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マフィア物語Ⅱ －血濡れた絆、千年の契り－

第6話 - 麗とノワール

2023年02月14日

#まふぃあ

#創作

#マフィア物語

#第4回テノコン

華

麗

ねぇ、帰っていい？

麗

私、要らなかったよね？

ギィ

そんなことない。

ギィ

必要だった。

麗

で、まだあるの？

麗

ないなら帰るけど。

ギィ

…ここの在籍どうするかい？

麗

いても意味無いでしょう？

麗

本当にこの業界辞めるってなったら辞めるわよ。

シエンナ

辞めてしまうの…？

麗

まあ。生きていくのに必要ないし。

麗

生きやすいけど。

イヨ

どうしたんだ？ノワール。

麗

何が？

イヨ

人が変わったみたいだが…

麗

人に関心がなくなった。

麗

人って1日もあれば変われるのよ。

麗

キッカケさえあれば…ね。

ゼーレ

キッカケ…

麗

で？終わった？

ギィ

…あ、ああ。

ギィ

一応終わったが…

麗

じゃあ帰るわ。

麗

…関わらなくていいと思ったんだけどな。

シエンナ

待ってっ！

麗

何？

麗

何か用？

シエンナ

っ…いや…。

麗

そう。じゃあ。

ギィ

…お疲れ様。

シエンナ

ノワール。

シエンナ

どうしたのかしら？

ゼーレ

あれが…ノワール様…。

イヨ

…本当の彼女はいなくなっていて、

イヨ

あれがマフィアに身を落とした…ノワール？

ギィ

人とはあれほどまでに冷たくなれるものなのだな…

シエンナ

大丈夫かしら…？

麗

何の用？2人で呼び出して。

日晴

すみません。急に。

麗

だから何って聞いてるじゃん。

狄

麗さんのお姉さんに会わせて欲しいんです。

麗

私、アイツに会いたかないの。

麗

ルージュ頼って。

日晴

お願いします！麗さん！

狄

お願いします…！

麗

…あのさ

麗

人が頭下げれば動くとか思うな。

麗

私はアイツに連絡すらしたかない。

禮

そんな言い方はないんじゃないか？

禮

久しぶりだね、麗

麗

…だったらなんなの？

麗

禮兄。

麗

なんでいるの？

禮

ギィさんに教えてもらったから。

麗

余計なことして…

麗

そう言うなら

麗

禮兄が仲介すればいいじゃん。

麗

私がやる必要ないし。

麗

じゃあ。

日晴

えっ？先輩っ！

狄

麗さんっ！

禮

…あぁ、いっちゃったね。

禮

とりあえず、自己紹介するね。

禮

禮。麗の兄だ。

日晴

日晴です。麗さんの後輩です。

狄

狄…。

禮

狄が探してるのは…

狄

麗のお姉さん…

禮

今度、会わせるよ。

狄

…本当ですか？

禮

麗があの調子じゃあね…

日晴

あの…あんな感じなんですか？麗さんは。

禮

いや、まったく。

禮

あんなの初めて見たよ。

禮

最近あんな感じなのか？

狄

先週の月曜日…大学辞めてくらいから。

禮

…辞めたのか。

禮

…とりあえず、今度連絡するよ。

狄

ありがとうございます。

禮

麗…

日晴

あのっ！

日晴

前の麗さんはどんな感じだったんですか？

禮

前かい？

日晴

はい。

禮

前は…可愛くて優しい子だったよ。

禮

でも、周りが良ければ自分は良いって考え方だったな。

禮

あとは…無理をしすぎて倒れるね。

狄

えっ…

禮

今回もウチと事を構えるんでしょ？

禮

だったら無理させない方がいい。

日晴

分かりました…

狄

あのっウチって…

禮

ああ、俺はギィさんの部下なんだ。

禮

ルージュって言った方が伝わる？

狄

あの紫髪の…

禮

そう。だから君達が戦うであろう人達とは派閥が違う。

禮

うちでも最大限協力するよ。

日晴

ありがとうございます！

禮

じゃあ、また今度ね。

狄

…ありがとうございました。

禮

いえいえ。

ギィ

禮どうだった？

禮

ダメでしたよ。

日晴

なんでここに？

ギィ

ノワールがここにいること教えたのが俺だから。

日晴

あの、ずっと気になってたんですけど。

日晴

ギィさん、前に協会側に非があるの認めるの早かったですよね？

日晴

しかもその時嘘ついてましたよね？

ギィ

君は心でも読めるのか？

日晴

…目が嘘ついてる時だった。

ギィ

そうか。

ギィ

そうだ、嘘ついたよ。

禮

どうしてですか？

ギィ

だってそうでもしないと彼女は戻ってこないだろう？

ギィ

彼女、ノワールはカタギにしておくには惜しい人だ。

ギィ

今の俺を含めた叛逆の徒が本気で向かって

ギィ

彼女の本気の半分を見れればいい所だ。

狄

そんなに…

ギィ

彼女は自分が上に座れば今の体制が崩れると言った。

ギィ

俺はそうは思わない。

ギィ

むしろ彼女がこの世界を作り変えるべきだ。

ギィ

俺は彼女が上に座るのなら喜んで彼女に従う。

禮

何故そこまで妹に執着するのですか？

ギィ

ノワールは、上に座るべき人だから。

ギィ

彼女こそ頂点に立つべきだからだ。

日晴

頂点に立つべき…

ギィ

こんな所ではなく、世界の頂点に。

狄

それがアンタの希望か？

ギィ

ああ。

ギィ

彼女なら…俺は跪こう。

ギィ

彼女の命令を自分を捨ててでも叶えよう。

ギィ

それが、彼女のためであり、俺のためだから。

狄

それをずっと自分の中に抱えていたのか？

ギィ

そうだ。迷惑かけるだろう？

禮

今の方がよっぽど迷惑をかけているのでは？

ギィ

人はありのままでいられるのが1番だよ。

ギィ

疲れたって、偽りたくないって言っていた。

ギィ

それなのにまたそんな生活に戻った。

ギィ

そんな生活から救うのは罪なのかい？

日晴

よく分からないけど、麗さんが迷惑だって思ってたらダメでは？

ギィ

…そうかもしれないな。

華

お疲れ様でした。

華

今回は、ギィ(ルージュ)について深掘りしました。

華

次章あたりに凄く関わってきます。

華

また次回お会いしましょう。

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