「ヒロさん、おはよ~」
「行ってきまーす…」
「おう、ちゃんと勉強しろよ」
週明けの月曜。眠たげな生徒達が寮から出てきて、庭の掃き掃除をする俺に声をかけつつ通学路を歩いて行く。髪型は独特で色もカラフル、制服も改造し放題の生徒達。
そして──
「裕孝、おはよう!」
そんな若者達の集団にこの春加わった転入生、武内瑠斗。
彼は、俺が昔飼っていた愛犬コロの「生まれ変わり」だ。
「おう、おはよう」
瑠斗は頬を上気させながら、焦げ茶色の髪を手櫛で何度も整えている。春の陽射しを受けた髪は天使の輪を作り、俺を見つめるその目もキラキラと輝いていた。
「裕孝、今日もカッコいい…!」
「早く学校行け。遅刻するぞ」
一昨日の土曜日に瑠斗がコロの生まれ変わりだという事実を提示され、俺もそれを信じるに至ったわけ********************
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