テラーノベル
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「しょっぴー!嫌や!消えやんで!」
「駄目だよ康二…。約束だから…」
寂しそうに渡辺が笑う
「そんな約束、誰としたん!」
大きな目からは涙が溢れ、俺を見つめて号泣している
「ソレは言えない、約束だから。だけど…本当はもっと、前に居なくなるはずだった俺の事…今日まで現世に居させてくれて、1つ願いを叶えてくれるって言われたから…。俺は…康二が一人前になる、その日まで…側で見守りたいって願ったんだ」
話していると、みるみる内に
翔太の姿が透けて溶けて行く…
「嫌や!しょっぴー!行かんとって!」
康二の悲痛な叫びが響き渡り
困った様に、渡辺が笑う…
「康二は、もう大丈夫。後はずっと、自分の事を信じて真っ直ぐ行けば良いよ…」
「そんなん無理や…!しょっぴー…おらんくなったら、どうも出来ひん…」
嘆いてばかりの康二を見つめ、両手を出すと
同じ様に手を出して…俺の両手に合わせてくれた…
「あのね、康二…良く聞いて。俺は、もうスグ消えちゃうけど…。康二には、いつも笑っていて欲しいんだ。ごめんな…。今は、俺が泣かせてるって自覚はあるけど…。最後は笑顔で見送って欲しいって…最後のワガママ…叶えてくれる?」
「そんなん無理や!俺には出来ひん…。しょっぴー居なくなるのに、笑うやなんて…」
「そうか…分かった。困らせてごめんな…」
そう言って頬に触れると、手がすり抜けた…
『あぁ…。本当に、もう逝かないと…』
覚悟を決めた渡辺は、康二に向って笑顔を見せた
ソレは、この世で康二に向ける最後の笑顔…
「今まで本当に、ありがとう///大好きな康二と居られて、楽しかったよ…///」
遂に、天に召される時が来て…
俺は…自分の気持ちを打ち明けた
「!」
その時…今まで、ずっと泣き顔だった…
康二が一生懸命笑顔を作り…顔を上げて笑ってくれた
「俺も、しょっぴーと…一緒に居られて、幸せやったで…」
その顔は、目は泣き過ぎてパンパンに腫れ…
鼻水も垂れて…笑顔と言うには程遠い顔だったが
「ありがとう…///」
俺には…この世で一番の
最高の笑顔に見えたのだった…
コメント
3件

儚いですなぁ

うっふ♡好き過ぎると言うかない