楡井「え?どういう意味ですか…?」
困惑の表情をする楡井と桜
あまりにも予想外な答えに戸惑う2人に対し、小倉は流暢に話を続けた
小倉「ほら、初めて会った時とか、風鈴に遊びに行った時とか!めっちゃ頭にハテナ浮かんでたし、あ!俺クンのこと気になるのかな~って思ったんだよね~!警戒もすごかったしさーっ」
そういわれハッと何かを思い出した桜
確かに最初出会った時、異様な雰囲気のコイツに警戒していた
ひょっとしたら敵かもしれないという不安で胸がいっぱいになり
また風鈴が危険に晒されて、また大切なものを奪われるかもしれと感じた
だからいろいろと聞きに入って見ようと
小倉と親しげに話していた四天王達にも聞いてはみたが、全て流されていたと
そしてその桜の不安や警戒は、全て小倉に伝わっていたらしい
それで今日、しかも3人で水族館へ行こうと誘ったのだ
2人だけだと桜が余計警戒すると思ったのだろう、だから楡井や蘇枋も誘ってだったのだ
少しでも安心して話せる様に、お互いを知れる様に____
桜「(そうかコイツ…俺達に気遣って…)」
桜の中で何かが湧き出す様な感覚がした
それがこの男に対する十分な信頼と嬉しさからくるものだと感じ
桜はフッと笑みを溢し、コーヒーを飲んで落ち着こうとした
小倉「で?何か聞きたいこととかある~?俺クンなーんでも答えちゃうよ~?あ!でも女性関係は聞くなよ?俺そっち系の話弱いからな!」
だが小倉の後半の言葉に、涙が引っ込んだ
桜「ブハッッッッッ…?!」////
楡井「わああ!?桜さん!!大丈夫ですかっ?!」
それどころかコーヒー吹いた
小倉「あれ?俺クンなんか変なこと言っちゃった?てか何で顔赤いん??」
桜「お前ッッッ…‼︎」////
楡井「落ち着いてっ落ち着いてくださいッ、とりあえずコーヒー拭きましょう?!」
小倉「…と、ハプニングはありましたが~話続けますか〜!」
何事も無かったかのようなテンションで話す小倉
桜「誰のせいだと……」
楡井「まぁまぁ、まぁまぁっ」
そしてここから風鈴生2人と鷹獲り総代による、大質問大会が始まるのであった
小倉「さぁさぁ~、どっちから質問する??楡井くん?桜くん?楡井?!桜くん?!」
桜「うるせえあんま近づくな!!」
小倉「は〜い、ごめんなさいっ…で!どっちから?」
桜「あのなぁ~……」
呆れ気味の桜を横に、楡井が挙手をする
小倉「はいまず楡井くん!!」
楡井「はいっ、えっと…小倉さんが率いていられる鷹獲りのことなんですが…」
小倉「うんうん!何かな何かな!」
楡井「その…初代の“鵜辻さん”について聞いても…」
楡井のいったその名に、小倉の纏う雰囲気が変わる
桜「⁈(何だ、この感じ…っ)」
楡井「え…え?あの…」
小倉「楡井くんさ、本当いろいろ知ってるんだねぇ」
楡井「‼︎ッ」
表情や喋り方にはこれといった変化は無いが、明らかに目付きが鋭くなったのが分かる
声も先程と変わらないはずなのに、聞いていると腹の底に響く様で重い
小倉「…いきなりあの人の話かぁ…まぁ何でもいいっていったの俺だけど~」
楡井「あ、あの…この話…っやっぱり辞め」
小倉「あーいいよいいよ、気にしないで……
それじゃぁまぁ、何処から話そう」
桜「お、おい…なんだよその“鵜辻”って…知り合いか?…」
桜のその一言に小倉は側に手を当て、こう聞き返す
小倉「…長くなるけど、いい?」
桜「…あぁ」
楡井「大丈夫、です…っ」
小倉「…そうだねぇ……あれは確か、丁度2年前____」
続く
コメント
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2年前に何があったの?!続きめっちゃ気になる👀奏さんマジで作家になれますよ!!こんな神作品作れるの奏さん以外居ないと思う!✨️