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みるきー
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麻木香豆
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この世界には、普通の人間にはない力を 持って生まれる者たちがいる。
炎を操る者。 傷を癒す者。 人の記憶に触れる者。 能力は多種多様だ。
人々は、そんな彼らの持つ力を
異能
と呼んだ。
レオン
ノア
ノアの足元から鋭い氷柱が一斉に伸び、 逃げようとした男の進路を完璧に塞いだ。
男
レオン
ノア
ノアが地面を蹴る。まるで氷の上を滑るように移動し、そのまま右手を鋭く振り抜いた。 空気が一気に冷え込み、男の足元が凍りつく。
男
ノア
レオン
ノア
反射的に身を屈めると、 頭のすぐ上を別の男の拳が掠めていった。
ノア
ノアが地面へ手をつくと、そこから奔流のように 氷がせり上がり、男の身体をガチリと固定した。
ノア
氷漬けになった男を見下ろし、レオンは 周囲に視線を巡らせる。 敵の数、位置、逃走経路、そして数秒先の動き。 そのすべてが、すでに彼の頭の中には描き出されていた。
レオン
大きく息を吐き出すノア
ノア
レオンがインカムのスイッチに指をかける。
レオン
異能は人を救うこともあれば、 使い方次第で深く傷つけることもある。 だから政府は、異能者を管理・保護 するための組織を作った。
その名は――
nomos - ノモス
犯罪への対処。 異能者の保護。 そして、能力の訓練と管理。 表向きには、 社会の平穏を守るための機関。
そして彼らは、ノモスの中でも 特に優れた異能者だ。
NOAH-ノア / nomos精鋭隊員 ────────────── 氷結の異能を持つ。 空気中の水分を凍らせ、 あらゆる物質を自在に操る。
LEON-レオン / nomos精鋭隊員 ────────────── 未来視の異能を持つ。 数秒先から、条件次第では さらに先の未来までを見通す。
一人でも十分に脅威となり得る 戦闘力を持つ二人。 しかし、組んだときの彼らは文字通り 手がつけられなかった。
レオンが未来を見て、 ノアが攻撃をする。 それだけで敵のあらゆる行動を 制御できた。
いつしか人々は、 彼らをこう呼ぶようになっていた。
英雄、と。
ノア
任務帰り。 夕焼けの空の下を歩きながら、 寮への帰り道を歩く二人。
レオン
ノア
ノア
ノアが唐突に振り返る
レオン
ノア
レオン
ノア
レオン
レオン
ノア
レオン
ノア
ノアが不満そうに大きく頬を膨らませる。 レオンはそれを一瞥し、 何でもない調子で前を向いた。
ノア
レオン
ノア
他愛のない冗談を言い合いながら、 二人は足並みを揃えて歩いていく。
こんな軽口の叩き合いも、彼らが幼なじみ であるからこそ成立するものだった。
本部での任務完了の報告や装備の返却といった 一連の事務処理を終えたあと。 二人は無機質なコンクリートの廊下を、 並んで歩いていた。
ノア
ノア
レオン
ノア
ふと、ノアが足を止める。 少し先の開けたスペース、ノモスが保護している 異能者の子どもたちが集まる訓練エリアから、 賑やかな笑い声が聞こえてきたからだ。
ノア
覗き込むと、小さな子どもがひとり 床にしゃがみ込んでいた。 その手のひらには、か弱い光がぽつぽつと 浮かんでいる。まだ自分の異能をうまくコントロールできず、消えそうになる光を必死に掴もうとしているようだった。
ノア
子供
ノア
子供
ノア
子供
ノア
ノアの気負わない言葉に、 子どもは安心したように小さくうなずく。 もう一度、ギュッと力を込めて手を開いた。
今度はさっきよりもずっと強い光が、 ぴたりと安定して浮かび上がった。
子供
ノア
子供
子供
ノアは少しだけ面食らったあと、 照れくさそうに頭をかいた。
ノア
子供
ノアは柔らかく笑うと、 その小さな頭をぽふぽふと優しく撫でた。
ノア
任務のときとは違う、 あたたかな光に満ちた横顔。 その眩しすぎる一瞬を、少し離れた壁際から レオンは静かに見つめていた。
レオン
ノア
無邪気に、レオンの元に飛んでくるノア
ノア
ノア
レオン
ノア
ノアが眩しく笑う。 レオンは目を逸らし、壁にもたれかかった。
レオン
ノア
ノア
レオン
温かな日常の余韻を背に、 二人は足取り軽く食堂へと向かって歩き出す。
第1話・終
コメント
1件
うわ、めちゃくちゃいいバディものじゃないですか!未来視で指示出しするレオンと、ぴったり合わせるノアの連携が本当に息ぴったりで、戦闘シーンがすごくテンポよくて読みやすいです。特に任務帰りの軽口が幼なじみ感あって最高だな〜。子どもの前で照れながらも優しく接するノアに、壁際で静かに見守るレオンの対比がもう…胸にくるものがありますね。もっと二人の日常を覗きたくなりました!