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二日目。
昨日はトウリに強請られ、仕方なく一緒に眠った。
ひとりで眠るのが怖いとか言っていた、人間ってそんなものなのか?
ぼくの隣に人間がいるって、なんだか不思議な感覚だ。
モンスターが人間と遭遇したときは、驚かさなきゃいけないらしい。
でも、ぼくはどうしたらいいか分からなかった。
そんなことで悩んでいたら、ぼくの悩みなんてちっとも知らないトウリが声をかけてきた。
「ユニ、ユニ!」
「なんだよ」
「脱出ポットにあったお菓子がおいしいんだ。一緒に食べようよ」
「ぼくはいらないよ、もったいないだろう」
「え~。ぼくはユニと食べたいんだよ」
「はい、半分こね」
トウリはそう言って、大きなクッキーを半分に割った。
割った片方のクッキーをぼくに差し出す。
一瞬、迷いながらもぼくはクッキーを受け取って、かじってみる。
甘い。
こんなに甘いお菓子は食べたことがない。
なんだか、この甘いクッキーはトウリみたいだとふと思った。