テラーノベル
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メンバーに言えていない秘密がある。
と言っても、勇斗以外は知っている。
佐野「仁人おはよ 」
吉田「勇斗おはよ~。」
佐野「今日メンバーとの撮影だけっしょ?早めに帰れるじゃん」
吉田「そうだね~。佐野さんは忙しかったもんね」
曽野「おっはよ~!」
吉田「舜太は相変わらず元気だな…」
佐野「舜太!LINE無視するなよ!」
曽野「勇ちゃんごめん!朝時間なかってん…」
こんな他愛もない話をしているが、
俺は病みやすい性格だ。 いまでも病んでいる。
何故かと思われると思うが、それは後で。
山中「舜太~コンビニ行かない?」
曽野「えいく!ちょっとまってなー!」
山中「そんなに急がなくていいよ笑」
佐野「あの2人まじで仲良いよな」
吉田「ね、付き合ってるんじゃないかってレベルで。」
佐野「わんちゃん付き合ってたりして笑」
吉田「え~内緒にされてんのはいやだな笑」
俺は佐野勇斗がすき。
こんなこと、本人に言ったら幻滅されるだろう。
だから心にしまっていた。
塩﨑「おっはよ~!」
吉田「おはよう」
佐野「太智おはよ~相変わらずその服だな笑」
塩﨑「いいやん別に~!!勇ちゃんは相変わらずおしゃれやな~」
佐野「アイドルは普通おしゃれなんです~」
俺は太智と勇斗の絡みを見ているだけで嫉妬で狂いそうなくらい好き。 それを見るだけで苦しい。
吉田「ちょっとトイレ行ってくる」
そんな一言を残してトイレに向かった
佐野side
太智が来てから、仁人はどこか悲しそうな、苦しそうな目でこちらを見つめていた。
そんな仁人に声をかけようとした瞬間
吉田「ちょっとトイレ行ってくる」
と 言われた。
でも、その時の目もどこか寂しそうで、今にも泣き出しそうな目をしていた。
塩﨑「なぁ、勇ちゃん」
佐野「ん?」
塩﨑「仁ちゃんのこと好きなんやんな?」
佐野「うん、そうだけど…」
塩﨑「進展はあったん?」
太智そんなことを言われ、少し言葉に詰まった。
佐野「…なんも進展してない、」
「なんなら距離が遠くなったような。」
塩﨑「っえ、そうなん!?」
仁人は俺の事、どう思っているのだろうか。
塩﨑「…追いかけたら?」
佐野「…はっ?」
塩﨑「…よっしー泣きそうな目しとったし、行ってあげーや」
佐野「いやでも…」
塩﨑「勇ちゃんはそれでいいん?」
佐野「…わかったよ、行ってくる」
仁人side
俺はトイレで声を押し殺して泣いていた。
俺はなんで生きているんだろう。
俺はなんの為に生まれてきたんだろうか。
いっその事死んでしまおうか。
そんな事を思っていると、勇斗の声がした。
佐野「仁人~?」
何故ここに勇斗が来るのか。
トイレに行くとは言ったものの、来る必要は勇斗にとってないだろう。
トイレに行きたいだけなら俺の事を呼ばないはず。
佐野「仁人~いるなら返事して」
俺は泣いてるのを隠し、いつもの声で返事をした。
吉田「勇斗どうした?」
その声は、勇斗に届いた。
ただ、泣いていたとバレるような声だったか、そうじゃなかったかは分からない。
佐野「…仁人出てきて」
吉田「ちょっとまって、ごめん今お腹痛くて。」
そう嘘をつき、涙を拭く。
佐野「…なぁなんで嘘つくの?」
その一言で驚きが隠せなかった。
何故バレているのか。
吉田「…嘘って?」
佐野「…お腹痛いとか嘘だろ。泣いてたの、知ってるから。」
なんで。 声を押し殺してたのに。
震えないように偽ったのに。
吉田「…なんで、」
佐野「あとで話す。いいから出てきて。それか個室の鍵開けて。」
【ガチャッ】
佐野「やっぱり泣いてんじゃん。」
吉田「…なんで、わかったの。」
佐野「仁人が出ていく時に今にも泣きそうな目してたから。」
俺は勇斗にとってメンバーでしかない。
その事実は変えることは出来なくて。
メンバーとして優しくされてると思うと余計に涙が出てきた。
吉田「…ひぐっ、」
佐野「ちょっ、なんでまた泣くんだよ、!?」
吉田「…俺、勇斗にとってメンバーでしかないじゃん…っ、( ぐす 」
佐野「…仁人、?」
吉田「ごめん、俺もうM!LK辞めるわ…っ、笑」
佐野「は…っ、?おい待てよっ、!」
俺は、勇斗にとってメンバーでしかなかった。
メンバーという肩書きを持ってるだけでいいのに、充分なのに、 俺は佐野勇斗の恋人になりたくて。
でもなれなくて。
だから自ら、メンバーという肩書きも今日で終わらせることにした。
勇斗side
なんなんだよ…っ、
M!LK辞めるって、そんなのみんな望んでるわけない。
佐野「太智!」
そう太智の名前を呼ぶと、コンビニに行っていた2人も帰ってきていた。
塩﨑「どうしたん?勇ちゃん」
山中「また仁ちゃんのこと?笑」
曽野「ほんまに仁ちゃんのこと好きやな笑」
俺が仁人のことを好きと知っている3人はそうからかってくる。
でも今はそれどころじゃない。
佐野「ちがう…っ、仁人が、M!LK辞めるって…」
その言葉を言うだけで、涙が零れそうで。
喉の奥が締め付けられて。
3人「は…っ、?」
佐野「泣いて…、どっかに行った。」
塩﨑「それまずいんちゃん…っ?」
山中「仁ちゃんの事だから…っ、」
曽野「やばいな…手分けして探すしかないな。」
みんなが仁人の事を気にかけて探しに行こうとしている。
M!LKは暖かい人ばかりだと実感した。
しかし、それよりも仁人のことだからってどういう事だよ。
山中「勇ちゃんは休んでて。」
曽野「俺たちに任せとって。」
塩﨑「仁ちゃんからの連絡待ってるだけでええから。」
3人は俺が動ける状態じゃないということを察してか、ここで待っといてと言ってくれた。
佐野「…行ってらっしゃい、」
俺はどう声掛けすればいいかもわからず、行ってらっしゃいと言うことしか出来なかった。
仁人side
逃げてきたはいいものの、何処に行くかも決まっていない。
絶対にM!LKのみんなは探しにきてくれる。
でも、もうM!LKには関わりたくなかった。
もう、勇斗と一緒に仕事がしたくなかった。
吉田「…はぁ、」
逃げてきてから、ずっとため息をついていた。
ぼんやりとして歩いていたら、いつも苦しい時に見ていた海にきた。
ここはいつも勇斗のことで悩んだら来ていた場所だ。
何故ここなのか、それは勇斗と一緒に約束した場所だから。
佐野『仁人、ぜったいに売れような。』
吉田『うん。もちろん。俺らならいけるさ。』
そう話していた場所だった。
俺らは売れたよ。
でも、俺は必要ない。
もう、今死んでしまおう。
佐野side
俺は、10分くらい座って、やっと回復した。
でも、その座ってる間も仁人のことは忘れられなて。
『俺、勇斗にとってメンバーでしかないじゃん。』
その一言が頭の中をぐるぐると徘徊する。
そんなわけないだろ。
大切な友達であり、大切なメンバーであり、そして大切な《好きな人》でもあんだよ。
俺はそんな事を考えながら事務所を飛び出していた。
着いた場所は、俺と仁人が絶対に売れようと約束した場所。
仁人がいると思ってもなかったが、仁人との想い出の場所にどうしても来たかった。
俺のせいで…ごめん、みんな。
そんな事を思いながら浜辺を歩いていると、 1つの影が見えた。
でもそれは、遊泳禁止の海に向かって歩いている。
佐野「…やっば、」
そう思うと、足が勝手に走っていた。
仁人side
【バタンッ】
大きな音と共に俺は背中に痛みが走った。
そして、空が見えた。
吉田「いった~…、」
佐野「…痛ってぇ、」
何故かだいすきな声がして、振り向くと、勇斗が倒れていた。
吉田「…勇斗っ、?」
佐野「…仁人っ、…!?」
俺が声をかけると驚いたような顔をして名前を呼んできた。
吉田「…なんでここに、っ」
佐野「…そっちこそ、仁人こそ、なんで遊泳禁止の海に向かって歩いてたんだよっ、!!」
勇斗が俺に向かって大声を出す。
吉田「…ったんだよ。」
佐野「…なんて、?」
吉田「…もう死にたかったんだ。」
勇斗side
吉田「…もう死にたかったんだ。」
その一言で一気に背筋が凍った。
俺が止めなければ、M!LKを辞めて居なくなるどころか、この世界から仁人が消えていた。
佐野「…なんでっ、?」
吉田「…俺、M!LKに必要ないし。」
仁人は涙を流しながらそう答えた。
佐野「仁人が不必要なわけないだろ…っ」
「俺らは仁人が居て成り立ってんだよっ、!」
佐野「…勝手に消えないでくれよ…、」
仁人side
俺は勇斗の弱々しいその一言に、目が覚めた。
吉田「俺、実はさ、ずっと消えたかったんだ。」
「コメントとか見ると、リーダーは要らない。とか、吉田仁人ってやつM!LKに居る意味無くね?とか。」
「そんなコメントばっかで。」
「俺、しかもそん時勇斗に片思いしてたんだ。」
「俺は恋が叶わないメンバーに恋をしてしまって、しかもM!LKには必要ないって言われるし。 」
「もう精神的に疲れてた。病院行ったら、ストレスのせいでうつ病になってると言われて。」
「それを誰かに打ち明けたくて。勇斗以外のメンバーに言った。好きなことも。」
「そしたら応援してくれて。みんなはうつ病なのにこんな仕事して〜って勇斗が居ない時にいつも優しくしてくれて、」
「でも勇斗は手の届かない存在にいた。」
「恋が実らないって分かってた。けど今日、爆発しちゃった。だから辞めるって言った。」
「もう、勇斗と仕事したくなかったから。」
今までの事をすべて勇斗に打ち明けた。
これで、俺は勇斗から嫌われると思っていた。
そして、嫌われたらこの世から居なくなろうと考えていた。
勇斗side
佐野「…そんなに辛かったんだな。」
おれは仁人の大体は知ってるつもりだった。
けど、知らなかったみたいだ。
佐野「仁人」
吉田「……はい、」
佐野「俺も仁人のことだいすき。」
吉田「…はっ、?」
佐野「…俺、仁人のことずっと好きだったよ。俺だって、叶わないと思ってた。」
「だってあの仁人だよ?笑 叶うわけないじゃんって。」
佐野「でも、今日仁人の気持ち知れて良かった。俺、仁人の事がだいすきです。」
吉田「…勇斗、」
佐野「だから、俺と付き合ってください。」
吉田「……喜んで、っ(泣」
佐野「…なんで泣いてんの、笑」
吉田「だって、まさか両思いとか思わないし…」
佐野「俺は、まさか俺のせいで、M!LK辞めるとか、人生終わらせようとしてるとか思わなかったんですけど。」
吉田「…勇斗ごめん。」
佐野「いいよ。でもこれからは俺に全部言って。俺が仁人を守るから。」
吉田「…うんっ、(にこ」
3人「やっと、やっとくっついたんだ、」
塩﨑「さすがにM!LK辞めるって聞いた時は焦ったな?笑」
曽野「あの仁ちゃんがM!LK辞めるって聞いた時は信じられへんかったわ。笑」
山中「しかもうつ病の仁ちゃんがね…笑」
塩﨑「そりゃ焦るに決まっとるやん…笑」
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