいいのに。
ずっとずっと夜が続けばいいのに。
「腹出して寝てる…女子としての自覚はどこに…、は?何だこのアザ」
夜に溶けてしまいたい。
「コケたって言ってたな、それにしたってこんな…誰かにやられたような」
泡になってみたい。
「まさか、誰かにやられたのか。これも」
考えるの、疲れた。
コメント
1件
うわぁ…読んでて胸がぎゅってなった😭💔 愛楽ちゃん、心配かけたくなくて嘘ついてるのに、どんどん傷ついて…「夜に溶けてしまいたい」「泡になってみたい」の表現が切なすぎて刺さったよ。 レビくんがアザに気づいてくれたのが唯一の光…!このまま闇に飲み込まれないでほしい。早く救いがありますように、って祈る気持ちで続き待ってます🌸
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