恋の花

○注意 学パロ （年齢操作） 体調不良表現 黒さん出てきません 失恋 同性愛

ペア 青→桃←赤 最終的には青桃

実はずっと書きたかったネタです。

最長の短編です（？）

630タップ、暇なときにでも見てください

あの夏

久々に学校に来た君に告白をした

『ごめんっ、…』

今にも泣き出しそうな顔でそう言われたのを覚えている

なんでそんな顔するの、

なんて言えなくて。

その日から君はまた学校に来なくなった

数日後には“ 転校していった ”と聞かされた

そんな俺の初恋

…い…

な…こ

ないこっ！

こいつはIf。

入学したときから仲良くしてる一番の親友

なんだけど……

…そう。

簡単に好きとか言うんですっ

こっちは数年前の失恋を思い出してたっていうのに…（泣）

俺が困ってる原因もこいつだし、

あのことを話してるのもこいつだけ。

別に引きずってるとか、まだ好きだとかではない。

ただ、なんであのときあんな顔してたのかずっと気になってるだけ。

だけど…こんなふうに、元気づけてくれるのもまろだけ。

がらっっ

嵐のように去っていきやがったw

翌日

ねぇ聞いた聞いた！？

転校生でしょ〜？

一組のいむしょーの友達なんでしょ〜？

会いに行ってみたい！

あ、でも体弱くてなかなか登校できなかった子らしいよ？

そうなの？

へぇ〜

職員室で話してるの見ちゃったんだよね…

え、男の子？女の子？

声的に男の子かなぁ…？

かっこいい？

めちゃくちゃかわいいしかっこよかった！

え〜！会いに行きたいっ！！

ねぇねぇ！ないこくんどう思う？

Ifくんも！

やっぱりそうかなぁ…

がらっっ

がらっ

なんで俺…？

忘れない

綺麗な赤髪も

透き通るような赤色の瞳も

君の声色も

俺の、初恋の相手

今更、なんて言ってしまって少し申し訳なく思う

…けど。

まろ…

ほんとに大丈夫。

別に引きずってるわけじゃないから。

口調とか、声色とか

全部から気持ちが伝わってきた

…分かんなかった

恋愛じゃない…と思うのに、振れない

まだ、…好きでいてほしいって思う自分がいる。

りうら…

りうらさん、

いくら手術が成功したからって無理しちゃいけません。

…どうですか、クラス

温かい優しい子達が沢山いるでしょう？

…（にこっ）

久々の学校緊張すると思いますけど、あまりストレスのかからないように。

…先生は心配です

保護者の方もいないようですし、リハビリだって終わったばかり。

できる限りサポートしますけど、何かあったら言ってください。

休み時間にすみませんね、

いいですよ

…聞いてしまった

本当に偶然だった

『体弱い子らしいよ〜』

訳ありなのかな…

今朝の言葉が鮮明に蘇る

そういえば、昔から学校休みがちだったっけ

どうすればいい

まろの気持ちも、りうらの気持ちも

俺を振ったのも、転校したのも。

全部りうらの優しさだった

…ちゃんと思ってくれていた

嫌いじゃない、好き、なのかわからない

なんで

違うんだよ

俺が悪いんだよ

何も知らないで、二人を傷つけてた

りうらは病気だったのだろうか

リハビリ、というぐらいだし。 数年前もなかなか学校に来なかったぐらいだからそうなのだろう

まろもりうらも、俺のことを好いてくれている

勇気がいるはずなのに

不安なはずなのに

…俺が、迷ってどうするんだ

わからないんだ

二人に抱くこの気持ちがそれぞれ違うものなのはわかってる。

…どちらが恋心なのだろう

それとも、どちらも違うものなのだろうか

…まずは、りうらに確かめるところから

休み時間

がららっ

ねぇねぇ、勉強教えてあげようか？

教室案内してあげるよ！

ちょ、押すなって！

りうらくんっ！

クラスの人（主に女子）に囲まれているりうらと、その隣で困ってるいむしょー……

あっ…ごめんなさい/

な、ないこくんごめん…

空き教室

『転校していった』

間違いではなかった

本当に、会えないところにいたんだ…

夜

りうらのことも、まろのことも。

ちゃんと、区切りをつけなければ

二人共頑張ってくれたんだ

俺が…ちゃんと返事をしないと

薄々気づいてはいた

自分の本当の気持ち

過去も含めて、俺のことを受け入れてくれて

辛いときはそばにいてくれて

俺のことは俺より喜んでくれて

いつも、優しい手でなでてくれる

そんな彼が＿＿

口に出してみると照れる

…やっと気づいた。

だけど、簡単に『ごめん』なんて言葉で終わらせたくない

数年間、揺らぐことなく想ってくれていたんだ。

『ないちゃんっ』

『りうちゃんね、実は初恋なんだよ。』

『初めて好きになった人だから、何があったって忘れない、…って言ってた。』

『入院中も、ないちゃんのことずっと話してた。』

『…りうちゃんにしてなんて言わないけど、りうちゃんこういうの言わなそうだから』

水色の髪が目に浮かぶ

彼が話してくれた新しい事実

俺が想いを伝えたときも、ずっとずっと我慢してくれていたんだ

…言葉にするのが難しいけれど、やっぱりちゃんとした返事がしたい

心の準備ができるまで。

言葉が見つかるまで。

これは、他の人のためなんかじゃない

自分が納得できる結果にするための…準備だ

すぐ見つかるかもしれないし

一生かかったって見つからないかもしれない

それでも、満足できればそれでいい。

そう思えた

ないくんがいたからどんな治療も、苦しいことも乗り越えられた

大好きやから、隣で支えたいねん

俺は多分…まろが好き。

だけど、なんとなく察してた

…俺に勝ち目はあるんかな

りうらに、なんて言えばいい

“ きっと… ”

…おいおい待て待て

なんでこうなった！？

………昨日…

昨日

…さぁどうしよう

まさか…約束を忘れて二人と遊ぶことになってたなんて言いにくすぎるっ…

……そうだった…

別に飛ばすの面倒くさいからとかじゃないからね（（ タップ数がやばいのよ。約500なのよ。 見れん見れん（）

…りうらちょっと元気ない、？

気の所為かな…

なんかお返しできたらなって思ったんだけど…

あのときの。

あのときの笑顔

悲しいような、嬉しいような

そんな笑顔＿＿＿

一体、何があったの＿＿？

嬉しいような、苦しいような…

そんな、複雑な気持ち

さっき買った飲み物を渡される

どういうこと、

そう言ってどこかに向かうように歩いていくりうら

ただただ困惑する

追いかけることもできず、言われたとおりにするしかない……

度々通る道に出る

どうすればいい

俺は、まろもりうらも大事にしたい

どう返事すればっ、…

“ 正直に ”

りうらの言葉が頭に浮かぶ

分かってたんだ

気づかせてしまっていた

りうらは、最後まで俺を大事にしてくれていた

（今日）

そこからりうらの返信はない

いつもとは少し違う…だけど優しい撫で方

うまくいっただろうか

泣きそうになるのを必死にこらえ、考える

きっと大丈夫だ

あの二人なら

おめでとう、初恋の人

end＿＿