テラーノベル
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九 誰もいない世界
会社を解雇されたサユリはパパ活で生き延びていた。
「カンパーイ!」
サユリは男慣れしたような完璧な笑顔を貼りつけグラスをチンと合わせる。
「この後は大人の時間でいいんだよね?」
相手の男は欲望を隠さずサユリに擦り寄る。
「大丈夫ですよ♡」
好きでもない下心丸出しの男が相手なんて本当に嫌だけどこうするしかなかった。
深夜、サユリは寝間着に着替える事もなく、ただ暗い部屋で通販サイトを凝視していた。
「あと五万あれば買える…あと五万…」
借金返済の不安とストレスで彼女の買い物欲は酷くなるばかり。
周りに負けたくないだけ
ちょっとした嫉妬心のはずだった。
それなのに今ではもう何故欲しいのかもわからず物を買う日々を送っている───。
【完】
#ヒューマンドラマ
澪
134
#相談女
澪
218
コメント
1件
…うわあ、重い…。 サユリの心の空洞がひたすらリアルで苦しい。好きでもない男に「大丈夫ですよ♡」って貼りつけた笑顔、何が大丈夫なんだろうって思わずにはいられなかった。 特に最後の「何故欲しいのかもわからず物を買う日々」って一文に、彼女の虚無が全部詰まってた。借金だけじゃなくて、自分への絶望も抱えてる感じが伝わってきた…。 澪さんの描く人間の弱さとか壊れかける瞬間、すごく繊細で、心臓がぎゅっとなる。また続き、気になるけど、読むのが怖くもある…複雑な気持ちです🥀