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題名
『最弱(仮)の留学生、日本さん』
第一話「ようこそ、魔法学園へ」
「ねぇ、聞いた?留学生が来るって」
「また?どうせ低ランクでしょ?下等魔法しか使えないって噂だよ」
「てか、あの“魔法後進国”の日本って国だってさ」
昼下がりの学園に、ざわつきが広がっていた
世界中からエリート魔法使いが集まる、【アルティア魔法学園】
そこに、かの“魔法未発達国”とされる島国・日本から、一人の少年がやって来た
名前は――日本
無表情で、静かな瞳
制服も他国とは違い、黒くて、ボタンが金色に光っている
教師「では…入学恒例、実力測定を行う。順番は…日本、お前からだ」
ざわっ…
教師の指示で、日本は静かに前へ出る
試験内容は3つ
1つ目は【魔力測定水晶】
2つ目は【属性の壁】
3つ目は【精神干渉への耐性】
教師「この3つすべてを満点で通過した者は…今までに一人もいない」
生徒達「ま、日本には無理でしょ」
「ってか、魔力量で水晶が光るだけでも奇跡」
日本は、何も言わず、そっと手を水晶に乗せた
……パキンッ!!
生徒「!?」
教師「水晶が…砕けた…!?」
「魔力量、計測不可能……!?」
次の試練――【属性の壁】
各属性を模した6枚の魔法障壁を、順に突破するテスト
火、水、風、雷、土、闇
日本はまたも無言のまま、一歩踏み出し――
……ドォン!!!
すべての壁が、同時に砕け散った
生徒「な、何だあれ…!?全属性!?一瞬で!?」
そして最後の精神干渉
教師が「お前の最大の恐怖を幻影にして見せる」と言った瞬間
日本はぽつりと呟いた
「そんなもの、無いです」
その瞬間――機械は反応を止め、試験は終了した
教師「判定…すべて、満点。いや、超過…!」
生徒達の間に、空気が止まる
ざわ…ざわ…ざわざわざわざわ……
「何者…?」
「日本って…なに…?」
「ただの後進国じゃなかったのか…?」
誰も知らない
彼が、封印されし最強魔術式の継承者であり
世界を恐れ、力を隠し続けていた存在だということを
そして――
日本は一言だけ、呟いた
「…よろしくお願いします!先輩方!」
次回へ続く——
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オーノーダイスキケッコンシテクレカンキンシテオレシカミレナクシテヤルヨ