霊夢「無理よ。」
サ「えっ?」
一瞬頭に空白が生まれる。
霊夢「だから、無理よ。」
サ「なんでだ?」
霊夢「だってアンタ、外の人間じゃないでしょ?」
サ「あ…あぁ、そうだが、それになんの問題が?」
霊夢「私はこの神社の『結界』を利用して、外から来た人間を帰すの、」
霊夢「でも、アンタは私たちが知ってる世界の、人げ…モンスターでしょ?」
霊夢「だから、私の力じゃアンタは帰せない、まぁ、申し訳ないとは思っているわ、」
霊夢「っでも、どうしようもないのよ。」
どうやら、この世界にも『結界』っという、地下で言う『バリア』みたいなものがあるらしい。
それを破壊したりするのも、オイラの世界のバリアを見る限り、無理そうだな。
サ「マジかよ…それじゃあ、これからどうするかな…」
霊夢「そうねぇ…まぁ、一人だけ、アンタを帰せそうな奴も居るけど、神出鬼没なのよね、アイツ」
サ「…そんじゃ、それも期待出来そうにないな…」
ミ「ダメそうなのか?」
サ「あぁ、残念ながらな。」
ミ「そっかー、そいつは残念だな、でも、この世界も悪いもんじゃないよ?ここで暮らしてみるのもありかもだよ!」
霊夢「っていうか、人を迷わすような奴が、モンスターに道案内して来たのね。」(ボソッ)
ミ「そこ!なんか言った!」
霊夢「あぁー、やっぱりお茶は美味しいわ。」
ミ「この…!」
漫才か?この二人、っと、そうじゃなくて、
サ「へへへ…そう言ってくれるのは、ありがたいんだが、オイラには、絶対に帰らなきゃいけない理由があるんだ。」
ミ「それってなんなの?」
サ「オイラには、たった一人の見捨てられない兄弟が居るんだ。そいつの為にもオイラは元の世界に帰んなきゃいけないんだ。」
ミ「なるほどー」
サ「っと、それと、凄い今更なんだが、」
っと、博麗霊夢をじっと見つめ
霊夢「?」
霊夢「なによ?」
サ「お前さん、オイラを見ても平気なのか?」
霊夢「平気ってなにが?」
サ「いや、オイラって、ほら、見た目とか完全に人外って感じだろ?」
サ「そんなオイラを見ても平気なのかな、っと、」
霊夢「はぁ?本当に今更ね。」
霊夢「そもそも、そういう質問は、私よりも、そこに居るガキンチョに言った方が良い気がするんだけど?」
ミ「えっ?私に?」
サ「いやー、コイツは妖精って言われたから、大丈夫かなって、」
霊夢「はぁ、まぁ答えてやると、正直アンタみたいな変な奴は見慣れたのよ。」
サ「っと、言うと?」
霊夢「今まで色んなやつを見てきたのよ、吸血鬼とか、妖怪とか、鬼とか、あと…」
???「おーい!霊夢!遊びに来たぜ!」
霊夢「あぁ…あと魔法使いも居たわね」
そう言って、姿を見せたのは、黒いとんがり帽子に、黒い服の、
The 魔法使い みたいな奴だった。
???「おうおうおう!誰だアンタは?新入りか?それとも、妖怪の山にでも隠れてた希少種ってやつか?」
そう言って、その魔法使い?は、オイラのことをジロジロ見てきた。
それに対して、霊夢が、
霊夢「アンタはなんで毎回知らない相手にもそうヅケヅケ話していけるのよ?」
っと、オイラと、その魔法使い?の間に入った。
そうして、その魔法使い?が、
魔理沙「そうかそうか、そいつは済まなかったな、私の名は『霧雨魔理沙』!ただの普通の魔法使いだぜ!」
そう言って、その霧雨魔理沙は、自分に親指を突き立てて、ニカッと笑って見せた。
そう言われたなら、こちらも自己紹介を返すしかないな。
そうして、オイラは片目を瞑り、おちゃらけた様子で、
サ「自己紹介サンキューな、オイラはサンズ、見ての通り、スケルトンさ。」
っと自己紹介をした。
そうして、ある程度の自己紹介が終わり、本題に入る
サ「それで、博麗神社が、使えない今、オイラはどうやって変えればいいんだ?」
霊夢「分からないわ。」
魔理沙「残念ながら…」
ミ「どうしようもないかもね。」
………
もうダメかもしれんな
そうしていると、サニーミルクが、突然、
ミ「あっ!」
っと、声を上げた。
そして、
ミ「そうだった!私これから友達とイタズ…遊ぶ予定があるから!じゃあね!」
っと、焦るように飛んでいってしまった。
サ「行っちまった。」
霊夢「無責任な奴ね。」
魔理沙「やっぱり子供だな。」
そうして、妖精の居なくなった空を見上げていると、
魔理沙「あっ!思い出した!」
サ「え?」
魔理沙「一人居たんだよ!アンタを返せるかもしれない、子供が!」
サ「なっ!?誰だそいつは!?」
魔理沙「ふふふ…聞いて驚け!そいつの名は」
魔理沙「『紅い悪魔』レミリア・スカーレット!」
霊夢「あーね」
っと、どうやら、霊夢も知っている名前らしい、そして、その紅い悪魔という名前から…
サ「吸血鬼か?」
魔理沙「あぁ!その通りだ!」
サ「そいつの力を使えば帰れる可能性があるのか?」
魔理沙「あぁ!ワンチャンな!」
サ「それなら行くか!」
霊夢「はぁ、まぁ乗り掛かった船だし、最後まで付き合ってやるわ。」
魔理沙「それじゃあ!いざ!紅い悪魔の居る館!」
魔理沙「『紅魔館』へ!」
霊夢「ちょっと待ちなさい。」
魔理沙「なんだ?」
霊夢「まだ、お茶が終わってないわ」
サ「………」
魔理沙「………」
霊夢「なによ?」
魔理沙「まぁ………こういう奴なんだよ、こいつは」
っと、オイラ達はその紅い悪魔の居る館に向かうのだった。
コメント
4件