今朝じいちゃんが死んだ。
じいちゃんは家族思いでいつも明るく
みんなに優しかった。
家族みんな悲しんでた。
でも僕は素直に悲しめなかった。
数年前、じいちゃんが留守の間にじいちゃんの部屋に入り、色々と物色してみたことがある。
そのときじいちゃんの日記を見つけた。
好奇心で見てみたんだ。
そしたら毎日綴られていたのは家族の悪口だった。
しかもかなり酷いの。
僕はそっと日記を元の場所に戻した。
それから何度か日記を開いたが、やっぱり悪口しか綴られていなかった。
じいちゃんが亡くなった後、じいちゃんの部屋の片付けをした。
じいちゃんの日記、、どうしよう。
こんなもの、家族に見られたくない。
家族にはじいちゃんを綺麗な印象で留めておきたい。
親切心で、僕はじいちゃんの日記をそっと自室に持ち込んで隠しておくことにした。
最終日は何を書いたんだろう。
どうせまた悪口、、
やっぱり家族の悪口が綴られてた。
でもひとつ違うことがあった。
最後の文にこう書いてあった。
“この日記を孫が見ている”
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