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思えばこれが、世界滅亡、ラグナロクの始まりだったんだ。
苅田亮「由良!…なんで…なんで俺より先に行くんだよ!…」
「由良さん……」
苅田亮「由良…」
10年前
苅田亮「由良!」
苅田由良「お兄ちゃん!」
苅田亮「どこいってたんだお前!」
苅田由良「お母さんがね!」
苅田亮「お母さんはもう居ないんだ。」
苅田由良「え?でもそこに…」
苅田亮「いないって言ってんだろ!」
苅田由良「お兄ちゃん…お兄ちゃんなんて大っ嫌い!」
苅田が思い出したのは喧嘩した時の記憶だった。
苅田亮「あの時…怒ってしまったんだ…それから俺は、話しずらくなって…」
苅田由良?「お兄ちゃん!」
苅田亮「はっ、?」
その瞬間、苅田亮は死んだはずの由良が見えた。
苅田由良?「私はこの18年間、とっても楽しかった。喧嘩したり、おしゃべりしたり、だからそんな事言わないで、いつまでも私はお兄ちゃんのことを見てるから!じゃあね…私の分までお祭り楽しんで…」そう言い残しふっと目の前から消える。
苅田亮「由良っ!」
「ど、どうしました?」
苅田亮「今…目の前に由良が…」
「え?どこにも見えなかったですが」
苅田亮「え?なんだって?」
「どこにも見えませんでした」
苅田亮「えっ?由良…俺に最後の言葉を伝えに来たのか…」
「そう…なんですか…」
苅田亮「由良は祭りを楽しめ、と言った。沢山楽しむぞ。 」
「はい!」
夜
近くのホテルに泊まった苅田と優真。
優真「よし…行くか…」
ギシッと音を立てた瞬間
苅田「待て!優真!」
優真「うわぁぁ!」
優真は尻もちをつく
苅田も、寝れるわけが無いだろう。肉親の死に目にも会えず、葬式もできずに死んでしまったのだから。
苅田「どこに行くつもりだ?」
キレている苅田
優真「ゲ、ゲートです… 」
苅田「敵討ちのつもりか?」
優真「は、はい…」
苅田「お前には無ッ…」
その瞬間、肩に手を当てられた苅田。
由良「行かせてあげて。」
苅田「は〜っ!なら俺も行く。お前はひとりじゃない」