テラーノベル
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これは、私が昔書いたボツ作品です。
けど、もし面白かったら続き書こうかなぁ〜と思っています。では、本編へゴー!
「あなたは、大変不運な死に方をいたしましたわ……」
目が覚めると、そこは自宅の自室ではなく、底の見えない真っ暗な空間だった。
目の前に立つのは、「自称・神様」の女性。慈愛に満ちた言葉を期待した僕に対し、彼女は必死に笑いを堪え、肩を震わせている。死んだ悲しみより、神様に鼻で笑われている現実の方が、よっぽど心にグサリと刺さった。
「……あの。僕、そんなに変な死に方だったんですか?」
「えぇ、そりゃあ、もう! ……コホン。聞きたい?」
それは、いつもと変わらない夜だった。
ジリジリと肌を焼くような夏の蒸し暑さに、僕の心は折れかけていた。
ふと見ると、指先に「アレ」が止まっている。夏の風物詩、蚊だ。
(関節を刺されたら、絶対に痒くなる……!)
僕はただ、必死だった。逃がすまいと、その蚊を目掛けて思いっきり両手を打ち鳴らす。
――パチンッ!
乾いた音が響いた瞬間、視界が真っ白に染まった。太陽が目の前で爆発したのかと思うほどの強烈な光。それが僕の最後の記憶だ。
「……ちょうどね、宇宙の偵察に来ていた異星人が、あなたのその『蚊を叩く腕捌き』を見ちゃったのよ」
神様は必死に笑いを堪えながらゆっくりと続ける。
「彼ら、あまりの衝撃的な速さにパニックになっちゃって。『地球に未知の超兵器がいる!』って勘違いして、母船から最大火力のビームを撃ち込んじゃったの。……ほぉんと不運でしたね(笑)」
「……全然、笑い事じゃありませんよ。……というか、僕の家、大丈夫でした?」
僕の心配を無視して、神様は「可哀想だから」と勝手に話を進める。
「特別に、願いを一つ叶えてあげますわ。……何が良い?」
僕は少し考えた。僕が突然いなくなって、お父さんもお母さんもきっと悲しんでいる。やり直せるなら、もっと二人の役に立ちたい。
「……じゃあ、人生を一からやり直したいです。もっと強く、立派に」
「……わかりましたわ! では、魂ごと初期化(リセット)しまーす!」
神様がニヤリと笑う。その笑顔が、どこか不穏な輝きを帯びた。
「え、魂を初期化って、どういう――」
問いかけを遮るように、神様は唇に人差し指を立てた。
「安心なさい。あなたの『来世の権利』は、もう別の方が買い取ってくれましたから。……新しい世界で、良い人生を」
視界がパッと暗転する。
その直前、神様の後ろに、宝石をジャラジャラと鳴らしながら不敵に笑う「派手な男」の影が見えた気がしたけれど――。
次に僕が目を開けた場所は、真っ赤な空と、ドス黒いオーラを放つ「学園」の前だった。
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