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大小2つの魔石を垂らした耳飾りが、身に着けた持ち主の動きに合わせて揺れる。大きい方の魔石が、木漏れ日の光を照り返しキラリと輝いた。結晶を通して見える向かい側には、とある大きな村の日常が広がっていた。
奥側に大きな鉱山があり、その中へ通じる入り口ではたくさんの人々がせわしなく往来している。鉱物を掘る男衆だけではなく、労働者への食事を持った老婆や若女の姿も見えた。
一方、山から離れた手前側ではまだ働くに満たない小さな子どもたちが、力比べをして遊んでいた。この村が採掘業を主にしている関係上、力が強い者が正義、という風潮があるのだろう。勝負していた腕相撲に勝った少年が、周りから強い尊敬のまなざしを向けられている。……彼から聞いていた通りだった。
そんな平和な光景を俺は、村を挟んで鉱山の正面にある崖の上から見下ろしている。
背後から、強い風が吹いた。
青と紺色の魔石がぶつかり合い、カチャカチャと小うるさい音を立てる。
ウパパロン「こんなところにいたんですか……」
今度は後ろから、風ではなく彼が来た。
ウパパロン「……2人とも探してましたよ」
そう言っても彼は連れ戻そうとする様子はなく、側にあった木の幹に手を添えて、俺と一緒に眼下の集落を眺め始めた。
俺は隣に立った仲間の姿を一度横目で見た後、再び視線を元にもどす。
さっきの子どもたちが、今度は相撲を取り始めたようだ。2人の男児が互いを押し合い、周りの子供たちは、2人を円で囲みやじを飛ばしている。
力こそ正義__
この世界の掟とも言える。
それは、戦闘弱者である人間にとってあまりにも残酷な言葉。
だが決して覆せない、永遠の理である。
自らが勝者ではなく敗者になった時、彼らはそれをどう受け止めるのだろうか。
ふと、もう一度隣から彼の横顔を盗み見る。その、顔から首にかけて刻まれた数々のあざが目に入った。治りかけて色が薄くなったとはいえ、真夏の強い光に当てられるとあざの存在感が増す。
俺の脳裏に、あの薄暗い地下牢での彼の顔がよぎった。
数え切れないほどの痛々しい跡、口元に残った紅い染み、はっきりとしていない虚ろな目……
胸の奥にある心から、ムカムカとした重い空気のような感情が体積を増し溢れ出る。
「お前らに力ってのを思い知らせてやるよ……!!」
俺が呟くように言ったのは、彼ら……いや、
「あいつら」に向かって吐き出した正義の宣告__
しばらくして、耳元のイヤリングから音声が届いた。
ーーどこいるんですか?ーー
レイラーの声だった。少し怒っているような気がする。
……まぁ、気の所為かもしれない。そう思い込んで、俺は返事を返す。
「村の近くの崖の上です。ウパパロンさんもここにいます」
俺がそう付け加えると、付け加えられた彼がまさにギクリと硬直した。
ーー見つけたなら教えてくださいよ!!ーー
どうやら、怒りの標的をずらすことに成功したらしい。…その代わりの標的となった彼には、恨めしそうに睨まれたが。
ウパパロン「魔力が勿体ないじゃないですか!」
彼が、彼女から与えられた自分のイヤリングを使って会話に混じり、反論を始める。
ーーそれなら連れ戻してくれてもいいじゃないですか!!ーー
そこからガミガミと口論がはじまった。
数々の主張に言い返す彼の動きに合わせて、その耳から垂れるピンクの魔石がジャラジャラ揺れる。
以前とは違い、毒が抜けてすっかり元気になった彼の姿を見つめながら俺は物思いにふける。
なぜ、魔力がほぼゼロに等しい俺が魔導具であるイヤリングで連絡を取れてるか。……結論は、今口論をしている彼女が、そんな俺でも使えるように改良してくれたからだ。
その改良した部分が、さっきの紺色の方の魔石である。そこに他の人の魔力を貯め、そこから通話機能がある青色の魔石に魔力を供給しているらしい。
一般的な能力者レベルの魔力__つまり、少しだけ魔力があるウパパロンには、この魔力を溜めるための魔石が必要ない。体内から引き出した魔力だけで事足りるそうだ。だから彼の耳には、通話機能があるピンクの魔石だけが吊り下がっている。
前々から不思議に思っていたが、なぜ人によってイヤリングの魔石の色が違うのか。改良してもらったイヤリングを返された時に、彼女に聞いてみると、「それは秘密」らしい。謎だ。とにかく教えてもらえなかった。
どこかしらに向かって解説していると、後ろからグッと肩を掴まれ引き寄せられる。
いえもん「あ?……アアアアアアァァァ…………」
振り返るとそこにいたのは目がまったく笑ってないめめで、俺達はそのままブロックテントに連行されるのだった。
はいってことでここまでです。怒りの末連行された先は……ねぇ?
う〜んなんかこれ書くの久しぶりな気がする。お正月通り過ぎたからかな……?あ、やばいそうやん
あけおめことよろです!!一応こっちでも挨拶しときます!!
とまぁ今日はここまでで!また来てね!