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男主人公
ロイェル・レナード
警察grade3
病み要素 微有??
現実と少し違う要素あるかもしれません
地味に胸糞悪いです
完全主の好み
キャラ崩壊 微有!!!
『』は無線内の発言
所々語彙のなさが出ていて
日本語が下手かもしれません
この下から6700文字分の文章あり
なかなか長いのですが読んでみると
割と短いですし飽きずに
最後に見てくれると嬉しいです
続きは書く予定は今のところありません。
1スクロール後 お話スタート
「 この街でもこんな雨って降るんだな。」
今日はこの街では珍しい土砂降り。こんな雨の中、検挙する元気も出ない。出来れば犯罪者も大人しくしておいて欲しいな。
― フリーカ強盗
余計なことを考えていると犯罪通知が鳴る。
『 *フリーカ行きます。* 』
『 *暇だしみんなで行こうぜーー* 』
『 はーーい 』
偏頭痛で頭に激痛が走るなか、これは行かないといけないんだろうな。そう思い重い足を運ぶ。
「 あ、今日はロルきゅんもいるじゃん 」
この人は餡ブレラ創設メンバー、ハンクさん。何かと見かける度に餡ブレラに勧誘してくる人の一人。チェイスの腕に自信があるんだろう、変装もせず突っ立っている。
面倒くさい人に会っちゃったな。
「 人質解放条件はなんですか? 」
「 そんなに焦んないでよ〜 、
まだまだ時間はたっぷりあるよ〜?? 」
「 今ちょっと頭痛いんで、
早く終わらせてください … 」
「 え、頭痛かったの? 」
「 ゆっくり休んでて良かったのに 」
ははは 、
あの流れで休むと言えるほど自分を持っていないことに情けなく思う。どうしてだろう、雨になると何故かとても不安で、寂しくて、不思議な気持ちになる。
「確かに元気ないね、」
そう声をかけてくれたのはらだお先輩。いつも僕のことを気にかけてくれて一番頼りにしてる先輩。らだお先輩が居るから僕はより一層頑張ることが出来る。
「 ん〜じゃあ解放条件はね〜、」
レナきゅんがボスの元へ戻ること 。 」
「 ……… は? 」
何を言っているのか理解できなかった。
ボスの元、へ ……… ?
バタンっ!!!!
「 ロ イェ … ?!…い… うぶ !? 」
「 イェ …… しっ …り …て ! 」
「 ロ … ル …… きろ!! 」
これ以来、ロイェル・レナードは目を覚まさなくなった。
「 ロイェル、おはよう。今日さ、餡ブレラの奴らがお前に会いたがってたよ、どんだけ愛されてるんだってな 」
ロイェル・レナードの先輩、青井らだお。らだおは毎日欠かさず、ロイェルが寝ているピルボックス病院まで足を運んでいた。どれだけ仕事に追われていようが、倒れるくらい疲れていようが毎日欠かさず。
他の警官たちも定期的にロイェルに顔を出しに行く。本当に愛されている男だ。
「 懐かしいな。何か月前?もう数えてないや、大雨の日だったよな。お前の体調が悪いの、薄々気づいてたのにさ、休みなの一言もあげられなくて、」
あの日らだおはロイェルの顔色に少し異変を持っていた。少し青ざめた顔をしていて。何か嫌なことでもあったのか、そう考えていた。でも違った。まさかあそこで倒れて以来もう起きないなんて。
「 俺がさ、もっと気にかけてやれたらさ 」
「 …… らだお、それは違うわ 」
らだおの後ろには伊藤ぺいんが立っていた。
「 ぺいん … 」
「 今そこでらだおが自分のこと攻めてちゃロイェルが悲しむだろ 、自分が倒れたせいでって 。お前考えすぎたわ、ちょっと休め 」
「 いやでもロイェルが目さますかも 」
「 俺が見といてやるから、お前は休め
ロイェルが多分そう言ってる 」
「 ……… わかった 、
起きたらすぐ連絡して 」
「 おうよ!! 」
何も無い、暗い空間にずっと閉じ込められている。怖い。なんの音も聞こえない。声も出せない。怖い。怖い。怖い。怖い。
食欲も睡眠欲もわかない。ただ暗い空間で時を過ごす。時間感覚すらも残っていない。もしかしてここは死後の世界なのだろうか。
なんて考えていると一筋の光が僕を差した。
とても眩しい、虹色の光。騒々しい音も聞こえる。懐かしいこの感覚。でも、どうしても思い出せない。僕はどこに居たんだ?僕は何をしていた?
僕は ………… 誰 ?
「 ……… え、ロイェル … ?」
「 ロイェル!!!!!! 」
「 らだお!ロイェルが目さましたぞ!! 」
_ ここはどこだろう。
「 ロイェル、どこが痛いとこはないか?」
「 大丈夫か? 」
_ 目の前の人は誰だろう 。
ドアが勢いよく開く音がした。
「 ロイェル 、…… やっと、…… 」
_ この人たちは ….
「 “ 誰? ” 」
「 ……… え? 」
目の前にいる黄色いお面の人と青いお面の人。名も知らない男性が2人立っていた。
そもそも僕はなんでベッドで寝ているんだろう。そういえば僕、あの雨の日に研究ラボで薬を飲んで …… 。あ、そうだ。
「 僕、餡ブレラだったんだ。」
「 は?」
警察になるずっと前のある日、
その日は雨が多く降る日だった。気分が上がらないな、今日は何もしたくないなと思っていると。
『 *会議室集合〜〜* 』
上司の無線が入った。慕ってやまない上司の命令。雨であることも忘れ上機嫌で会議室へと足を運んだ。
「 今日、新薬が完成した。」
「 えええ!まじすか!!!さすが!!」
新薬かぁ。新薬の完成に付き物なのは……
「 新薬の実験体を誰かしてくれないか。」
完成を喜ぶ構成員をその一言で沈めた。誰もボスを信用していない訳では決して無い。ボスが作った薬だ。きっと素晴らしい効能のあるものなんだろう。
「 どういう薬なんですか? 」
そう、効能も分からないのに自ら実験体になるバカはいない。
「 ……… 今までの記憶全てを無くし、新たな人格を形成する薬だ。」
なんて恐ろしい薬を開発するんだろう、それでこそ我らがボス。
「 それは… 永遠に? 」
「 …… この薬はなぁ、催眠みたいなものだ。今日みたいな天気は珍しいだろ?こんな天気の日に、ある言葉を聞くと催眠はとける。」
みんなの頭にはてなが浮かんだ。薬なのに催眠?
「 この薬を飲む時になぁ、そうだなぁ …… 『絶対ボスの元へ戻ってくること』とでも言おうか。これを聞きながら薬を飲むと意識を失う。そして次目が覚めた時には存在しない人間の人格が宿ってるんだよ。」
「 催眠をときたい時は、今日みたいな酷い天気の日に、薬を飲んだやつに言うんだ。「ボスの元へ戻ってくること」ってな。そうすれば元の人格が戻ってくるって言う仕組みなわけだ。 」
一つ一つ、説明を聞いているとゾクゾクした。こんな盛大な薬の実験体になれるなんてゾクゾクする。
「 僕、実験体になりますよ。」
「 何ヶ月でも、何年でも、使ってくれて構いません。」
「 … それでこそレナードだ。」
そして、自らその薬を飲み干した。ボスのお言葉とともに。
その時からレナード・ウェルナー、餡ブレラ構成員は一人姿を消した。
今このとき、全てを理解した。餡ブレラだった時の記憶も警察だった時の記憶も全てが戻った。あの時、頭が痛かったのは薬を飲んだからなんだ。ボスの薬。記憶が戻ったということはボスの新薬実験は成功したということ。
「 えーーっと、…先輩? 」
「 あ、え、なに… ?」
「 いや、違うわ。もう先輩じゃないっすね。らだおさん、ぺいんさん。」
「 いや、お前は俺らの後輩で、」
「 ロイェル、さっきから何言って、」
「あー、僕ロイェルじゃないです。
レナード・ウェルナーです。」
「 ごめん、理解が追いつかないんだけど 」
「 あー、まぁそうですよね、ずっと仲間だったやつが急に餡ブレラだなんて言い出すんですから。
でも僕は、餡ブレラなんです。ロイェル・レナードという人物は確かに存在しました。この世に。だって僕ですもん。
数ヶ月間の間でらだおさん達に沢山お世話になったのでまぁ今でも正直情は湧いてますね。
それでも僕は何があっても、ボスが1番なんですよ。ごめんなさいね。 」
そう言い残しベッドから立ち上がってこの病室を去ろうとすると、顔が歪むほどの強さで腕を掴まれた。
「 ………痛いですよ、らだおさん。」
「 先輩でしょ。」
「 違いますよ。僕の先輩は餡ブレラに居るんです。らだおさん達が先輩だったという過去はありました。
でも今はロイェルじゃないんです。皆さんが慕ってくれたロイェル・レナードじゃないんです。」
「 ロイェル …… 」
ぺいんさんの細く揺れる声が耳に伝わった。こんな声を聞きたかった訳ではなかったのになぁ。平和に早く終わらせてここから出るつもりだったのに。
「 … またどこかで会えますよ、
さようなら。」
らだおさんの力が弱まると同時に僕はこの病院を去った。
ピッ _
『 *レナード・ウェルナー、戻りました* 』
『 お、やっと目覚ましたか。
みんな会議室集合〜〜〜 」
懐かしいこの部屋。懐かしいのに何故かつい最近のことのように感じる。あぁ、我が家だ。
「 レナードさん!
やっと戻ってきた!!!」
「 レナきゅん、!
倒れた時はどうなるかと、 」
「 よく戻ってきたレナード。 」
やっぱ家族だなぁ。見たことの無い顔も居る、でも何故か安心感のある空間なんだよな。
「 レナードには悪いけどこの薬は失敗だなぁ、催眠解いた後に何ヶ月も倒れてちゃダメだわ。 」
そうだよなぁ。こればかりは僕もそう思った。どれだけ眠っていたか分からなくとも長い期間眠っていたことくらい理解出来る。それでも失敗という大事な結果を残せたことに喜びを得た。
「 失敗だとは僕も思うんですけど、1個いいですか?」
「 お、どうした、いくらでも言ってみろ 」
「 僕、警察の頃の記憶も綺麗に戻ってきてるんですけど、何ヶ月もの間催眠にかかってた、とでも言うべきなんでしょうか。多分なんですけど、僕、その分眠っていたのでは? 」
失敗はあれど、ボスの薬にここまでの失敗があるとは思えない。長い期間眠りにつくなんて薬を作成している段階でボスなら気がつくはずだ。とあれば僕の推理が正しければ。
「 あぁ、そうだ、よくわかったな。」
やっぱりな。
「 催眠にかかっていた時間の分、眠るのではないかと。
1日であれば1日眠り、1週間であれば1週間、1ヶ月は1ヶ月。根拠の無い推理にはなるんですけど、催眠にはしっかりかかる分、その代償を負うのではないかと。」
「 あー、なるほどな。ただ長い時間眠ってたわけじゃねーってか。そうだよなー、レナードの時は条件絞られてたから長期間になっちまったんだもんな。はーん、
ありがと、いい情報得られたわ。伊達に警察やってなかったな。」
「 あざす 」
はぁ、このボスのために役に立てたこの瞬間。快楽に浸れるこの瞬間が僕の大好物。ボスの役に立てるのなら。なんて、こんな気持ち警察の時には湧かなかったな。と、ふたつの人格を比べる自分が面白く感じた。
あの日から僕は休養を貰っていた。一年以上ものの協力にボスは沢山労わってくれた。僕には勿体ないと思いつつ確かに体力に限界が来ていた為ゆっくり家で過ごしていた。
休んで、1ヶ月、今日から復帰。
『 レナード・ウェルナー、今日からまたお願いしまーーす。四捨五入すると新参者なんでなんでもいいつけてくださーい 』
『 *俺の椅子になれよ* 』
『 *ははー、調子乗ってんじゃねーぞわきを* 』
『 *うっす、すんません、うす……* 』
家からとアジトへ足を運ぶ。気持ちのいい空だな。何度も浴びたことのある太陽なのに、何故か気持ちのいい浄化されるような気持ちになった。
「 ボス、改めて、ただいまです! 」
「 ああ、おかえり。」
ボスからのおかえりという言葉を聞いてやっと餡ブレラに戻れた気持ちになった。早速銀行強盗にでも行ってやろうか。
「 お、行ってみるか? 」
「 …… 口に出てました?」
「 お前が私を慕っていることはよくわかった 、戻ってきてくれて嬉しい。」
「 はーー … 、ボス好き。」
「 懐かしいなお前のその忠誠心 。」
「 レナきゅーーん、寂しかったよーー 」
「 ハンク暑いー、 」
「 元のレナきゅんだ うれしい 」
「 はいはい、じゃあボス、銀行強盗行って成功してきます 」
「 よっしゃ、
『 *レナードが復帰して初の銀行強盗するからみんな見に行くぞーー* 』
「 え、ちょ、マジすか。
うわ、緊張する。」
「 レナきゅん、頑張ってね 」
もう何年も触っていないはずなのに手が勝手ギミックを解いていく。癖は染み付くものなんだな。つい最近までは逮捕する側だったのになんで考えながらお金を鞄に詰めていると聞き覚えのある声がした。
「 犯人、いるか? 」
ぺいんさんの声。いつもみたいな元気はなくも懐かしさや安心感がある。これはロイェルの人格のものなんだろう。
「 居ますよ 、ぺいんさん 」
「 ロ、イェル … 」
一言目の不安を駆き去るようにぺいんさんの声には絶望が宿っていた。外に餡ブレラがいる時点で気づいてはいただろう。
「 もうあの時に言ったじゃないですか、僕は警察じゃなくて餡ブレラなんですって。
なのに何を今更 、」
「 ……… お前、今更ってな!!! みんなの気持ち考えろよ!!!! 」
ああ、ぺいんさんの声には説得力があるな。凄く鋭い太い針が僕の心臓を突き刺したようだった。申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「 … それでも僕は餡ブレラです。ボスに忠誠を誓った身なんです。ボス以上の人は現れないです。」
そう言い放つと沈黙の時間だけが流れた。お金を全てとり終わりぺいんさんに銃を突きつける。
「 人質、撃たれたくなければ外に出てください。」
「 え、ロイェルくん… ?」
「 ロイェルじゃないか 。」
「 なんで、…ロイェル先輩がここに?」
予想通りの反応をする先輩後輩の姿があった。何も状況の理解出来ていない新米警官や、何も喋らないらだおさんの姿があった。
「 はっはー 、
おもしれぇ反応するなぁ警官は 」
「 もしかして、ウェスカー、お前が!!」
「 さぁ、どうかな?」
………… ?何かおかしい。どうして僕がボスのせいで闇堕ちしたみたいになってるんだ?僕はあの時しっかり自分が餡ブレラだと、あの二人に伝えて …… 。
「 …… 解放条件いいですか? 」
「 あ、あぁ、… 」
「 らだおさんとぺいんさんと3人で話がしたいです。どうです?」
「 我らもロイェルと話がしたい!!」
「 すみません、
僕ロイェルじゃないんで、 」
「 じゃ、お二方、いいですか? 」
「 あぁ、/ …… 」
狭く薄暗い路地裏へと3人で入っていく。移動中沈黙が続く中意外な男が話題を振った。
「 どうして言ってないか、か?」
さすがらだおさんだと思った。頭が回るとこは変わっていない。
「 そうですね、2人には僕しっかり餡ブレラだと言ったんですけど。もちろん伝わってると思うじゃないですか。言わないメリット特にないですし。」
隠したままこんな形で披露させる方が皆よっぽど傷つくだろう。どんな意図が ……
「 …… 俺ら信じたくなかったんだよ。ロイェルがギャングだなんて。 」
「 あんなに警察で輝いてた人間が、長い眠りについて、やっと目が覚めたと思ったら、僕餡ブレラなんです? …… ふざけんなよ。
信じれるわけないから。普通に。 」
ぺいん先輩の最初の絶望感に納得がいった。まだ信じていたんだ。僕が警察に戻ってくるってことを。ぼくは地獄に行くべき存在だな。
「 俺がどんな気持ちで何ヶ月も毎日お前に会いに行ってたかわかんないよね。
俺がさ、… ロイェルに目を覚まして欲しいって、また笑顔を見せて欲しいって。
そう思ってた自分が馬鹿らしい……… 、
って思えないくらい、
お前のことが大事なんだよ俺ら。 」
予想外の返答が返ってきた。ここから一気に距離を置かれるんだろう、僕に幻滅してサヨナラするんだろうって思ったのに。
「 すみ …… いや、 ありがとうございました。今まで。 」
今ここで謝罪するのは無粋だと思い言葉を呑む。
「 そして、さようなら。」
一番慕ってくれた先輩。一番気にかけてくれた先輩。一番可愛がってくれた先輩。
一番、僕が慕っていた先輩。
もう犯罪現場以外で会うことはないだろう。喋る元気すらも失った先輩に2度目の別れを告げ、僕はその場を後にした。