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「はぁ〜〜〜」
私はソファに座り込んで、思わず大きくため息をついた。
どうして、こんな思いをせなあかんのやろ。
私はちぐさに縛られたくないのに……
なのに、私はまだ、ちぐさに作り笑顔をむけている。
「あーあ。神様が私を正直者に変えてくれたらいいのに!!」
――いや、だめだ。
――自分で変わらなくちゃ。
私は決心した。
明日こそちゃんとちぐさに本当のことを言うって。
放課後の教室。
夕陽が窓から差し込み、机の上に影を長く落としている。
今日も、ちぐさは私の隣でにこにこ笑っていた。
「さな、今日も一緒におられへん?」
その無邪気な声に、私は軽く肩をすくめる。
――ほんまに、うざい。
無邪気なのか、しつこいのか。
どっちにしても、重い。
私はふっとため息をつき、微笑む。
「ええで、ちょっとだけやけどな」
口角を上げる角度も、声のトーンも完璧に。
表面上は“仲良し”のまま。
でも今日は違う。
私はついに言うんだ!!
伝わるかは分かんない。
でも、後悔はしない。
私は大きく息を吸った。