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ー逃げ道は君になった。ー
🩷佐野勇斗 攻
💛吉田仁人 受
🤍山中柔太朗
❤️曽野舜太
💙塩﨑太智
俺はあの日から、先輩と週に3回のペース
で会っている。
その度に俺を楽しませてくれる。
俺はずっと、
「先輩はどうして授業をサボってまで屋上に来るんだろう」
と疑問に思っていた。
でも先輩は明るいから、
🩷「なんとなく!」
と誤魔化されてきた。
今日も、話に紛れて聞いてみようと思う。
毎回聞いていてとても申し訳ないけど、
俺の中ではずっと引っかかっていた。
俺は屋上までの階段を登りきり、
扉を開ける。
そこにはいつも通り、先輩がいた。
🩷「お!仁人!今日もサボったんだ笑」
💛「先輩こそ笑」
🩷「俺は、常連だからねっ!」
そして、俺達はいつも通り
何気ない会話をする。
俺はタイミングを見て聞いた。
💛「……先輩って、どうして屋上に来るんですか?」
先輩は一瞬だけ固まったあと、
ニコッと笑って言った。
🩷「またそれ聞く?笑」
💛「……気になるので。」
🩷「んー……なんとなく?」
💛「……またそれですか。」
🩷「だって本当になんとなくだもん。」
俺は絶対にこの裏があると思って聞いた。
いや、違うのかもしれない。
俺は、勇斗先輩を知りたいと
思ったのかもしれない。
💛「……嘘ですよね。」
🩷「……え?」
先輩の笑顔が一瞬だけ消えた。
🩷「……仁人ってさ。」
💛「はい。」
🩷「意外と、よく見てるよね。」
そう言いながら先輩は立って、
フェンスより先の景色を見ながら言った。
🩷「俺さ、教室にいると疲れるんだよね。」
💛「……疲れる?」
🩷「うん。みんなと話すのは楽しいし、友達も好き。でも……ずっと笑ってるの、結構疲れるんだよ。」
💛「……先輩でも、そういうことあるんですね。」
🩷「あるよ。俺だって普通の人間だし笑」
💛「…」
🩷「だから、ここにいる間くらいは誰にも気を遣わなくていいかなって」
💛「…」
「先輩も、俺と同じなのかもしれない」
そう思うと俺は、
衝動的に先輩に抱きついていた。
🩷「え?」
先輩の身体が、一瞬固まった。
自分でも、どうしてこんなことをしたのか
分からない。
ただ、先輩の言葉を聞いた瞬間、胸の奥に
あった何かが溢れてしまった。
💛「……すみません」
慌てて離れると、
🩷「……いや。」
先輩は少し驚いた顔をしたあと、
いつものように笑った。
🩷「謝んなくていいよ。」
💛「……」
🩷「俺も、なんか嬉しいし。」
先輩はいつもとは違う笑顔を見せた。
だから俺も笑って返した。
その後俺は先輩から少し離れた。
🩷「仁人?」
💛「なんか……先輩の話を聞いてたら、急に……」
自分でも、どうしてこんなことをしたのか分からない。
🩷「……そっか」
先輩は少し驚いた顔をしていたけど、
すぐにいつもの笑顔に戻った。
🩷「謝らなくていいよ」
💛「……」
🩷「それよりさ」
先輩は少しだけ俺の顔を覗き込んだ。
🩷「…仁人も、無理してんじゃない?」
コメント
1件
きみどりさん、第2話読ませていただきました🌷 先輩が「ずっと笑ってるの、結構疲れるんだよね」と初めて本音を漏らす場面、すごく胸にきました。あの瞬間、屋上の空気が変わった気がして。それで仁人くんが衝動的に抱きつくのも、その気持ち、すごくわかるなあ……。 「仁人も、無理してんじゃない?」って最後に返されるの、優しすぎて泣きそうです。二人の距離が少しずつ縮まっていく感じが丁寧で、続きがすごく気になります🤍