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幼い頃からお馬鹿で思い込みが激しく、後先を考えずすぐに突っ走てしまう癖がある幼馴染。
良く捉えれば天然で可愛いのだが、とにかく思い込みが激しく一度思い込んだことはどんだけ訂正しようとしても自分があっていると信じて疑わないので聞く耳を持ってくれなく、昔からよく彼の周りの大人は手を焼いていた。
そんな幼馴染に俺は、現在進行形で密かに思いを寄せている。
しかし、常日頃から詐欺や虚言などに引っかからないように監視をしている、いわば保護者みたいな関係になってしまっているのが今の現状。
都市伝説やフェイクニュース、迷信など彼から話しておかなければいけないものは山ほどある。
なので毎日目を離さず気をつけていたはずなのだが ………… 。
👑「 すちくーんっ!! 」
🍵「 ……みこちゃん、? 」
「 どうしたの、そんなに慌てて 笑 」
ある日の放課後。
この日はたまたまお互いに部活の休みが被り、一緒に帰ろうとしていたのだが、職員室に用事があり、少し待ってて欲しいと言われたので幼馴染のことを教室で待っていた。
すると、用事が済んだのであろう幼馴染が目を輝かせながら俺に駆け寄ってきた。
👑「 見てやこれ、! 」
「 誰にでも簡単に催眠がかけられるネックレス…っ!」
そう言って満面の笑みでみこちゃんが見せてきたのは、百均のおもちゃコーナーにでも売っていそうな安っぽいネックレスだった。
🍵「 …えっと、、? 」
「 それどこで買ったの、?笑 」
👑「 えへっ、気になるー? 」
俺が怖々しながら聞くと、みこちゃんは自慢げに事について話し始めた。
👑「 実はな、! 昨日お散歩してたら、商店街の隅に新しい雑貨屋さんを見つけてな …!」
「 そこにこのネックレスが、たったの4万円で売ってたんよ…!安くない、?! 」
🍵「 そ、そうなんだ…笑笑 」
いくら好きな人とはいえ 「 馬鹿でしょ 」と思ったが、それは心の中でとどめておいた。
普通に考えれば、今みこちゃんが誇らしげに胸の前で掲げているネックレスが、催眠効果などないただのネックレスだなんてすぐにわかる。
だが、今までの経験からしてそれをみこちゃんに言ったところできっと信じてくれない。
ここはいつも通りみこちゃんの話にノってあげることにした。
🍵「 すごいねぇ、笑笑 」
「えっとー、それでそのネックレスで何をするつもり……? 」
俺が尋ねると、みこちゃんはさっきまで輝いていた笑顔を少し林檎色に染めて俺を見つめながら話し始めた。
👑「 あ、あのね…!// 試しにすちくんに催眠かけてみたいなー、、って思って!!///」
「べ、別に変なことはしないで……!」
「…その、、あれだからっ!///」
と、焦りながら俺に一生懸命説明する。
こんな時でさえ、そんな幼馴染の姿が愛しく感じる自分に勝手に嫌気がさす。
それと同時に、みこちゃんは昔から何かを誤魔化そうとするときに語彙力がなくなるので、これは確実になにかされるだろうな、と思った。
そうは思いつつも、みこちゃんは超がつくほどの純粋ではあるしそう大したことはされないだろうと考え、素直に幼馴染の提案にノることにした。
🍵「 うーーん、まあ少しくらいならいいよ。」
「でも、早めに終わらせてね…笑 」
👑「 え、ほんまにっ……?!やったぁ! 」
果たして俺に何をさせようとしているのやら、嬉しそうにその場でぴょんと跳ね上がる幼馴染。
少々呆れながらも、俺はみこちゃんからネックレスを受け取る。
🍵「 じゃあつけるけど……本当に変なことしないでよ、、?笑」
👑「 ……うん、っ!」
今の間がなんだったのかすごく気になるが、大人しくネックレスを身につけようとする俺を、みこちゃんはキラキラした目で見ていた。
催眠効果が絶対に無いという確信は無いので、少し緊張しながらネックレスを首にかける。
しかし、やはりそんなものは虚言だったようでネックレスを身につけてからも身体にはなんの変化も起こらなかった。
👑「 …すちくん、?おーいっ……!」
「 反応ない……てことは催眠かかったんやっ、!」
そう言って両手を掲げるみこちゃん。
とりあえず催眠にかかったフリは成功したらしい。
とはいえ、これからみこちゃんに言われたこと以外はやっちゃいけないとなると大変だなと考えていると、そんなことは1ミリも気にしていない素振りな幼馴染が上機嫌な様子で話を始めた。
👑「 んー、まずなにからさせようかなぁ… 」
「えーーっと、、あっ! 」
みこちゃんのことだから、代わりに課題終わらせて、なんてしょうもない雑務でもさせてくるのかなと予想する。
しかし、次の瞬間みこちゃんから発された言葉はそんなものには全く当てはまらないものだった。
👑「 じゃあ……すちくん、その、、///」
1人で勝手に顔を赤く染め始めるみこちゃんに、少し身構えていると
👑「 俺に……ぎゅーしてほしい、!///」
「 …おねがい……//」
🍵「 ……、?」
思っていた命令と全然違い、俺は戸惑って数秒固まってしまった。
そんなことして何がいいのかはさっぱり分からないが、このまま何もせず固まっていると流石の幼馴染にも催眠にかかっていないとバレてしまうと思い、俺は焦ってみこちゃんの腕を軽く引く。
👑「 おわっ……!// 」
みこちゃんの背中に腕を回し優しく抱き寄せる。
すると、自分から命令してきたくせにさっきよりも頬を真っ赤にして恥ずかしそうに俺の胸に顔を埋めてくる。
👑「 ……ぅ、/// 」
「 ぁう……も、もう大丈夫っ!/// 」
恥ずかしくてキャパオーバーを向かえたのか、俺を勢いよく引き剥がしてきた。
👑「 ……はずかし、っ///」
「 …ほんまに効くんやな、コレ、、 」
1つ目の命令を無事にこなし、みこちゃんもすっかり信じているようで安堵していると
👑「 よし、!次は何にしようかなー……」
🍵「 ……え、っ 」
休む間もなく次の命令が飛びかかってこようとしていた。
一瞬戸惑いの声を上げてしまったが幸いにも幼馴染には気づかれていなそうだ。
👑「 んーー、と……あっ、そうや!」
「 たしかこれって、本音を言わせることも出来るんやっけ……?」
というみこちゃんの閃に、何を言わせるつもりなんだろう、と不安になりながらも1つほど思い当たるものがあった
👑「 えーーっと、じゃあ……」
「 …すちくんってさ、、俺のこと好き……?///」
「 あのっ、恋愛的な意味でな……っ!//」
みこちゃんはそう期待を込めた眼差しで聞いてきた。
流石に俺もそこまで鈍感ではないので、みこちゃんからの好意に多少は勘づいていた。
みこちゃんも俺のことが好きなのだろう。
だからさっきのような命令やこのような質問をしてきているのだろう。
🍵「 ……笑笑」
俺は無性に意地悪をしたくなってしまった。
ここで素直に本心を伝えるのも悪くは無いと思ったが、それだとみこちゃんの思うツボでつまらないので、ここは一度嘘をついてみることにする。
🍵「 …嫌い……。 」
👑「……ぇ、っ」
俺が嫌いという一言を発した瞬間、分かりやすく表情が暗くなる幼馴染。
余程ショックだったのか、涙目になりながら慌てて俺からネックレスを外し始めた。
👑「……す、すちくん、、?」
ネックレスを外したあと、恐る恐る俺に声をかける。
🍵「……みこちゃん、? 」
「 あれ…もう催眠終わったんだ、笑 」
可哀想だけど、少しの間知らん振りで普通に接してみることにした。
👑「 え、、あーうん……! 」
🍵「 へー、本当に効くんだねこれ…!笑 」
「すごぉ、、今度俺にも貸してよ!」
👑「んぇっ……も、もちろんええで、!笑 」
「……さっ、はよ帰るで…! 」
🍵「 、、笑 」
さっきの「 嫌い 」という言葉を引きずっているのか、オドオドしながら俺との会話を続けていた。だが、流石に限界が来たのか俺に帰宅を促してきた。
そんな姿が可愛いとも思ったが、だんだん罪悪感で押しつぶされそうになってきたので、そろそろ本心を言ってみることにする。
👑「……おわ、、っ?!」
先に教室を出ようと歩き出していたみこちゃんの手を引き、先程とは違って強引に抱き寄せる。
👑「 す、すちくんっ……!?/// 」
「 どうしたん、っ!?// 」
さっきは自分から命令してくるくらい求めていた所作のくせに、いざ不意にやられると顔をこんなにも紅潮さている。
いや……さっきも今に負けないくらい紅かったかもしれないね。
そんなみこちゃんに、「嫌い」の言葉にかぶった嘘の殻を破り、あんなヘンテコなネックレスなんかに囚われず、自分の意思で本心を伝える。
🍵「 ………好きだよ。 」
「 …みこちゃんのこと……好きだよ、、? 」
👑「 ……へ、…? 」
「……、、っ?// 」
「 な、っ……ぇ、// ? 」
耳に飛んできたさっきとは真反対の対義語を理解するために、 頑張って思考を巡らせているみこちゃん。
そんな純粋さんなみこちゃんがあまりにも可愛すぎて、ついいじめたくなってしまう。
🍵「 ……笑 」
「 照れてるの、? 可愛いねぇ……?笑 」
👑「 ……はっ、、照れてへんし、!!/// 」
「 …ぇ、、てかさっき嫌いって……! 」
🍵「 、、さっきのはうーそ……笑笑」
👑「 へ、っ……嘘…?! 」
「 ……ぇでも、、催眠かかってたんじゃっ!」
🍵「 もー、、笑 あんなのデタラメに決まってるでしょ、? 」
「 ……それとも何、?まだ俺の言ったこと信じられない、、? 」
「 それならもう1回言ってあげるけど……?笑 」
👑「 ……いやっ、、もうええから!/// 」
🍵「 えー、、そっか……笑」
「 ………みこちゃんは、、? 」
👑「 、、んぇ…? 」
🍵「…みこちゃんは、俺のこと、、好き……?笑 」
俺はみこちゃんほど鈍感でも純粋でも無いから、もちろんこんなこと聞かなくてもみこちゃんの気持ちにはとっくに気づいている。
でも、みこちゃんの口でちゃんと「好き」の言葉を聞きたかった。
👑「 そんなん言わくても分かっとるやろ、!?/// 」
🍵「 …え〜、、? 俺お馬鹿だからわかんないや……笑 」
👑「 っ、、もう…! すちくんのいじわるっ!// 」
🍵「 ……言ってくれないの、〜? 」
👑「 ……っ、!///(怒 」
🍵「 ごめんごめん、笑 嘘だっ」
👑「 ……す、、だよっ、///」
🍵「 …… ぇ、、? 」
「 ごめん聞こえなかった……。 」
👑「 、、っ…… ///」
🍵「 もう1回言っ、」
👑「 ……すきだよっっ!!/// 」
「 ……すちくんのこと、、すきなのっ…!/// 」
🍵「 ……ぇ、、!?/// 」
👑「 ……すちくんが言ってって言ったんに、、なんで照れてるんよ…!!/// 」
たしかに俺から言い出したが、まさか素直に言ってくれると思っておらず、自分でも分かるくらい顔が熱くなっていく。
🍵「 いや……本当に言ってくれるとは思わなくて、、/ 」
焦って自分の顔の前に片手を持ってきて、赤くなった顔を隠す。
👑「 照れてるん珍しいな…… 、笑 」
「 すちくん可愛い、、! 」
🍵「 ……みこちゃんのが可愛いに決まってるでしょ、?笑 」
👑「 ……?!// 」
「 もう〜!!// 変なこと言わんといて!?/// 」
🍵「 ……笑 」
いつもはみこちゃんの天然さに振り回されていたけど、今回はその天然さに助けられちゃったかもね。
ま、みこちゃんになら振り回されるのも悪くないかも……笑