紗夜

私が家族を壊したんです

私に異能があることを知ったのも家族が壊れた日でした

🎶〜

え〜そうかな〜

はーい

次何歌おうかな〜

これ歌ってみようかな

🎶気味が悪い程キミが悪い
意味など疾うに　収集車の淵えん
世せいの声 まだ生は乞え
五月蝿いと吠え 浮く彩度ゼロ視界

鳥肌が立つ 独善的な
優しさ、只の日和見主義ひよりみしゅぎ
社会の云う「常識」象かたどって
複写した キミのその物差しで

心を測られた。

あのね お話聞いて
アタシ、キミが嫌いなのさ　だから
さぁ、顔は見ないで
ただ何も言わないで　終わらせて。そう

早々、正直に 嘘を吐いては
全て「はい」で答えて
気管を這う アスファルトの灰色は
recall 凍る ぺトリコール🎶

🎶ズレていく ただ軋んでくから
ミシンで縫う　絡み、死んでnull
海馬の奥で　蹲る
ただ渦組うずくまず　漂う薄らな赤

閑静な 感性は 喚声以かんせいもって 完成す
慣性は ない所為で 速乾性の傍かたわら
敗戦の「はい、せーの」 逆再生の愚才ぐさい
達成感、慢性化 金輪際、事欠いた

あのね 返事を頂戴
アタシ、キミが嫌いなのさ、だから
さぁ、顔は見ないで
ずっと何も聴かないで 朽ち果てて。
　　　　　　　　　　 放っといて。

未まだ 痛いの、本音は
傷口には藍あおい悪口を。
雨に濡れた 窓辺の紫色は
キミに良くお似合いのハイドレンジア🎶

お、お父さん？

え、お父さん？さっき褒めて…

ヒッ！

（な、なんでお父さんの人格が変わっちゃったどうして、もしかして私が歌ったから？）

あ、お母さん…

お母さん…ごめんなさい
私…私のせいで…

え？

お母さん、怖いよ…

う、うん

その１年後
お母さんが部屋にガソリンをまき火をつけお父さんと一緒に亡くなりました

私はこの異能が嫌いです
使い方を間違えれば人が死ぬから
一緒に死ぬんだったらお父さんじゃなくて私だったら良かったのに…

え？

……

うん…

そうすれば怒られないし、殴られないから

ふふっ

え？

そうだったんですね…
ごめんなさいご迷惑おかけして

はい！

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では、おつさよ