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流月さんのお話が好きすぎる…✨ 続きめちゃくちゃ楽しみにしてます!((o(^∇^)o))
あ~もう大好きですっ!! ほんと、天才です!!! 全てのキャラに命がある…!✨️ すごすぎます!
校外学習を2日後に控えた朝 頭痛と気だるさが私を襲った
薬を飲んでから体温を測ると熱がある
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心配そうに私の顔を覗き込む 2人に私は首を振った
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私が言うと、2人はしぶしぶと hrくんは学校、no兄は仕事へ向かった
ベッドで休んでるうちにまた眠って しまい起きた頃にはお昼を回っていた
午後の診療が始まるのを待って 病院を受診し、薬をもらう
熱がまた上がってきていたので 帰りはタクシーを使った
お金を払って車を降りるとアパート の前に見覚えのあるある姿を見つける
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私に向かって軽く手を 上げたのはyanくんだった
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ur.....
私の病気を言う知るurは どんな気持ちでそう言ったのだろうか
病気のことを打ち明けた日から 彼の態度は何一つ変わらない
だけど、重荷になっているはず
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ふわふわとした感覚の中で謝ると yanくんが眉を寄せた
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あ......そっか
"私のせいで部活休ませちゃってごめん"
もらって嬉しいのは そんな卑屈な考えじゃない
"部活休んでまで来てくれてありがとう"
素直な感謝の方が 私なら何倍も嬉しい
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彼が目を細めて優しく言うから なんだか安心してしまう
その拍子に足から力が 抜けそうになる
間一髪のタイミングで支えて もらったおかげで倒れずに済んだ
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歩き出そうとするけど足元が フラフラしてまっすぐに歩けない
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痺れを切らしたようなyanくんの声が 聞こえた瞬間体がふわりと浮いた
頭が真っ白になった後yanくんに お姫様抱っこされていることを理解する
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家どこ、とyanくんは ズカズカと歩きだす
逃げ出したいけど熱のせいで力がでない
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鞄から鍵を取り出すとyanくんが オートロックを開けてくれた
観念して一階の部屋まで送ってもらう
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ようやく地面に足がついたけど 恥ずかしくてyanくんの顔を見られない
逃げるように部屋の鍵を差し込もうと しても視界がぼやけてうまくできない
見かねたyanくんが私の手から 鍵を奪い取り開けてくれる
yan
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上手く立ち上がれる自信はないけど
そんな私の不安に気づいたのか yanくんが険しい顔をする
yan
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パタンと玄関の閉まる音がして決して 広くない玄関に私とyanくんが向かう
混乱しているうちに玄関に座らされ そのまま靴まで脱がしてくれる
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yan
大丈夫、と強がる元気は もう残っていなかった
yanくんに再び抱えられ廊下を進む
リビングとダイニングと繋がる私の部屋
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ベッドの上に下ろされた後 私を見下ろすyanくんにお礼を言う
抱きかかえられた時はびっくりしたけど yanくんがいなかったら.......と思う
yan
布団の中で頷いて思い出す
そういえば今日、ご飯食べてないや
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yan
私の前にしゃがみ込んで 視線を合わせてくれる
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私が言うと、yanくんは大きく頷いた
部屋を出ていくyanくんの背中を 目で追いかけながら大きいなぁって思う
同い年のはずなのに 私よりもずっと大人に見える
yanくんの強さは 一体どこから来るのだろう
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部屋に戻ってきたyanくんが持つおぼん には水まで乗せられている
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yan
お盆を一旦机に置いて 起き上がるのを手伝ってくれる
器を私に手渡しベッドの前に座り込んだ
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そう言ってyanくんは私がお粥を 食べている間ずっとそばにいてくれた
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お粥の食べ終わった容器を持って yanくんが立ち上がる
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yan
驚いた様子で私を見下ろしたけど 私自身が一番びっくりしている
だって私がyanくんの服を掴んでるから
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なんで、引き止めるようなことを
いくら熱があるとはいえ、 自分がとった行動が理解できない
1人困惑していると、yanくんが ふうっと息をはいて部屋を出て行った
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ため息、つかれちゃった
でも、そうだよね
様子を見にきただけなのに、 たくさん迷惑かけられて
帰れると思ったら引き止められて
いくらyanくんで面倒だって思ったはず
見えている景色がジワリと滲む
その涙を拭いかけた時 視界の端で扉が開いた
顔を上げるとシャツの袖を捲った yanくんが立っている
yan
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震える声でそういうと彼が首をかしげる
yan
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yan
不思議そうな顔で 私の前にしゃがみ込むyanくん
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うんうん、と頷いて私の方を見る
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yanくんの表情がふっと緩む
その表情にホッとする
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yan
だっていくら言っても足りないんだもん
知らなかったんだ
私、思った以上に 心細かったみたいなの
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ベッドに寝転び布団を口元まで被る
見上げたyanくんはその質問に頷いた
yan
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勝手に年長さんくらいかと思ってたから 13歳も離れていることにびっくりした
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yan
ポケットから取り出したスマホを慣れた 手つきで操作して私に画面を向けた
そこには小さな男の子のあどけない寝顔
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かわいいってことは否定しないんだ
yanくんのお兄ちゃんの顔が 垣間見えた気がして思わず頬が緩む
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苦笑いを浮かべてyanくんが 言うので思わず笑ってしまった
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私の言葉にyanくんが少し顔を曇らせた
yanくんは知っている
夏に、別れが来ることを
だけどyanくんは知らない
それが一生の別れであることを
知らないままでいい
yanくんには笑っていてほしいから
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空気を変えるようにして話題が変わる
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yan
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納得した様子を見せてから 真剣な表情になる
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改まった物言いに首を傾げると yanくんは扉を指差した
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言われてハッとした
キッチンが隣接するリビングには 父と母の仏壇が置いてある
そしてそこには2人の 写真も飾られている
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私が言うと、yanくんの顔がこわばった
その様子を見て眉を下げる
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yan
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おどけて見せるとyanくんか 力の抜けた笑みを浮かべた
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yanくんがあまりにも優しく言うから 胸がギュッて締め付けられた
__ブー、ブー........
バイブ音が部屋に響く
着信はyanくんのスマホで 私に断ってから電話に出た
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電話の相手は女の人なのか 漏れて聞こえる声のトーンは高い
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電話を切った後 yanくんが私に向き直った
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寝転ぶ私の頭を軽く撫でて 彼は足早に部屋を出て行った
1人になった部屋で 天井をボーッと見上げる
.......今の、なに?
心臓が暴れている
胸に手を当ててみても収まる気配がない
こんな感情、私は知らない
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熱のせいで感情がコントロール できなくなっているんだ
玄関のドアを閉めて自室に戻る
布団を頭まで被り直して これ以上考えることをやめた