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#ハンドレッドノート
あんこ
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#カンヒュ
おどろくSide
こーんーにーちーはー!!
おどろくの名前はおどろく!
この国の令嬢です!!
……………なのですが
私は今一人、外で2時間待っています。
それはなぜでしょう?
答えは………門番が寝てしまったからです!
門番が開けてくれないと門が開かない!!
起こそうとしても起きない!
ひどいよね!!??
おどろくそろそろ風引いちゃうのだ!?
そして…えっとですね、その寝てる問題の門番とは……
「グースカグースカ もう、露天掘りしかできなーい……グースカ」
いつも真面目に働いているニグなんですよ!!!!
ですが、今はよだれを垂らしながら気持ちよさそうに寝てます!!
………多分、夜通しずっとここに居てくれたから疲れちゃって寝ちゃったんだろうな……。
明日はたくさん休ませてあげよう。
「……………うたいに中に入って待っててって言われたんだけどなぁ…」
この状況を見て一人苦笑する。
……………うたい、まだかなぁ。
もう2時間経って…
って
ん?2時間?
遅すぎやしないのだ!!??
お父様!本当にうたいって護衛務まるんですか!!??
護衛の3つの条件
素早く行動
優しさ
運動バッチリ
の、優しさしかできてませんよ!?
優しさだけじゃ世界を救えないのと同じで護衛すら務まりませんよぉぉぉぉ!!??
〜そして更に三十分後〜
「お嬢様!!」
うたいがやっと走って戻ってきている。
やっと来たのだ……。
「うたい、お疲れ様ぁ!因みになんでおそかったの!?」
私はうたいにぶんぶん手を振りながら叫ぶ。
…すると、うたいの目の前を普通に通り過ぎて慌ててうたいの横に戻った人間が居ることに気がついた。
その人は凸のヘアピンをつけて変に包帯を巻いて身長がうたいよりちょっと低い…(中学生に負けてるだなんて…)
「凸もり!!??」
ええ!!??なんでここに居るの!?
「そうです、そうです!!凸もりです!!」
凸もりはいつもの声量で叫んできた。
正直言ってうるさい。
「…えっとですね、凸さんが何でここにいるかと言うと、僕が買い物に行っていたら買い物してた凸さんに出会いまして…」
「俺がお嬢様の愚痴を話しまして〜」
「凸さんと仲良くなりました」
「うたちゃんと仲良くなりました」
二人とも息ぴったりで言い終わった。
二人が仲良くなっていておどろく的には嬉しいんだけど………。
「何か、聞き捨てならない言葉があったような気がするのだ?」
おどろくはちょっと眉をひそめながら聞く。
「気のせいです」
「気にしないでください!!」
するとうたいは若干目を逸らし、凸もりはニコっとよそ行きの笑みを作る。
……………嘘ってバレバレなのだ…。
「……………君たち、普通だったらクビだからね!?」
おどろくは少し口元を引きつらせながら言う。
「お嬢様が優しくて良かったです」
「感謝いたします!」
二人ともが執事らしく頭を下げる。
………うん、何かいまいちピンと来ないけど良しとしよう。
「あーあ、直々執事に優しい令嬢だよ…」
「元ネタは、直々、子に優しい母だよですよね」
「何かどっちにも違和感を感じるのは俺だけ??」
3人で何かとお喋りをする。
……はっ!おどろく大事なことを忘れてたのだ!!
「うたい!プリンは!?」
おどろくはうたいの顔にぐんと近づいて問いただす。
そしたら、うたいは横を向きながら目を逸らし無言を貫き通す。
「俺、…悪くないもん…」
凸もりはめいちゃん見たいな喋り方をしながら言う。
それにつられてうたいも、
「僕、知りませんもん…」
と言う。
「……………君たちなにしてたの……」
おどろくは落ち込みながらつぶやいた。
「……………あの、そう言えば…お嬢様、なぜ中に入っておられないんですか…?」
突然うたいが大切なことを聞いてきた。
そうだよっ、これ門番が起きてくれないと一生中に入れない!?
「ええとね、実は―――」
おどろくは話し出そうと口を開く。
すると……………
「………はっ!!おはようございます!!おどろく様!…と凸さんとうたいさん!!」
ニグが目覚めの良さそうに跳ね起きた。
「…ニグ、君は、清々しぐらいにおはようっていうね?」
おどろくは深い笑みを作る。
「……あっ……………」
ニグは察したような顔をする。
「寝ていた自覚があると?」
おどろくはニグの瞳をじぃっと見続ける。
「はい…」
ニグは申し訳なさそうな顔をする。
………うん。正直に頷いてくれた。
ニグは執事として…人としてちゃんとしてる。
でも、ただちょっと抜けてるところがあるから…一応脅しとして言っとくか。
「ニグ、そろそろ食べてやろうか?こちとらつよつよ狼だぞ?」
おどろくはにぃっと笑う。
そしたら、ニグが血の気を引いて
「おどろく様!それだけはやめてください!こちとら犬なのですぐ食われちゃいますよ!!」
と必死に言ったのでした。
それが面白可愛くって「……はいはい…」と適当にあしらった。
なんか、うちの執事、犬みたいな性格の子多いのかもなぁ。
まぁ面白くて楽しいんだけど!
と、まぁ。言うの忘れてたけど凸もりとうたいには怒らないとだよね。
「ニグはほとんど事件性がないから許すけどさ。君たちうたいと凸もりだけは許せないんだよねぇ?」
おどろくは圧強めで笑いかける。
うたいは運動音痴で遅刻魔。
凸もりは馬鹿な勉強係。
これはちょっとは怒ってもいいと思う。
「僕、まだ1日も経っていないのですが??」
「俺、ちゃんと勉強を教えてるはずじゃないですかぁ…………」
「そんなの知らないのだ」
おどろくは首を横に振ってその二人の横に立っている犬を指さす。
「wwwwwwwww」
この犬、我慢しようとしても我慢できてない…。
「そこ、笑わない!」
「は、はいっ。すいません!!」
おどろくが注意してもニグはまだ肩が震えている。
「……………おどろく、なんでこんな執事を持たなきゃなのだ??」
おどろくは呆れているような顔をする。
「僕、勉強はできるんですけどねぇ…」
「護衛は勉強なんていらないのだ」
……いや、ちょっとはいるけど
「運動はできるんですけどねぇ」
「勉強係にそんなのいらないのだ」
「掘ることはできるんですけどねぇ」
「門番だから掘らないでなのだ」
穴が空いたら誰かが侵入してきちゃうでしょーが!
「本当に何なのこの人たち……」
「ごめんなさい」
「すいません」
「許してぇ?」
「……………キモいから凸もりだけ許さないのだ」
「なんでぇ!?」
「……………ふふっ」
おどろくは誰にも気づかれないように小さく笑う。
ううん、もしかすると誰かに気づかれてるかもしれない。
でも、良いんだ。
この平和が壊れなければ。
おどろくは、すごく楽しい。
この会話が、みんなと居ることが。
だから、ずっと隣に居させてね。
みんなの成長を見守らせて。
ーーーーーーーーーーーー
〜おまけ〜
うたいSide
「プリン五十パックかぁ…」
僕は独り言をつぶやいた。
だけどその声は町の賑やかな声でかき消される。
どうやって買ってどうやって持って帰ろうか…。
僕はそのことで頭がいっぱいで前を見ていなかった。
ガタッ(絶対擬音これじゃない)
誰かの肩とぶつかってしまった。
「あっ、ごめんなさいっ」
僕は即座に謝り、顔を見た。
その顔は少し見たことがある人だった。
有名人とかじゃなくて、仕事として見たことがある人。
えっと……
「とつ…もり…さん…?」
僕は写真と名前を思い出しながらつぶやいた。
するとその凸もりさんは目を輝かして、叫んだ、いや…多分自分では普通と思ってると思う声で言った。
「君が新人のうたいさんか!!新人なのに護衛になったって有名の!!」
「と、凸もりさんっ!声大きいですっ!」
僕は慌てて凸もりさんにいった。
気付いたら僕たちは町の人々の視線の的になっていたからだ。
「あ、本当だ!?ごめん、声うるさくて!あと、俺のこと、凸さんって呼んで!」
「と、凸さん?りょ、了解いたしました…」
僕がそう言うと凸さんは元気よく笑って頷いた。
元気でいい人って感じがするなぁ…。
「ね、うたいさん、多分お嬢様に仕えるのは大変だから気をつけてね?」
凸さんが内緒話をするような声色で話しかけてきた。
「えっ?なんでですか?」
僕は首を傾げて聞く。
今日出会ったお嬢様はとてもいい人そうだったから疑問に思ったのだ。
「実はね…お嬢様ってすごく運動神経がいいの。だからね…うたいさんはお空に飛んでいっちゃうかも知れないんだ…」
凸さんは遠い目をしながら伝えてくれた。
……………これは多分、身をもって体験したんだろうな。
本当に何をしたんだ…。
「だから、悪いことしちゃダメなんだよ〜っ」
凸さんは悲しそうに叫んだ。
「……………凸さんって悪いことそんなにしたいんですね…。と言うか、日頃から悪いことしてたんですね!?」
途中で気づいたけどさ、お空に飛ばされるぐらいは悪いことしたってことだよね!?
「………な、何したんですか?」
僕はちょっと震えながら聞いてみた。
すると、凸さんは、「聞きたい?」と念押ししてから答えた。
「俺…お嬢様のプリンを勝手に食べたんだ…」
「えっ…それだけで…?」
「いや…………百回ぐらい…」
「それはダメですね…よくお空に飛ばされるだけで済みましたね…」
「それ、それだけに済んだに入るのかな…」
僕と凸さんは何回も会話のキャッチボールを続ける。
凸さんの話題はほとんどお嬢様のことばっかりで。
それぐらい慕ってるんだな、と思った。
それと、仲間のことだって教えてくれて、凸さんが良い人なんだな、と心から思えたのでした。
ーー
因みにこれが、お嬢様のところに帰るまで続いたわけなのです。
そりゃあ仲良くなるよね。
コメント
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あ〜、読んだ読んだ!「不憫なお嬢様」第3話!めっちゃ良かったわ! 門番が寝てて入れないおどろくに笑ったし、うたいと凸もりがどっかで遭遇して仲良くなってるの可愛すぎるだろ!しかもプリン買いに行ったはずなのに帰り道で凸もりとずっと喋ってたってオチ、そりゃ遅刻するわ(笑) でもあの「この平和が壊れなければ」っていう最後の一文がじわっと来た。コメディの中にちゃんと感情の深みがあるのが雲花さんのいいとこだよな。ニグの「犬ですぐ食われちゃいますよ」のやりとりもツボった! 次話も楽しみにしてるわ🔥