テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
❥・ rk × htmngu
【 砂糖を入れない理由 】
⚠Attention
・mmntmr様主催のmmmrの皆様の二次元創作です 。
・ご本人様には一切関係ございません 。
・地雷・苦手さんはブラウザバック推奨🔙
・第三者視点
その店のコーヒーは、いつも少し苦い。
htmngu「砂糖、入れます?」
カウンター越しに彼女が聞くと、 彼は決まって首を振った。
rk「いえ、このままで」
それを聞いて、彼女はなぜか少しだけ安心する。
‥ 自分も、砂糖を入れないから。
彼女はこの店で働き始めて半年、彼は週に二度、同じ時間に来る常連だった。
名前も知らない。
でも、注文の癖は知っている。
彼はいつも窓際に座り、 ノートを開いて、ときどき外を見る。
何を書いているのかは、分からない。
ある雨の日、店は珍しく空いていた。
htmn「今日は静かですね」
彼女がそう言うと、 彼はノートを閉じて、少し考えてから答えた。
rk「雨の日は、決断する人が少ない」
htmn「決断?」
rk「はい。 外に出るか、家にいるか。何かを終わらせるか、続けるか」
彼女は笑った。
htmn「難しいこと考えてるんですね」
rk「……そうでもないですよ」
でもその目は、少し疲れていた。
それから数日後、 彼は来なくなった。
いつも同じ時間、 同じ席は空いたまま。
htmn「引っ越したのかな」
自分に言い聞かせるように呟く。
たったそれだけの関係。
名前も、連絡先も、 何も知らない。
それなのに、 砂糖の瓶を見るたび、 胸の奥がちくっとした。
一週間後、閉店間際。
ドアのベルが鳴り、 彼が立っていた。
少しだけ、痩せたように見える。
htmn「……久しぶりですね」
rk「はい。今日で最後なので」
その言葉に、 彼女の手が止まる。
htmn「最後?」
rk「引っ越すんです。‥ かなり遠くへ」
コーヒーを淹れる音だけが響く。
いつもと同じ味。
いつもと同じ、砂糖なし。
渡すとき、彼は少し迷ってから言った。
rk「あなたは、甘くしないんですね」
htmn「え?」
rk「コーヒーも、たぶん、恋も」
いつもだったら笑えた会話も 、
彼女は笑えなかった。
htmn「……どうしてそう思うんですか」
rk「甘くしたら、溶けて戻れなくなりそうだから」
彼はそう言って、カップを持ち上げた。
帰り際、彼が振り返る。
rk「名前、聞いてもいいですか」
ほんの一瞬、迷ってから答える。
htmn「……やめておきます」
彼は少し驚いて、 それから、静かに笑った。
rk「そうですね。知らないままの方が、
きっと、綺麗ですもんね」
ドアが閉まる。
その日から、 彼女はコーヒーにほんの少しだけ砂糖を入れるようになった。
苦さが消えない程度に。