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竹藪島

という島をご存知だろうか

この島は太平洋にポツンと浮かぶ 小さな島だ

日本のW県に近い場所にあるので 船では10分くらいしかかからない

日本には様々な職業が存在し 巫女もその一つ

神社で神に仕える女性のことだ

竹藪島にも存在する

ところで

天梃舞

というのはご存知だろうか

太鼓と笛に合わせて若い女が着物を着て

扇子を両手で握りしめ 可憐に舞う華やかな行事だ

だがこの島は神様に支配されている

女の生贄は当たり前に行われ 神に気に入られた者は神隠しに遭う

支配された巫女以外の人間は 亡霊のように操られ廃人になる

そしてまた新たな犠牲者がーー

彩花

(お姉ちゃん、どこに行ったの?)

彩花

(私わからないわ!)

彩花、ちょっといいかしら?

彩花

どうしたの?

桃音が見つからないからって

あまり自分を責めないで

はいこれ

桃音みたいにいなくなったら困るからね

お守り、渡しておくわ

彩花

ありがとう、大事にするね

次の日の朝

ガラガラッ

莉子

おっはよー!!

彩花

おはよ

彼女は莉子

私の友達で、明るい

莉子

昨日ね

莉子

「たおりんチャンネル」見てたんだ

彩花

私も見てたよ

彩花

好きな映画の解説してて

彩花

とても面白かったな

彩花

正論には吹いちゃったよ

莉子

ねー!

莉子

あの人の動画、面白いよね!!

莉子

でも「竹藪島」の心霊動画を出して以来、動画の投稿がなくなってるんだよね

彩花

え、嘘っ!?

それが本当かよくわからず スマホを取り出して眺める

新しい順で見てみると 一年前で動画の更新が止まっている

莉子

偶然と言いたいけどね

莉子

竹藪島に入った人は

莉子

大体動画が止まっているの

莉子

中には六年も更新してない人もいるし

莉子

とても気になるじゃない!!

莉子

見てみてたらね

大翔

なんの話してんの?

大翔

面白そうじゃん

彼は大翔

莉子の恋人で 高校卒業したら結婚する予定だ

莉子

もう、話の邪魔しないでよ

莉子

「たおりんチャンネル」の動画が更新ストップされてる話してたの

大翔

あー、俺も最後の動画見たわ

大翔

青い光が輝いてたり、人影が見えたり……

大翔

あと人の叫び声も聞こえてきたしさ

大翔

やべえ動画だったぜ

大翔

しかも最後はカメラが床に落ちて終了だったな

彩花

青い光?

大翔

具体的にはわからんが

大翔

海や森の中から光っていたな

雄也

へぇ……とても……興味深いね

彼は大翔の友達の雄也

ボソボソ話す

莉子

あたし、ここに行きたい!!

莉子

気になるじゃん!!

彩花

そうだね

大翔

俺も気になるんだよな

大翔

特に青い光ってやつが

大翔

それに莉子を一人にするのは恋人としてよくないし、行くよ

雄也

ボクも……行きたいな

雄也

心霊スポット巡り……好きだし

彩花

私も行く!

彩花

怖いの苦手だけど

彩花

好奇心には勝てないな

莉子

それじゃあ

莉子

夏休みの初日に最寄駅の立場駅で集合ね!

全員

おー!

ガラガラッ

先生

席につきなさい

先生

号令を始めます

先生

日直さんお願いします

こうして朝礼が始まり 授業を受けた

夏休み初日

竹藪島

大翔

おぇ……吐きそう

莉子

ちょっと吐かないでよ

彩花

あれ?船乗りさんがいない?

雄也

変……だね

彩花

通話終了

通話
00:00

彩花

応答なし

応答なし

彩花

電話しても繋がらないし

彩花

圏外だね

彩花

電話は無理みたい

雄也

それに……時刻は22:22

雄也

これもおかしいね……

莉子

あっ、ほんとだ

莉子

もしものことがあったらどうするの!?

彩花

どうしようもないと思うよ

莉子

うそっー!!

大翔

ふぅ……すっきりした

大翔

お前ら行こうぜ

全員

そうだね

大翔の後ろに着いて行くことにした

大翔

うわぁ……でかい建物

大翔

それに不思議だな

大翔

この島、男しかいないぞ

彩花

ほんとね

彩花

女の人はどこに?

莉子

七不思議みたいで面白いね!!

雄也

そうだね……

直仁

おや、見たことない顔だな

直仁

俺はこの宿を管理している直仁だ

莉子

莉子でーす!

大翔

大翔だ

雄也

雄也

彩花

彩花です

直仁

ほぉ、お嬢さんが二人も

直仁

若い女が全然生まれなくてね

直仁

とても新鮮だ

彩花

(変な目で見られてる……)

直仁

さ、荷物はこちらで運んでおく

直仁

名前の書いてあるところに入るといい

全員

ありがとうございます

こうして宿に泊まることとなった

彩花

なに、この部屋……

彩花

窓もなくて鎖で襖を閉められる

彩花

なんだか気持ち悪いわね

彩花

時計もテレビもないし

彩花

大広間に行こう

いやー、ここはおっさんしかいないから

女は新鮮だ

莉子

ありがとうー!!

夕飯は後少しで出来るはずだ

テレビでも見て待っててくれ

大翔

そうするか

二人はテレビに釘付けになり 尊は赤の部屋に入っていく

たくさんの男たちは皆隣の部屋に行く

彩花

(怪しいわね)

私は恐る恐るその扉を覗いてしまう

雲の神宮様ぁー!

どうかお導きを

彩花

え?

男たちは前に置いてある 青く輝く変な形をした石を拝んでいた

昭弘

あぁ……雲の神宮様

昭弘

私に勇気と欲望を与えてください

そう口々に男たちはボソボソと呟き 手を合わせて願い事を話す

彩花

(狂ってる……)

彩花

(この島から逃げないと!)

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