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綾ちゃんのご両親も相手がたっくんだから喜んでいるんですよね✨お父さんが箸を🥢買って来てプレゼントしてくれるなんて素敵です✨ご祝儀まで準備してくれて匠くんご両親に認められて嬉しいよね╰(*´︶`*)╯
お昼ご飯は、スパゲティがあったので、ナポリタン風にして食べた。《《風》》と言うのは、ピーマンがなかったからだ。
買い物に行く前に、家に帰って、着替えなどの荷物を取ろうと思っていた。
すると、母から電話が鳴った。
「お母さん? 今連絡しようと思ってたの」と言うと、
『綾! さっきね、又《《トモユキ》》が来たのよ』と言う。
「え? どうして?」と言うと、
『綾さんとお話がしたくて……って言うから、もう綾は、貴方とお話することはありません! って言っておいたわ』と言う。
「ありがとう」
そして、『ね〜綾!』
「ん?」
『匠くんは、トモユキとのこと、知ってるの?』と聞かれた。
「うん、全部知ってくれてるよ」と言うと、
『そう! なら良かったわ。で、匠くんからのお話は聞いた?』と言う母の声は、ワントーン上がり急に明るくなっている。
「あ〜うん、もう一緒に住もうと思う」と言うと、
『そう〜! 良かった〜その方が良いわ。だって又、トモユキが来そうじゃない?』と言っているが、その前から企だてていたくせにと思っていた。
「そうだね……」
と、合わせておく。確かにトモユキとは、もう話すことはないから……。
「ん?」と匠が隣りから聞くが、
『待って!』と手をパーにした。
「お母さん! 今から匠と一緒に、着替えとか当面の荷物を取りに行くから」
『分かったわ』
「じゃあ、後でね、ありがとう」
『は〜い、じゃあね〜』と、電話を切った。
そして、匠に、今母から言われたことを伝えた。
すると、
「なんなんだ! アイツ! ったく……」と、とても怒っている。
「ちょうど良かったよ。私あの家には、もう居ない方が良いもんね」
「うん、その方が良い」
「ありがとう匠」
「ううん、じゃあ行くか?」
「うん」と言って、匠の部屋を出て家に向かった。
そして、
車に乗ると、美和からメッセージが届いた。
「あっ!」
「どうした?」と匠。
「どうしよう? 美和から」
「あ〜〜美和には、もう本当のことを言ってもいいんじゃないか?」と言う匠。
「うん」
〈今、電話しても良い?〉と、美和に送ると、
電話がかかって来た。
『綾ごめ〜ん! バタバタしてて遅くなった!』と。
「ううん、美和ごめんね、私もバタバタしてたから、今、急いで話すね」と、昨日の続きを端的に話したが、その度に美和は、
『え───────!』と驚いていた。
そりゃあそうだ! と思った。
自分でも何がなんだか、分からないまま、今ココに居るのだから……
とりあえず、美和も、
『何がなんだかだけど、了解〜! じゃあ続きは、また明日ね。とりあえずお幸せに〜匠も明日ね』と、言ってくれた。
「おお!」とスピーカーで答える匠。
「美和ありがとう、じゃあ又明日ね」と電話を切った。
そして、家に到着。
「ただいま」と言うと、
「お帰り!」と、母は、匠の顔を見てニコニコしている。
「匠くん、ありがとうね! 良かったわ」と言う母。
結託していたのがバレバレだ。
「あ、はい! ありがとうございます。良かったです」
「お母さんに電話したわ! とっても驚かれてたけど、喜んでいただけて、つい話し込んじゃったわ」
「そうでしたか、じゃあ良かったです」と、2人で笑っている。
それを、ジトーッとした目で見ている私。
私の方を見ながら、
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「「ふふふふ」」と、ニコニコ笑っている2人。
母が、
「綾、良かったじゃない!」と言う。
「うん、そうよね……お父さんは?」と聞くと、
「あ〜『ちょっと出かける』って、さっき出て行って……もうすぐ帰って来るんじゃない?」と言う。
「そう! じゃあ、部屋で荷物詰めるね」と言うと、
「うん」と、微笑んでいる。
「あ、僕もお邪魔していいですか? 手伝います」
「ええ、もちろんよ! ヤダ、遠慮なんてしないでよ。《《たっくん》》!」と、結局また、たっくん呼びに戻ってしまう母だ。
「お婆ちゃん、ただいま〜」
「あら、綾ちゃん、お帰り〜」
匠も、
「こんにちは、お邪魔します」
「こんにちは! いらっしゃい」と、お婆ちゃんにも挨拶して、2階の私の部屋まで上がった。
私は、クローゼットからスーツケースを取り出して広げた。
「とりあえず、今必要な服よね。じゃあ、会社に着て行く服から……」
と、クローゼットに掛けてあるスーツ類をハンガーごと取り出そうとすると、
「あっ、それは、このまま手で持って行く?」と匠。
「シワにならないように、出来るなら嬉しいけど」と言うと、
「車の後ろにバーを掛けられるから、後で設置して掛けた状態で帰ろう」と、言ってくれる。
「そうなんだ! それは嬉しい! ありがとう」
「うん」
「じゃあ、スーツケースの中に入れる分ね」
と、私は、引き出し式のクリアケースを引き出す。
たたんで入れてあるニットやTシャツ、トレーナーやインナー類をそのままごっそり手に持てるだけ取り出そうとすると、匠が、
今度は、
「え?」
「ん?」
「なあ、それ全部持って行くなら、このケースごと持って行った方が良くないか?」と言う。
確かに! 匠の部屋の1室は、何も置いてなくて、クローゼットの中も空っぽだった。
「それもそうね、良い? 車に全部乗る?」と聞くと、
「何個?」と、
「とりあえず夏物は、今は、要らないから4個かな」
「うん、なら大丈夫! 乗るよ」と。
「じゃあそうしよう」と、ケースごと運ぶことにした。
匠が一度に2個持ってくれて、私が1個、とりあえず階段まで運ぶと、お母さんも手伝ってくれて1個運んでくれた。
そして、匠が車の後ろにバーを設置してくれている間に、私は、スーツケースの中に、それ以外の化粧品類やバッグ、マフラー、手袋、ハンカチなどの小物を詰めた。
「あ、靴もだ。2階は、コレで終わりかな。あとは……」
──あっ! 下着は、洗面所の引き出しにあるじゃん!
しかも、さっきのケースの中にも下着が……
匠、見なかったかなあ?
そう言えば、私たちは、キスまではしているが、私が女の子の日だということもあってか、まだ結ばれてはいない。
なんだか急に恥ずかしくなってきた。
1階に降りて、洗面所へ。下着を布の袋にまとめて入れる。
そして、ドライヤーやブラシ、ヘアケア用品を手提げ袋に入れる。
「う〜ん」と、
悩んでいると、匠が戻って来て、
「ん? ドライヤーは、ウチにもあるけど?」と言うが、
「うん、でもコレが良い! ヘアアイロンも要るし……歯ブラシをね、どうしようかと」といつも使っている電動歯ブラシを指差す。
「あ、じゃあ〜同じのを買いに行こう!」と。
「うん。あとシャンプーは?」
「それも綾が使ってるのを買おう!」と、
「うん、じゃあ〜あとは、靴かな」
「よし、靴は最後ね」
「もう2階は、終わり?」と、又一緒に上がる。
そして、スーツケースを見る匠。
私が乱雑に入れたものだから、綺麗に入れ直してくれている。
「匠って、几帳面?」と聞くと、
「まあ、多少」と笑っている。
──うわ〜ココで既に性格の違いが発覚!
私もやる時はやる! のだけど、やらない時は、適当だな〜
前から匠は、キッチリしてるなとは思っていたけど……
そう言えば、部屋も綺麗だったもんなあ〜
でも、匠が几帳面なら、全部やってくれそう!
と、私は、逆手にとって喜ぶ。
「何? 整理収納のプロの方ですか?」と言うと、
「ハハッ、綺麗に並べた方がいっぱい入るでしょ!」と言う。
「そうよね〜」と眺めていると……
「俺は普段こういう細かい仕事をパソコンでしてるから得意なだけ!」と言う。
「うんうん、そうよね〜助かるわあ〜。じゃあ空いたスペースにお気に入りの物を入れて行こう!」と言うと、笑っている。
最後に靴類を紙袋に入れる。
そして、全部車に積んでくれた。
すると、ちょうど、お父さんが車で帰って来た。
「どこ行ってたの?」と聞くと、
「ああ、ちょっと……」と。
「お邪魔してます」と匠が言うと、
「おお、良かったな!」と、匠と私の肩を交互に叩きながら、ニコニコしている。
「ん? 何?」と言うと、
「もう荷物は、全部積んだのか?」と、
「うん、今終わったところ」と言うと、
「そうか、じゃあ、コレお祝い!」と言って手に持っていた紙袋を私に渡す父。
「お祝いって? まだ……」と言うと、
「じゃあ、引っ越し祝い」と言う。
「何?」
「箸だよ」
「お箸?」
「うん、開けてみて」と言う父。
いわゆる木で出来た夫婦箸かと思ったら、ステンレスと樹脂で出来た、シックでカッコイイお箸と箸置きのセットだった。
しかも、それぞれの名前が入っている。
お店に行けば、すぐに名前を入れて貰えるとあって、わざわざ出向いてくれていたようだ。
「うわ、カッコイイ! お父さん! ありがとう」
「ありがとうございます。大切に使わせていただきます」と匠。
「うんうん」とニコニコ満足そうに笑っている。
そして、「コレを……」と、母から父に渡されたのは、お祝い金だった。