『付き合ってください !』
『うん…!”ずっと”一緒だよ』
ずっと、ずっと一緒かぁ…
そういえば言ってたな。もうあれから何年経ったけ?4年?いや5年だったかも。
もう忘れちゃった。今に必死で、、、
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「……」
目の前にはお墓がある。
周りにはホロメン、お線香の匂いが鼻をくすぐる。いい匂いだなぁ…なんて思いながらお墓に花を添える。”キンセンカ”だ。
いい意味でも悪い意味でも私の感情に似ている。
『すいちゃん!』
あぁ…私を呼ぶ声がする。
一度呼ばれた方向に向かったことがある。着いたのは海だった。
昔みこちに告白した場所。思い出だから呼んだのか。いや、自分の幻聴でみこちに会いたすぎて体が勝手に”自殺”へ追い込もうとしたのか。自分にはわからない。
いつまでも引きずっている思い出。忘れたいけど忘れたくない…
目の周りがだんだんと熱くなっていく、、、
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「す…、ちゃn、!」
「……ん?」
「もう!お葬式の時にいきなり倒れてびっくりしたよ、、、休めてる?」
「休めてるよ…」
いや、休めていない。みこちが亡くなってからずっと。
ずっと、ずっっっと…寝ようとしても”あの子の声”が聞こえるんだ
「嘘つけよ…”ずっと”このままになるぞ?」
「ッ…!ずっと?」
「そうだよ、”ずっと”このまま…本当に大丈夫?」
「……うん、大丈夫だから帰っていいよ。」
「…しっかり休みなよ?」
“ずっと”という言葉が離れない。
みこちがずっと一緒って言ったから声がするのか…?
「はは、w……はぁ」
私はいつになったら変わるのか、行動するのか。
『すいちゃん』
まただ、、、この声のせいで私は苦しまされているのか…?
そんな訳ないよね…大好きな声だもん。大好きな人だし、、、本当にみこちは私のこと好きだったのかな
『すいちゃん』
あ、呼ばれてる。行かなきゃ…
一歩一歩、ゆっくり引きずるように歩いていく。
そして辿り着いたのはやはり、海だった。今日は波が荒いな…夜だから波の音しか聞こえない
『すいちゃん!』
元気な声で呼ばれた。波の音など聞こえない。あの子の声しか聞こえない。
「待ってて」
そう吐き捨て、海へ足を運ぶ。
下半身まで浸かっている状態だ。波が大きく揺れ始め、体が左右に動いてしまう。
『すいちゃん?』
「……うん、ごめんね?”ずっと”1人にさせて」
『ううん!大丈夫だよ、これから”ずっと”一緒にいることになるから!』
「…そうだね、ずっと一緒。ずっと大好き」
あの日の夜。私は______
月日が経ち、あの海からは少女2人の声がするという噂になった……
コメント
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なんか悲しい感じもするけど
BADENDもあり、、 その海行きたい、()
おぉ!好き!!!Batだ!!!元気出た!!!