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目が覚めたらそこは何も無く、ただ真っ白な空間であった。
あるのは己が寝ていた、いかにもホラーゲームに出てきそうなベッドと目の前に広がる真っ白な部屋の奥にある扉だけだった。
彼は起き上がる。何の音もしないこの空間に疑問を抱くことなく。
彼は扉に近づき、開けようとした。
そして、気がついた。外からは泣きたくなるような懐かしい音が聞こえるが、自身は何も覚えていないことを。
思い出そうとすると、頭痛がする。
どうしてこの部屋にいるのか、己は何者なのか…。
すべてがわからないまま、彼は扉を開けた。
扉の向こうには、目の前に広がる緑。
陽の光に照らされ少し眩しく感じるくらい温かいものだったが、少しの風がありちょうどいい気温だと感じる。風に揺らされ緑が揺れていた。
1.この世界