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君のノートが教えてくれたこと
駅前のカフェは、いつもかすかにコーヒー豆の香りがする。
大学生の蓮(れん)は、お気に入りの窓際のマジックシートに座っていた。
ふと隣の席を見ると、一冊の大学ノートが置き忘れてある。
表紙には、丸っこい文字で「世界史のまとめ」と書かれていた。
「忘れ物ですよ」と店員に渡そうとして、蓮は手を止めた。
ノートの端から、一枚の付箋がはみ出していたからだ。
そこには、青いペンできれいな文字が躍っていた。
『明日こそ、隣の席の人に挨拶する!』蓮は思わず自分の服装を見た。
ヨレヨレのTシャツに、履き古したスニーカー。
(まさか、僕のことじゃないよな……)ドキドキしながらノートを閉じ、そのまま席に置いておくことにした。
翌日の同じ時間、蓮は少しおしゃれをして同じ席に座った。
すると、息を切らせた女の子がカフェに飛び込んできた。
彼女はまっすぐ隣の席に向かい、置いてあったノートを愛おしそうに抱きしめた。
そして、ほっとした表情で蓮の方を振り向いた。「あの、昨日もここに座っていましたよね?」彼女の顔が、ほんのり赤くなる。
蓮は緊張で喉がカラカラになりながらも、精一杯の笑顔を作った。
「はい。ノート、無事でよかったですね」彼女は嬉しそうに微笑み、ノートをカバンにしまうと、蓮の前の席を指さした。「お礼に、コーヒー一杯ごちそうさせてください」窓から差し込む午後の光が、二人を優しく包み込んでいた。
コメント
3件
おー!!
ああ、すごくいい…🥀💫 カフェのコーヒーの香りと、隣の席に置き忘れられたノート。 あの「明日こそ、隣の席の人に挨拶する!」って付箋がもう…ドキドキするじゃん🤍 蓮くんがちょっとおしゃれして次の日行くところ、めっちゃわかる…っていうか、青春すぎてやばい。 偶然と勇気が重なって生まれた出会い、すごく好きな展開です。 はるかさんの書く優しい空気感、すごく伝わってきた🌙
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はるか🌸🍃
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