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いやもーかわいい、もし知ってるなら黄泉のツガイか鋼の錬金術師のやつも読みたい
ずっとこの連載描いてて欲しいくらいだけど、他も見たいなぁ、…今日も最高でした!ありがとうございます!リクエスト?です!鬼滅とかとのコラボも見てみたいですね!
めちゃくちゃ楽しかったです…!トラゾーさん、またもや拉致られてるんだけど今度は轟兄弟とヒミコちゃんまで出てきてカオスなのにどこかほっこりしました。特に焦凍くんが名前呼びでぱっと嬉しそうにするシーン、あそこ本当に可愛くてにやけました。燈矢くんの“弟のオモ友を助けるのは兄の務め”もグッときたし、最後のクロノアさんの独占欲全開な感じにドキドキしました…!続きすごく気になります。
※ヒーローとヴィランがきちんと和解した世界線で誰も死んでない設定
「(またか…)」
俺ってこんなトラブル巻き込まれ体質だっただろうか。
この間、若きヒーローたちとなんやかんやあってお別れをしたばかりだというのに。
「(しかもまた捕まるっていうな…)」
今日はシンプルにプライベートだ。
普通に所用で出掛けた先で今度は違うヴィラン、多分残等みたいな奴らの巻き添えをくらった。
「クロノアさんたちにまた怒られる…」
「そこ勝手に喋んなよ」
見張りの1人が俺の呟きが聞こえたのか睨みつけてきた。
「……すみません」
下手に煽るのはやめておこう。
デクくんたちのを個性を見ていても、あん時のヴィランたちを見ていても思ったけど、最悪死にかねない。
まぁ戦い合ってるくらいだしなと内心溜息をついた。
小さな声でヒソヒソと話す、俺と同じように捕まった人たちは「早くヒーロー来てくれよ…」「その為の存在でしょ…」など、なんとも人任せな言葉を吐いていた。
期待だけして全てを押し付けて、勝手に落胆してその責任を一方的になすりつけるような輩の発言だ。
確かにヒーローたちにはそういうものの責任が伴う。
けど彼らだって人間だし、及ばぬことだってある。
「(反吐が出るな)」
あんな子供たちに全部を押し付けて、汚いなと思った。
大人であっても子供であっても、彼らだって一個人であり、”人”だ。
個性という力を持った以上避けられないことなんだろうけど、なんとも居た堪れない現実なんだよなと。
「……」
縛られてるロープはあの時みたいな特殊な物じゃないから引き千切ろうと思えば出来るけど、今はまだじっとしておくことが良さそうだ。
「(みんな元気にしてるだろうか、)」
ヒーロー活動に学校のこと。
多忙な彼ら彼女ら。
きっとこんな事件はここだけじゃないから駆り出されてることなんだろうと思う。
そういうことが早くなくなればいいのに。
誰も傷付かない世界になればいいのにと、上辺だけにしか思われないようなことを考えていた。
「オイオイ、ここで何勝手なことしてんだァ?」
この場にいなったはずの声に顔を上げる。
既視感のある目の色。
「(…?なんか、見覚えがあるような…?)」
「!!、だ、…」
ヴィランの1人が声を発した瞬間にそいつの片腕が燃えた。
青い炎に包まれる腕に目を見開く。
悲鳴を上げるそいつに仲間たちが駆け寄ろうにも近づけないようだ。
振り返った男は、気を失ったそいつにも、その仲間にも、他の人たちにも目もくれず俺の方へ向かってきた。
「(は?は?なになになんだ…っ)」
後ろ手に縛られる手に力を入れた。
いつでも引き千切れるように。
「アンタが焦凍のお気に入りの奴だな?」
「は…」
既視感のある目の色は轟くんと同じだった。
どことなく顔つきも似てる気がする。
「あん、たは…?」
「焦凍のお兄ちゃんだよ」
ニタァと笑う顔は、はたから見れば人相の悪い如何にもヴィランですみたいな感じに見える。
でも、その表情の奥に隠している本来の彼の性格が滲み出ていた。
「あぁ…だからそんな綺麗な色の炎を出せるのか…」
「あ?」
「あ」
しまった。
余計なことを口走ってしまった。
俺もさっきの炎で燃やされたらどうしよう。
クロノアさんたちにお別れできないまま死ぬのは嫌だな、なんて思ってたらそいつが俺の前に屈んでロープだけを焼き切った。
「へ…っ?」
「燈矢だ」
「⁇…ぁ、名前?」
なんかさっきは違う名前で呼ばれかけてた気もするけど別にいっか。
「燈矢くんね。助けてくれた?で、いいのかな」
「弟のオトモダチを助けるのは兄の務めだろ」
「へぇ」
轟くんの家族構成のことは知らなかったけど、確かに彼は末っ子っぽい。
甘えたいけど甘えられない、我慢してきたって感じの子だった。
「(いいお兄さんがいるんだな)」
なんてほんわかしていたら、あの日と全く同じように壁に大穴が空いた。
炎と氷の高火力のもので。
「テメェクソ兄貴ぃ!!」
「来たなあ⁈焦凍!!!」
え。
仲良いんじゃなくて仲悪い感じの兄弟?
めっちゃ殺意マシマシなんだが?
「トラゾーさんにちょっかいかけてんじゃねぇよ!殺すぞ!」
「オレに敵うと思ってんのか⁈やれるもんならやってみろよ!」
あ、やばいやばい。
まだ一般人がいるのにとんでもない兄弟喧嘩が勃発しそうになってる。
「すとーっぷ!」
女の子の声がして振り向くと、セーラー服にカーディガンといかにも女子高生のような見た目の子がニコニコ?ニマニマ?しながら立っていた。
「荼毘くんだめだよぉ?喧嘩しないってやくそくしてんでしょ〜?」
「……うっせぇな、イカれ女は黙ってろ」
「あんたには関係ねぇだろ」
「わぁん、男の子2人して女の子のこといじめるー。助けてトラちゃん〜」
「は?なんで、俺の名前…」
というか、時々ふざけて呼ばれる愛称で呼ばないでほしい。
すごく恥ずかしいから。
「知ってるよぉ?私はねぇ〜トガヒミコって可愛い名前があるんだからちゃぁんと呼んでよぉ。トガちゃんかヒミコちゃんって呼んでね〜」
なかなかキャラの濃い子が出てきたな、…なんて感心してる場合じゃない。
「その女は気に入ったやつのことはちゃん付けすんだよ。トラゾーさんから離れろ」
「えぇ〜?カァイイじゃん♡トラちゃん」
「ぅ、わっ…!」
腰に回されるその子の華奢な手が腹筋を撫でてきた。
「あっはぁ♡トラちゃんの血ィ、欲しいなぁ♡」
「ひぇ…っ⁈」
鋭い犬歯ののぞく口元は歪んでいる。
撫でてくる手が上着に伸びてずらされた。
「(なんかやばくね…⁈)」
「首は身長届かないからこっちで吸っちゃおうかなぁ〜」
どうして今日に限って俺はノースリーブを着てきてしまったんだ。
楽だし暑くないからだよ。
1人で押し問答してたら右腕を上げられて二の腕を揉まれる。
注射を打つ前の看護師みたいなことしてくる。
あ、やだ嫌なこと思い出した。
「ま、待っ…!!」
俺とヒミコちゃんを離したのは轟くんと燈矢くんだった。
「「やめろ」」
「……はぁい」
しょぼくれたヒミコちゃんは大人しく燈矢くんの隣に立った。
「大丈夫ですか?トラゾーさん」
「あ、うん。大丈夫…」
ずれた上着を着直して轟くんを見下ろしながら笑う。
ちなみに他の連中は轟くんの開けた大穴の瓦礫の下敷きになって失神してる。
「ありがとう轟くん。燈矢くんもありがとね」
「…ちょっと待ってください。なんでアイツのことは名前で呼んでるんですか」
「え、だって轟くんじゃどっち呼んでるか分かんなくなるだろうし、…荼毘って名前では呼びたくないから」
いい意味じゃない。
立派なかっこいい名前があるんだからちゃんとそっちで呼んであげないと、と思ったからであって。
「燈矢って名前すごくかっこいいし。燈(とう)って、あかりとかともしびって読めるように暗闇を照らすあたたかい光や希望って意味があるんだよ?彼の体(てい)を表(あらわ)したようないい名前なんだよ」
「……」
「よかったねぇ?荼毘く……とーやくん!」
「テメェは呼ぶな。なんか減るだろうが」
むすっとしてる轟くんに首を傾げ、屈む。
「轟くん?」
「ずりぃ」
「え?」
「オレだってちゃんとした名前あんのにアイツだけずるい」
「はッ、焦凍はお子ちゃまだなぁ?」
「ヤキモチだぁ〜」
拗ねる轟くんは年相応というか、素の彼なのだろう。
こんな関わりの薄い俺にも心をこうやって開いてくれるのは、やっぱり人間としては嬉しい。
「…焦凍くん?」
「!!」
ぱぁぁあと嬉しそうに目を見開く顔を見て、可愛いなぁと思う。
俺からすれば、可愛い子供だから。
「そんなに嬉しいの?俺が名前呼んだだけなのに」
「嬉しい、です、」
「ふは、そっか。じゃあちゃんと焦凍くんて呼ぶようにするね」
頭を撫でてあげればあの時の照れた表情と嬉しそうなのが合わさったように目を細めるオッドアイにこっちも微笑む。
「焦凍〜?」
「…なんだよ」
「わっ」
俺と同じくらいの背の燈矢くんに引っ張られて視界いっぱいに青い目とクロノアさんのに近しい髪色が広がった。
「っ!!!」
「!!おっまえ…!」
もしかして、今度は口にキスされた?
いや燈矢くんは年齢的に大人だろうから大丈夫だけど。
いやいや大丈夫じゃないって。
「は、ボーッとして油断大敵だぜ?トラゾーさんよぉ」
「トラちゃん真っ赤になって可愛いねぇ〜」
「な、な、な…ッ!」
至近距離にあるえらく顔の良い青い目が細まった。
「!!」
口を押さえて3人から距離をとるようにして後退る。
そしたら瓦礫に足を取られて後ろに倒れかけた。
「ゃ、べっ…!」
頭打つ!と思っていたら誰かに支えられて、あれ?もしかして、と慣れた匂いに助けられる。
「………トラゾー、?」
「ア」
助かった。
助かったけど、俺は今恐怖で硬直して動けない。
「また、なのかな?」
とんっっっっでもないくらい地を這う、焦凍くんが繰り出すような氷なんて比じゃないほどの冷たいド低音の声に、油の切れたロボットのように後ろを振り向いた。
「く、ろのあさ、ん…き、奇遇、で、すね…あ、あは、…アハハ…」
奇遇じゃない。
俺とクロノアさんで物資の調達のために出掛けていた。
その矢先、また拉致られたのだ。
「いい加減にしなってこの前説教したばっかだよね?」
「ひゃ、ぃッ」
おっそろしいくらいの笑顔の前じゃ言い訳なんてできるわけない。
「しかも、あの彼に何されてた?」
燈矢くんを睨む翡翠には殺意のようなものが見える。
全く気にしてない燈矢くんは肩を竦めて、べっと舌を出した。
「、、…自覚が持てないならどうなるか言ったはずだよ」
「いや、あの…っ」
「キミたちも、ちょっかいかかるなら他の人にしな」
「え〜?トラちゃんカァイイから私気に入っちゃったのにぃ」
ヒミコちゃんもべーっと舌を出した。
「アンタらに咎められる筋合いねぇけど?なぁ?トラゾーさん」
燈矢くんの人を煽るような声に、クロノアさんがイラっと顔を固めた。
味方になってくれそうな焦凍くんに視線を向けると、ショックを受けているのか固まっていた。
何にショックを受けたんだ。
目の前で男同士でキスしたからなのか?
そうだとしたらキミのお兄さんに言ってくれ。
「お、れ…巻き込まれてるだけ、なんで、すが…」
「俺に言い訳?…いい度胸だね」
「ヒッ…」
地雷踏んだ。
踏み抜いちゃった。
支えられていた体を俵を担ぐようにして抱え上げられる。
「ぉわっ」
「帰ったらぺいんとたちからも説教してもらうよ」
「ひぇぇ…」
「あと、キミたちは俺たちのトラゾーに金輪際ちょっかいかけないでね。…大人舐めんなよ」
「手も出せねぇヘタレ野郎どもに囲われて大変だな。ま、逃げたくなったらトラゾーさんならいつでもオレは大歓迎だぜ?」
「私も私も〜!トラちゃんのこと仁くんや弔くんに会わせてあげたいもん!」
「あ?トラゾーさんは緑谷たちの方と会いたいに決まってんだろ」
「会わせるわけないだろ。トラゾーは俺たちの大切な仲間だ。誰にも渡さないし譲らない」
クロノアさんの真剣な声に、赤くなった顔見られなくて良かったと安堵する。
「とにかく、トラゾーは俺と帰るよ」
「ぇ、待ってここ、多分3階くら……うわぁぁああっ!」
いくら猫は液体だっつてもこの高さから降りるとかこの人バカなの⁈
高いとこから着地できるとしても俺抱えてんのにアホだ!!
「……トラゾーは個人的に俺の説教するから」
「へぁ…ッ⁈」
口から出てた、もしかして。
「バカでもアホでもいいけど、ちょっと今の立場分かってないみたいだから厳しくするよ」
とん、と静かに降り立ったクロノアさんが大穴の方を見上げた。
つられて見上げるとヒミコちゃんは大きく手を振っていたし、燈矢くんも顔を出して俺を見ていた。
やっぱり兄弟なのか、全く同じ仕草をする焦凍くんに小さく笑ってしまった。
「……まだ立場理解してないね」
俵担ぎしたクロノアさんが俺のお尻を叩いた。
「いったぁ⁈」
「…全く……人タラシの天才だな…」
呟かれた声に疑問を感じたけどこれ以上怒らせると何をされるか分からないからその言葉は飲み込んだ。
「お仕置きもするからね」
死刑宣告をされた。
「は⁈嘘でしょ⁈」
「嘘じゃねぇよ。言葉で分からないなら身体に分からせるしかないでしょ」
「ぃ、嫌ぁあ!!無理無理!」
思い出される数多のお仕置き。
小さいことから大きいことまでやられて心身を削られた。
今すぐ燈矢くんたちの元に逃げたくなる。
彼の言ったように、早々と逃げ込みたくなってしまった。
遠ざかっていく大穴から兄弟喧嘩が再開されたのか、蒼炎と炎と氷が広がり大爆発を起こしていた。
が、クロノアさんに担がれる俺はそれを眺めることしかできず巻き込まれ体質であったことに絶望しながら帰路へと向かっていた。