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𝕔𝕠𝕔𝕠
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あり
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ー逃げ道は君になった。ー
🩷佐野勇斗 攻
💛吉田仁人 受
🤍山中柔太朗
❤️曽野舜太
💙塩﨑太智
放課後
💛「じゃあ、また明日。」
💙「おう!」
❤️「またな〜!」
🤍「……また明日。」
みんなと別れて、
俺は教室へ戻ろうとしていた。
そのとき
「吉田。」
後ろから同じクラスのやつに呼ばれた。
💛「……何?」
「空き教室にプリント忘れちゃってさー。ちょっと取ってきてくんない?笑」
💛「……俺が?」
「うん。」
💛「なんで?」
「ちょっと先生に呼ばれてるから。」
💛「……。」
正直面倒だった。
でも嫌われるのが嫌だった俺は、
💛「……分かった。」
俺は言われた教室へ向かった。
廊下の奥。
普段はほとんど使われていない。
空き教室。
💛「……ここか。」
扉を開ける。
中には誰もいなかった。
💛「……ってかプリントって…何だよ。」
教室の中を見渡す。
……。
机の上。棚の中。
でも何もない。
💛「……?」
そのとき
――ガチャ。
後ろで扉が閉まる音がした。
💛「……?」
振り返る。
💛「……誰かいる?」
返事はない。
……。なんとなく。
嫌な予感がして扉へ向かった。
そしてドアノブを回す。
💛「……え?」
開かない。もう一度。
ガチャガチャ
💛「……開かない。」
鍵がかかっている。
💛「……おい。」
外に向かって声をかける。
💛「誰かいるのか?」
……。返事はない。
💛「……。」
……いたずら?
そう思った。
きっとすぐに誰かが戻ってくる。
そう思って待った。
……。でも誰も来ない。
💛「……。」
時計を見る。
さっきより時間が経っていた。
💛「……誰か。」
もう一度扉を叩く。
💛「誰か、いませんか?」
……。
返事はない。
💛「……。」
だんだん胸の奥が苦しくなってくる。
……。大丈夫。
ただ閉じ込められただけ、
誰かが気づいてくれる。
……。
そう思っても静かな教室が
どんどん怖くなっていった。
💛「……。」
窓の外は少しずつ暗くなっていた。
💛「……誰か……。」
声が震える。
💛「……誰か、いませんか?」
一方、
💙「……あれ?」
太智が周りを見渡す。
❤️「どうしたん?」
💙「仁人、まだ帰ってへんの?」
❤️「さっき、誰かに呼ばれとったん見たけど。」
💙「……誰に?」
❤️「同じクラスのやつやと思う。」
💙「……ふーん。」
その頃。
🩷「……仁人?」
勇斗も仁人がいないことに気づいていた。
🤍「……さっきから、見てない。」
🩷「もう帰ったのかな。」
🤍「……仁人くんが、一人で帰るかな。」
🩷「……。」
確かに少し前まで一緒に帰ろうと
話していた。
仁人は約束を破らないから…
おかしい。
🩷「……おかしいな。」
🤍「……探そう。」
そこへ。
💙「勇斗くん!」
太智と舜太が駆け寄ってくる。
❤️「仁人、見てへん?」
🩷「見てない。」
💙「俺らも。」
🤍「……仁人くん、誰かに呼ばれてたらしい。」
💙「……そうなん?」
❤️「俺、見たで。」
🩷「誰に?」
❤️「同じクラスのやつやと思う。」
勇斗の表情が変わった。
🩷「……どこに行ったか分かる?」
❤️「いや。」
💙「じゃあ、手分けして探そ。」
🩷「うん。」
🤍「……俺と勇斗が、こっち探す。」
💙「じゃあ俺と舜太は反対側な。」
❤️「おっけー。」
二つのペアに分かれて俺を探し始めた。
💙「仁人ー!」
❤️「どこおるんー!」
太智と舜太は校舎の反対側を探していた。
💙「トイレにもおらんな。」
❤️「教室も全部見たけど、おらん。」
💙「……どこ行ったんや。」
❤️「電話してみた?」
💙「繋がらん。」
❤️「……。」
二人の表情が少しずつ真剣になる。
🩷「仁人ー!」
🤍「……仁人くん!」
勇斗と柔太朗は廊下を急いでいた。
🩷「どこ行ったんだよ……。」
🤍「……。」
柔太朗がふと、廊下の奥を見る。
🤍「……あそこ。」
🩷「ん?」
🤍「……空き教室。」
🩷「……。」
二人は顔を見合わせる。
そして、急いで空き教室へ向かった。
そのとき
💛「……誰か、いませんか……?」
かすかに小さな声が聞こえた。
🩷「……仁人!?」
🤍「仁人くん!?」
扉の前へ駆け寄る。
🩷「仁人!?いるの!?」
💛「……っ!?」
聞こえた。
聞き慣れた声。
💛「……勇斗先輩……?」
🩷「いるの!?」
💛「……います……。」
🤍「……仁人くん!!!」
💛「……柔太朗……?」
二人が来てくれたんだ!
その瞬間、
胸の奥にあった。
張りつめていたものが。
崩れはじめた。
🩷「待ってろ!今、開ける!」
💛「……はい!」
……。
しばらくして鍵が開く音がした。
ガチャ
扉が開く。
💛「……。」
目の前に勇斗先輩と柔太朗がいた。
💛「……っ。」
🩷「仁人!!」
勇斗先輩が走って俺のところへ来る。
そしてそのまま
ぎゅっ
💛「……っ!?」
突然、強く抱きしめられた。
勇斗先輩のにおいがする。
🩷「……っ。」
勇斗先輩の腕がまた強くなる。
💛「……先輩。」
🩷「なんでこんなとこ来たんだよ!」
💛「……っ。」
🩷「心配したんだぞ!」
💛「……俺だって……。」
俺だって閉じ込められるなんて
思ってなかった。
💛「……俺だって……そんなの……思って……。」
声が震える。
🩷「……。」
💛「……っ。」
……。ダメだ。
なんで、
💛「……っ……。」
目から涙が落ちた。
💛「……っ、ごめ……。」
🩷「……仁人?」
💛「……俺……っ。」
声が上手く出ない。
怖かった。ずっと一人だった。
誰も来なくて、
誰にも気づいてもらえないと思った。
💛「……怖かったッ……。」
🩷「……。」
その瞬間、
勇斗先輩の腕が優しくなる。
🩷「……もう大丈夫。」
でも、
💛「……っ。」
涙が止まらなかった。
そのとき、
🤍「……勇斗。」
💛「……?」
柔太朗が近づいてくる。
🤍「……俺も。」
そして柔太朗は、勇斗先輩と俺の間に、
そっと入ってきた。
まるで俺を奪うみたいに。
🤍「……仁人くん。」
柔太朗の手が俺の頭に触れる。
ぽんぽん
🤍「……もう大丈夫だよ。」
💛「……っ。」
優しい声。優しい手。
その瞬間、また涙が出てきた。
💛「……柔太朗……。」
🤍「……うん。」
💛「……怖かった。」
🤍「……うん。」
💛「……誰も来ないと思った。」
🤍「……もう来たよ。」
💛「……。」
🤍「……俺たち、みんな探してた。」
みんな探してくれていた。
その言葉を聞いてた。
安心した。
❤️「仁人!!」
💙「おったんか!!」
太智と舜太が走ってきた。
💛「……太智……舜太……。」
💙「ほんま、心配させんなや!」
💛「……ごめん。」
💙「……いや。」
太智は少しだけ言葉に詰まる。
💙「……見つかってよかったわ。」
❤️「ほんまやで!」
舜太も俺の顔を見る。
❤️「……もう大丈夫やからな。」
💛「……うん。ありがと。」
……。
みんな来てくれた。
さっきまであんなに怖かったのに。
今は四人がここにいる。
💛「……。」
一人でいることには
慣れていると思っていた。
誰かに頼らなくても大丈夫だと
思っていた。
でもあの教室の中で一人になったとき。
俺は怖かった。すごく怖かった。
でも扉が開いて、みんなの顔を見た瞬間。
もう。
大丈夫だと思った。
一人じゃないんだ。
俺には、いつの間にか探してくれる人が…
心配してくれる人が…
こんなにできていた。
💛「ありがとう。ほんとにありがとう。」
小さな声でそう言うと
💙「当たり前やろ。」
❤️「友達やもん。」
🤍「……うん。」
そして
🩷「……もう、一人でどっか行くなよ。」
💛「……先輩。」
🩷「心配するから。」
💛「……。」
……。
心臓がうるさくなる。
💛「……分かりました。」
🤍「……俺も心配する。」
💛「……柔太朗まで。」
💙「俺らもやで。」
❤️「せやせや。」
💛「……。」
思わず少しだけ笑った。
💛「……ありがとう。」
夕方の静かな校舎。
さっきまで怖かった場所なのに、
今は四人の声がすぐ近くにある。
だからもう怖くなかった。
――俺は…もう一人じゃない。
コメント
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読了したわ!第22話、めっちゃ良かった…。 空き教室に閉じ込められる仁人の焦りと孤独感がひしひし伝わってきて、胸が苦しくなったよ。でも、勇斗先輩たちが探しに来て「もう大丈夫」って抱きしめるシーンは、涙腺崩壊したわ。柔太朗が間に割って入って頭撫でるのも優しすぎてずるい。みんながいるから一人じゃないって気づける展開、ガチで刺さった。ほんまにいいお話やった…!