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一話 芽生える嫉妬心
「おはようございまーす!」
サユリは艶やかな桃色の髪をふわりと揺らしながら事務所の中へ足を踏み入れる。
黒いジャケットの中には黒いレースワンピースを合わせ耳には真珠のピアス───今日も隙のないコーディネート
サユリは事務所内をせかせかと歩き回る同僚たちのを上から下まで値踏みしていた。
(相変わらずみんなだっさーい そんな地味な格好して恥ずかしくないわけ?)
今日も自分が1番だと優越感に浸っていると後ろから穏やかな声がかかった
「おはよう サユリ」
振り返った先には同じ事務所に所属する金城美香が立っていた。
ラズベリーピンクのジャケットを上品に着こなし豊かな胸元ではネームプレートが静かに揺れていた
サユリはその姿を見て胸の奥を焦がし始めたが焼き目を剥がすように艶々の笑顔を貼り直す
「美香〜!聞いたよ〜!新しいプロジェクトのメンバーになったんだって?」
サユリのその言葉に美香は不安の滲ませつつも胸に手を当て小さく頷く
「そうなの 毎日緊張してる」
「美香なら大丈夫だよ〜!」
同僚を応援する優しげな言葉とは裏腹にサユリの本音は想像以上にドス黒いものだった。
(なんで美香みたいなダサい女が企画営業で私が事務なの!?ほんっと会社って見る目ない奴ばっかり…!)
美香が追い討ちをかけるように笑顔でありがとうと無邪気にサユリの手を握ったことで、サユリの醜さが余計に際立った。
サユリはそれを心のどこかで自覚しているのか余計に苛立ちが募っていった。
コメント
1件
おお、第1話からすでにサユリの嫉妬心がガッツリ描写されててグッときたわ。外面の優しげな笑顔と、内心のドス黒い本音のギャップが生々しくて「人間ってこうよな…」って共感しちゃった。美香が無邪気に手を握るシーン、あれでサユリの苛立ちがさらに加速するところがすごく上手い。次、サユリがどう動くのか気になる🔥