くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
青 幼い
深く深く
胸の奥まで息を吸い込む
ふうっと細く息を吐き出すと
咥えたストローの先に
ぷわんと空気の雫が生まれた
歪に膨らんだシャボン玉は
空から降り注ぐ光を目一杯浴びて
赤、ピンク、オレンジ、黄、水色、紫
と次々に色を変えてゆく
黄 幼い
赤 幼い
ただのシャボン玉なのに、黄と赤は
まるで世界の危機が救われたような
歓喜を上げた
石鹸液にストローを浸し
もう一度吹く
次々と生まれては
旅立っていく無数の光の玉が
ゆらゆら舞ながら私たちを包んだ
青 幼い
黄 幼い
赤 幼い
弾けた笑い声はシャボン玉と
混ざり合い橙みきった青空えと 飛んでいった
桃 幼い
桃君がほうっと息をついて呟いた
僕は「うん、綺麗だね」と笑う
桃
感心したように言うので僕は思わず
青 幼い
と、訊ねた
すると彼は小さく頷き ぽつりと答えた
桃 幼い
桃 幼い
桃 幼い
桃君の言葉に僕と、赤と、黄は顔を 見合わせた
誰も口は出さなかったけど
それぞれの瞬間
この町に来るまでの彼の暮らしぶり を思ったのが分かった
黄 幼い
黄君が明るく笑って桃君の肩を叩く
赤
赤 幼い
桃 幼い
戸惑ったように首を傾げる桃君
桃君の手を黄と赤がぐいっと引っ張った
赤
赤 幼い
青 幼い
僕は肩をすくめて笑い
ストローの先に石鹸液をたっぷり 含ませる
赤
赤 幼い
桃 幼い
桃
桃君の言葉に意表を突かれたように
一瞬目を丸くした
黄君がくすりと笑って
黄 幼い
黄 幼い
黄 幼い
桃 幼い
青 幼い
僕がストローを吹くと同時に
3人は勢いよく走り出した
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
コメント
2件
ありがと〜( ´ ▽ ` )
わぁ〜みんな可愛い⸜(*ˊᗜˋ*)⸝ 続き楽しみです(((o(*゚▽゚*)o))) 頑張ってください!!