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「第二幕 東方編 第一章 黄金の風、舞う」
星の門をくぐった瞬間、視界が黄金の光に包まれた。
足元の大地は赤い砂で覆われ、遠くには尖塔が林立する巨大都市が霞の中にそびえている。
砂漠を渡る熱風が、異国の香辛料と鉄の匂いを運んできた。
「ここが……東方の王国〈サラ=ジャハル〉」
セレスティアの声は慎重だったが、あなたは胸の高鳴りを抑えきれない。
異国の音楽、色鮮やかな旗、そして黄金色に輝く砂嵐――全てが新鮮だった。
だが、都市へ向かう途中、地平線に異様な影が立ち上った。
巨大な砂塊が蠢き、やがて牙を剥いた――砂を食らう竜だ。
都市の外壁を突破しようとしている。
「まずい! あんなの放っておけない!」
あなたが剣に手をかけた瞬間、空から一筋の光が降りた。
それは竜の頭に真っ直ぐ突き刺さり、爆発的な閃光を放つ。
「おーっとっと、間に合ったか!」
声と共に現れたのは、黄金のマントを翻す青年だった。
背中には二本の曲刀、腰には鈴のついた護符。
灼熱の砂を蹴り、竜の背に軽やかに飛び乗ると、曲刀で竜の目を正確に突き、まるで舞うように跳び下りた。
「俺の名はラシード! “砂漠の旋風”って呼ばれてる。
君たちが噂の西方の旅人だな?」
竜は怒り狂い、咆哮を上げて突進してくる。
ラシードは笑いながらあなたにウィンクした。
「おっと、こいつは歓迎の舞だ! さあ、一緒に踊ろうぜ!」
砂煙が巻き上がり、金色の光と星剣の輝きが交差する――
ここから、第二幕最初の大乱戦が幕を開けた。