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一目散に家に帰った後、
自分でもなぜ逃げたのかわからなかった。
若井のフェロモンが漂っていることがバレたくなかったから?
若井が自分に近づけなくなるのが怖いから?
若井に離れて欲しくないから?
きっと全てが当てはまる。
確信した。
俺は若井滉斗に、親友という範疇を超えて愛情を抱いている。
それが若井がSubだからなのか、分からない。
元々あったこの気持ちが、この一件で確信に変わったのだから。
僕は僕が若井へ募る気持ちについて悶々と考えながら眠りについた。
あれから数日後、
今日はライブ前最後の練習。明日がリハ。明後日が本番だ。
俺は隅っこで悶々としている若井に、カマをかけてやろうと思った。
「ねぇ、若井、何考え事してんの?」
若井に抱きついた。今度は僕から。
「ぅわッ、元貴ッ、どした笑??」
少し驚いた若井に、さらに追い打ちをかけるように、ありもしないことを言って、探りを入れる。
若井がSubなのか知るためのね。
「今日の若井、なんかフラフラしてない?顔ちょっと赤いし。 」
若井が明らかにギクッとする。
これは黒だな、と思ってしまった。
「若井、風邪ひいた?」
「さ、さぁ、」
そう誤魔化されても埒が明かない。
俺は痺れを切らしてこう言った。
「あ、もしかして、」
「若井ってsubだったりする?」
スランプ時の、別視点は救いです(?)
いいねいつもありがとうございます✨