𖤣𖥧𖥣𖡡𖥧𖤣
午前10時。
男の子の診察を終えて、
カルテをまとめてナースステーションに戻った瞬間だった。
主任) 目黒くん、 ちょっといい?
主任の声が鋭く響いて、 俺は立ち止まった。
目) っ..何でしょうか。
主任) さっきの件、 対応遅れたよね。
主任) 深澤先生が先に対応してた。
胸の奥がずしっと重くなる。
確かに、深澤先生のほうが早かった。
俺が動き出すより先に。
主任) 他の病棟の看護師はもっと早く気づいてるよ。
主任) 焦りが足りないんじゃない、?
周りの視線が静かに集まってくる。
返事をしようと思ったけれど、
喉がうまく動かなかった。
目) っ..
目) 、 申し訳ありません__
?) 主任、 それは違います。
目) え..っ、?
深) 目黒くんが遅れたんじゃないんです。
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一日のスケジュール管理を一通り終え、
俺は次の病棟回診のために廊下を歩いていた。
廊下では、 看護師の足音や電子カルテの通知音が鳴り響いている。
この病院は広い。
病棟を一周するのにも時間がかなり掛かる。
深) ..えっとー、 次は、
スケジュールを確認しようと胸ポケットに手を伸ばした時だった。
) ..せんせぃ、っ
かすかな声が聞こえた。
誰かが俺を呼んだような小さな声。
聞き間違いかと思いながら歩くスピードをゆるめた。
) ふかざわせんせ..
今度はハッキリと聞こえた。
振り返ると、 少し離れた病室のドアが、
ほんの少しだけ開いている。
そこから、弱々しい目がこっちを覗いていた。
俺は足を止めて、静かにドアのほうへ歩く。
深) どうしたの、 どこか痛い?
そう声をかけながら近づくと、
男の子は首を小さく縦に振った。
男の子) おなか..いたいの、っ
深) そっか、 分かった。
深) じゃあ、 看護師さん呼ぶね。
男の子) 、 うん..っ
できるだけ優しい声で言って、
男の子の頭を軽く撫でる。
__.•♬
かち、っ と言う音とともに、
電子音が流れ出した。
深) これでもう大丈夫。
深) 先生、 看護師さんと一緒に
すぐに治してあげるからね。
𖤣𖥧𖥣𖡡𖥧𖤣
目) …
深) だから、 目黒くんは悪くないです。
深) 責めるの 辞めて貰って良いですか?
いつもより少し低い声で言った。
主任) ..そうか、
主任) 目黒くん、 悪かったね。
目) あ..いえ、っ
主任が離れていき、
ナースステーションの空気がゆるむ。
俺は小さく頭を下げた。
目) 深澤先生、 ありがとうございました..っ
深) お礼なんか要らないよ、 笑
深澤先生は、 ふっと笑ってみせた。
深) 俺、 ちゃんと見てるから。
深) 目黒くんの頑張り。
そして小声で、俺にだけ届くように言った。
深) 目黒くんが来てくれると思ってたよ。
深) ナースコール、 鳴らしたの俺だし。 笑
目) っ、 え..?
深) 俺には目黒くんが必要だよ。
深) 次もよろしくね、っ
その声に、 胸がぎゅっと温かくなった。
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コメント
9件
ふっかメロさしかない、、、 2人の掛け合い尊すぎる☺️☺️☺️
ガチで深澤先生がメロいです、メロってこういう感情なんやてほんまに分かります🤦🏻♀️🤦🏻♀️
ゆー 🥇➰🎶 ☝🏻番乗り ありがとう😻💖