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「結局何になりたいの?自分のこと何も考えてないの?そんなのでいいの?」
知ってる、全部知ってるよ。
決めないといけないこと、考えないといけないこと。全部わかってるよ。だけど、体が動かない
「わかってるならどうして決めないの?動かないって…結局言い訳ばっかだね(笑)バカみたいだね。」
私…私は……
「もう何も言い返せなくなった?…自分のことすらわからないんだね(笑)あはは、惨めだね…?」
自問自答を繰り返す日々。
毎夜聞こえるのは私の自己嫌悪。
誰かに否定されてるわけじゃないし、強制されてるわけでもないならどうして私は自己嫌悪をしているの?
…結局私、弱いままか。
しょうもない日々ばかり続いていく。
惰性だけで生きてる、何か目指してるわけでも何か欲しいわけでもないのに。
登校中に会ってしまうあの子はいつだって光ってる。
向かいの人…名前…「恵(めぐみ)」だっけ。
「おはよ!元気ないね?また親とケンカでもしちゃったの〜!?」
「…そんなかんじ」
「あやちゃんさ…?いつもケンカしてるよね〜…仲悪いカンジ?私何でも聞く!あやちゃんのためになんでもしてあげるから!」
「何そのドヤ顔…別に大丈夫だし。」
「え〜!あやちゃん冷たい〜…ほらほら!もっと笑顔〜!」
「んぐっ…ちょ…ちゃんと前見てよ…あと勝手に触んないで。」
「も〜…あやちゃん本当に冷たい…!もう恵ちゃん怒りました!口聞かないもん!」
「とか言って…どうせ学校の休み時間話しかけてくるんでしょ?この展開6回目くらいだよ…?」
「えっ!なんで数えてんの!?怖っ!」
「…暇だから、あと口聞かないんじゃないの…?」
「あっ…!む…む〜!」
…存在が眩しいし、うざいけど、登校時間暇じゃないのは、別にいいかな。
恵本当に黙っちゃった、悪いこと言っちゃったかな、嫌われてないかな。
「着いたね、ほら恵、自分の席行って早く準備しなよ。」
「んん…わかった…」
授業簡単な内容ばっか…話ずっと飛んでるし…あ〜…面白くない。
…別に他のこと考えててもバチは当たらないよね〜。
『じゃあここ、瀬戸!』
「ひゃっ!?はっはい!えーっと…?」チラッ
「こっち見ないでくれる…?」
「え〜…えと〜…」
『もういい、座りなさい。』
「ひゃ…ひゃ〜…あやちゃんの意地悪〜…!嫌い!」
「これ私が悪いの…?」
『なら…花宮、これの答えは?』
「…3x ²+Cです。」
『正解、座れ』
………
雨…降り始めたなぁ。
別に…雨は嫌いじゃないし、むしろ好き。
雨の音は…私を癒し、溶かしてくれるような気がする。
授業中に外見るのはダメかな、でも…聞く意味もないし…意識向けなくてもいっか。
………
『これで今回は終わり、ちゃんと復習しておくように。』
「あやちゃ〜ん!なんであんな難しい問題解けるの!?積分とか私さっぱり!!」
「えと…別にそんな難しいことじゃなくて…これをこうしてこうすれば…」
「言ってる意味わかんないよぉ…でもあやちゃんすごい!」
「別にそんなこと言われる筋合いなんか…ってほら、次移動…」
「あっそうじゃん!あやちゃん行こ!!」
「嫌、1人でいい」
…あれ…?私なんで1人でいいって言っちゃったんだろう…?
「そ…そっか…ごめんね!先行ってていいよ!」
…また傷つけちゃったかな。
だから私は………この流れ…前もしたか。
「はぁ〜〜!!やっと学校終わった〜!てか…部活まだあるし〜…もう最悪!!」
「私は帰りに付き纏わられなくて嬉しいけどね。」
「あぁ〜!またそんな酷いこと言って!そんな子に育てた覚えはありません!!」
「育てられた覚えもないよ…でも……」
『あっ!恵〜!ここに居たんだね!ほら部活行くよっ!』
「萌香ちゃん…!あっあやちゃん…この子は同じ部活の子で〜…あやちゃん?」
…そうだよね、そりゃ…こんな“陽“の雰囲気出してる子に、友達1人だけとか…ないよね。
「大丈夫?顔色悪そうだし息も…」
「うるさい…!いい…!私帰るから…!大丈夫…」
「えっ…!ほんとに大丈夫…?一旦休んで…」
「いいからっ…!」
…私の悪い癖。人に心配かけたくないからって、強がってしまう。
…全員に嫌われても仕方ないか、いずれ恵も私のこと嫌いになる。
もう…全部どうでもいい。