テラーノベル
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休日の午後。
ソファに寝そべった藍が、もぞもぞと身体をくねらせながらつぶやいた。
「ねえ、なんか……ねむいけど寝れない〜」
「ベッドで寝りゃいいだろ」
「ちがうの……! 祐希さんがトントンしてくれたら、すぐ寝れるのに」
「はいはい……来いよ」
藍はすぐに移動して、祐希の太ももを枕にして寝転がる。
そして、無言のまま上目遣いでアピール。
「甘えんぼすぎ」
言いつつも、祐希は優しくお腹をぽんぽん、肩をトントン。
「……あ〜、これこれ……やば……ねむ……」
「寝ろよ」
「……祐希さん、だあーいすき……」
「……俺も……」
お昼の光の中、
無防備に眠る藍の寝顔と、その頭を撫で続ける祐希の手だけが、やさしく動いていた。
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